『軍師官兵衛』第27回「高松城水攻め」★ケン(玉森裕太)が居れば叱られなかった光秀
- 2014.07.07 Monday
- 10:54
- NHKドラマ・番組
土嚢を積み上げ高松城を囲むための堤造りが昼夜を問わず進められております。
雨の中、秀吉(竹中直人)が視察。
秀吉「はかどっておるようじゃな。」
官兵衛(岡田准一)が三成(田中圭)に「毛利の援軍が到着するまであと僅か。間に合いそうか?」
三成「お任せ下さい。少々散財する事にはなりますが。」
秀吉「散財?一体いくらで買い取っておるんじゃ?」
三成が「土嚢一俵につき…。」と秀吉に耳打ち。
秀吉「ゲッ!佐吉このわしを一文無しにするつもりか?」
ゲッってセリフがけっこう現代的な響きだったけど、竹中直人のデフォルメ系の演技ならアリかなぁ。
「負けたら銭など持っていても何にもならぬ」として労賃に大盤振る舞いして、士気を高めることを考え出したのは官兵衛でした。
お金や糧食に糸目を付けないのが官兵衛の特色でストロングポイント。
これが「中国大返し」でも活かされたとか・・・。
金払いの良い雇い主は歓迎される訳ですね。
「残業代ゼロ法案」を推し進めたい経団連なんてのは官兵衛とは真逆?
−◆−
蜂須賀小六(ピエール瀧)「毛利を一気にたたき潰す絶好の機会じゃ!」
小一郎(嘉島典俊)「必ず勝つ。さすれば兄者が名実ともに織田家中の出世頭だ!」
盛り上がる面々。
しかし秀吉は「だが最後の仕上げは上様にお願い致す。」
小一郎「上様にご出陣を請うのか?」
秀吉「毛利ほどの大敵を我らだけで倒したのでは手柄の立て過ぎじゃ。主君をしのぐ手柄を立ててはならぬ。我らがお膳立てをして一番よいところを上様にお取り頂く。さすれば上様の面目も大いに立つというものじゃ。」
言い方がいやらしくなるけど、ここで上司を立てておけば、あとから自分に返ってくるモノがあるものねぇ。
ここで目先の手柄を取っちゃうと、恨まれたりして損をする。
秀吉は賢い。
−◆−
安土城を訪問する徳川家康の饗応役を言いつかった光秀(春風亭小朝)
娘のお倫(石橋杏奈)に「こたびも滞りなく務め上げねば。案ずるな。きっとうまくやってみせる。」
お倫(石橋杏奈)「父上、ダンディですよ。」
・・・なんてことは言いません。(番組が違う。)
冗談はさてお行き、「きっとうまくやってみせる。」というセリフからして、上手くいかない気配が滲んでますよねぇ・・・。
−◆−
<この日信長から最も信頼されている盟友の徳川家康が安土城に招かれた。>

ようやく顔が見えると、家康は寺尾聰。
そんなにもったいぶってから「顔出し」せずともよかろうに・・・。
で、このときまだ40歳前後の家康に寺尾聰(67歳)充てるとは、アンチエイジングなキャスティング!?
妙にテンションを抑えた家康が「わざわざのお出迎えかたじけのう存じます。駿河を賜ったお礼言上にまかり越しました。初めての安土城聞きしに勝る豪華さ。我ら三河の田舎者にはまぶしゅうございます。」
−◆−
その夜のパーティで、「能」でもてなす光秀(春風亭小朝)。
すると信長(江口洋介)が怖い顔をして「やめい!何だこの出来の悪さは!能はもうよい!」
「能」の良し悪しなんて全然分かんないから勝手に想像するんだけど、たとえば信長は松たか子の『Let It Go』を聴きたかったのに、光秀がMay.Jを連れてきて『Let It Go』を唄わせたみたいな感じかな??

