「おわこんTV」第1回★小説家・蔭山が「番組はヤラセ」だとネットで告発

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    BSプレミアムよるドラマ
    「おわこんTV」第1回
    「ドキュメンタリーは真実ですか?(前編)」


    予想以上に面白かったです。
    コンパクトな時間枠で、見事にメリハリが利いたドラマに仕上がっていました。
    −◆−

    テレビ番組制作会社・チョコレートTVが制作する人気ドキュメンタリー番組「熱血ダイアリー」で「ヤラセ」問題が持ち上がります。

    明日放送分の出演者である小説家・蔭山(本宮泰風)が番組はヤラセだとネットで告発。

    担当ディレクターの三橋(小泉孝太郎)がドキュメンタリーなのに「想定台本」を持っていたことを問題視したのです。

    すっかりへそを曲げて放送中止を求める蔭山。

    キー局の中央テレビでは蔭山の原作をドラマ化する予定があって、蔭山にそっぽを向かれると困るため、社長の荒巻(千葉真一)と担当ディレクターの三橋(小泉孝太郎)が蔭山に謝罪して事態を沈静化させることに・・・。
    −◆−

    ことの実態はと言うと、蔭山がすぐに著作活動をサボって寝そべったりゲームに興じたりするものだから、困った三橋がこれをどうにか格好良く映像にまとめて番組を成立させようとしたのでした。

    で、格好を付けるために三橋が映像に被せた決めのナレーション。
    <蔭山はどこまでもストイックだ。日々休むこと無く自分を追い込む。孤独に自らを追い込み、決して逃げない。だからこそ蔭山は小説家でいられるのだ。>

    如何にもって感じですね。
    −◆−

    謝罪をうけても納得しない蔭山に、荒巻(千葉真一)は自分が責任を持って「嘘の無い番組」に編集し直すと確約。

    翌日放送なので徹夜で作業。

    出来上がった映像には、だらだらとテレビゲームに興じる蔭山の姿がありのままに映っていて、こんなナレーションが入ります。
    <蔭山はアイデアが出ないとすぐサボる。すぐ逃げる。でも、だからこそ最後まで自分を失わずに長編小説を書き続けられるのだ。蔭山は教えてくれる。弱さは決して欠点じゃないのだ。>

    蔭山はこの内容でOK。むしろ喜んでくれたとあとで連絡が入ります。

    蔭山って気むずかしい作家なのかと思ってたけど、飾った自分の姿では無く「素」の自分の姿を伝えてほしかっただけだったようですね。

    それにしても、同じ映像素材を使いながら荒巻(千葉真一)と三橋(小泉孝太郎)ではこれだけ違う番組に仕上がっちゃうから驚かされます。

    人間の真実を描くと言って格好付けた番組を作った三橋の「若さ(青臭さ)」と、人間の本当の姿をさらけ出して番組として成立させた荒巻の「老練さ」のギャップが際立ったなぁ・・・。

    相手に対して壁みたいなものを感じさせる三橋と、気取りがなく懐の深い荒巻との差は「人生経験」からくるのか、性格的なものなのか・・・。
    −◆−

    相前後しますが、こんなシーンがありました。

    番組制作会社・チョコレートTVの経理の新人・蒲田律(市川由衣)が社屋を出たところで荒巻と三橋とに出会い、急いでる様子で「お先に失礼します。」

    荒巻はにっこり「お疲れちゃん。」

    三橋は苦虫をかみつぶしたように「随分早いお帰りだなぁ。まだ5時なのに。彼氏と飲みにでも行くのかねぇ。」と呟き、律の後ろ姿を見つめます。

    で、徹夜が明けた朝、荒巻は三橋にその時の話を持ち出し「あの子、子持ちのバツイチだよ。5時に帰えんなきゃいけないのはね、保育園で5歳のガキが指くわえて待ってんだよ。いや〜〜張り詰めた良い後ろ姿だったねぇ。地味な洋服着てさ、買い物バッグ以外の何物でも無いダサいの背負って、ビルのガラスに映る自分の姿に目もくれず、まだ5時だというのに、走り去っていくあの女の姿。お前にはあれが男に会いに行く女の姿に見えた訳?」

    返す言葉も無い三橋。

    保育所に「お迎え」に行く律(市川由衣)について語った荒巻(千葉真一)のセリフに痺れちゃった。

    自転車の前と後ろに子供を乗せて保育所に送り迎えした日々を思い出しながら、律(市川由衣)に感情移入。

    オシャレなんかしてられなくて、バッグもただ機能的なモノを持つしかないんですもんねぇ。

    そんな姿を「張り詰めた良い後ろ姿だった」と言える荒巻(千葉真一)の人間味に惚れ惚れ・・・。
    −◆−

    こんな感じで、登場人物それぞれの人間性だとか性格が上手く描かれていた「おわこんTV」第1回。

    味の有るドラマで、すごく気に入っちゃいました。

    BSでひっそりと放映せずに、地上波・総合テレビで流せば良いのにね・・・。




    ◇◆◇ 花子とアン感想 ◇◆◇
    #80 #79 #78 #77 #76 #75 #74 #73
    ★スタジオパーク「吉田鋼太郎」








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      TV業界の裏話……を、NHKがドラマ化ってのがナウでイマいんでしょうかw 『おわこん(=終わったコンテンツ)』って言葉自体が既に古くさく感じるのですが、さて。 取材がヤラセだ ...
      • ドラマでポン
      • 2014/07/04 6:12 PM

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