とにかく気に入らなかったわけね。
−◆−
こんどはお料理が出てきました。
会席の一同は文句一つ言わず黙ってモグモグ・・・。
すると信長が「何だこれは?味が薄い。」
明智光秀「それは京好みの味付けにござりますれば…。」
信長「徳川殿の好みに合わすのだ。それがお主の役目であろう!」
信長のシェフ・ケン(kis-My玉森裕太)が料理をこしらえていれば叱られずに済んだのになぁ・・・。
そういえば『信長のシェフ』は今週からかぁ・・・。
とりあえず「京好みの味付け」にケチを付けたのは京(みやこ)との繋がりがある光秀への牽制か??
しいては都=天皇の否定にまで繋がってる??
どっちにしろ、能でも料理でもケチを付けられ散々だった明智光秀・・・。
−◆−
信長「わしはいずれ広い世界に出ていく。その際、日の本は徳川殿お主に任せる。」
南蛮趣味のサイケデリックなセットが目を引きます。
アニメ映画『パプリカ』なんかと、どことなく通じるジャパネスクな色使いかな・・・。
このとき、秀吉から出陣依頼の書状が届きました。
信長「もはや毛利もこれまで。わしが行って引導を渡してやろう。天下布武は近い。光秀、そちもすぐに中国攻めに加われ。わしが行くまで秀吉を助けよ。」
家康の饗応役を務めている明智光秀は「しかし…。」
信長「徳川殿のお相手はほかの者に任せる。」
こうして饗応役をクビになった明智光秀、お気の毒。
なにもかもコトが上手く運んでいる秀吉とでは好対照。
−◆−
<5月19日堤が完成した。普請に着手してから僅か12日という驚異的な速さであった。>
川の流れが変わって水が押し寄せる高松城。
同じ戦法の映画『のぼうの城』は、大津波の直後だったので上映が延期になったんでしたねぇ。
水かさが増して大わらわの高松城では清水宗治(宇梶剛士) が「皆落ち着け!玉薬も兵糧も上に上げるのじゃ!」
一同「はっ!」
宗治「これが黒田官兵衛の策か…。」
昭和人間の思い出なんだけど、まだ水洗トイレが普及していないポットン便所の時代に大雨で洪水になると凄く不衛生で、水が引いた後に保健所が消毒剤を撒いていました。
だから高松城でも単に水に浸かってるだけではなくて、衛生問題とかもあったんだと思います。
−◆−
近江・坂本城で光秀(春風亭小朝)と吉田兼和(堀内正美)が会見。
兼和「信長様には困ったもんや。ついこないだも関白、太政大臣、征夷大将軍どれでもよいからお受け願いたいと頼んだんやが今日まで返答がない。何が不満やというのや。帝は信長様のお心を測りかねご気鬱が続いておられる。」
うわっ、征夷大将軍でさえ受諾してないのね・・・。
信長は官位なんて認めていない?
兼和「光秀殿…。あんたさんのとんでもない噂も耳にしたぞ。聞いておらんのか?」
「噂」について教えて貰った光秀が信長に真意を尋ねに行きます。
光秀「妙な噂を耳に致しました。我ら明智の丹波と近江の所領が召し上げられるのではないかと。」
信長「案ずるな。」
光秀「ではあれはただの噂?」
信長「国替えだ。召し上げる訳ではない。毛利を倒し天下布武がなった暁にはわしはこの国を造り替える。」
光秀「造り替える?一体どのようになさるおつもりで?」
信長が「○○○○○○○○・・・」と口を動かしますが、視聴者には山口百恵の『美・サイレント』みたいに何を言ってるのか聞こえません。
なんじゃこの奇をてらった演出は!?
光秀には聞こえたようで、取り乱しながら「なりませぬ!そればかりはなりませぬ!」
信長は「光秀、そちの領国は毛利攻めでの働き次第。」と述べて立ち去ります。
呆然とする光秀「なんと、恐ろしい・・。」
これほど光秀をびびらせた信長の言葉とは何だったのか!?
−◆−
愛宕山に行って柏手を打ってる光秀が、信長との面談を思い起こしています。
回想・光秀「世の中を造り替えるとは一体どのようになさるおつもりで?」
回想・信長「日の本に王は2人も要らん。」
さっき、わざわざ「○○○○○○○○・・・」と言葉を伏せたのに、5分も経ってない内からいきなり信長の言葉を明かしちゃった・・・。
なんちゅう演出・・・・。
で光秀が一句「ときは今 雨が下知る 五月かな」(ときはいま あめがしたしる さつきかな)
天下取り宣言??
頬がこけた光秀がおみくじを引きますと、なんどやっても「凶」の連続で・・・。
−◆−
<5月29日信長は上洛し本能寺に入った。中国攻めの出陣前に茶会を開くためで供は僅か数十人にすぎなかった。>
そのころ光秀の軍は中国攻めのため丹波亀山城に集結していました。
光秀が配下に対し「羽柴秀吉は今備中におる。柴田勝家は越前、滝川一益は関東、丹羽長秀は大坂…。京には僅かな手勢しかおらぬ。天が与えたもうた好機。今こそ立つ時。織田信長を討つ!」
そのころ信長は「信忠。天下布武がなった暁には織田の全てをお前に任せる。わしにはこの国が小さすぎる。わしが欲しいのは世界だ。」
<信長は天下をつかみかけていた。乱世は終わり新しき世が始まるはずであった。しかし…。>

「我らはこれより京へ向かう。
敵は本能寺にあり!」
−◆−
だいたいこんな感じだった『軍師官兵衛』第27話。
『高松城水攻め』というサブタイトルではありましたが、むしろメインは光秀(春風亭小朝)の心の動きだった印象。
小生、最初のころは春風亭小朝が演じる明智光秀に違和感を覚えていたんだけど、最近だんだんと小朝・光秀に吸い寄せられてる感じ。
ずっと自己主張せずに何もかも腹の中にため込んでいた小朝・光秀の妙な吸着力に引き寄せられちゃう・・・。
春風亭小朝、けっこうフィットしてるんじゃないかな・・・。
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