小栗旬「BORDER」第5話★記憶喪失の死者(クドカン)が面白い
- 2014.05.09 Friday
- 10:28
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閑静な住宅街の一軒家の庭でサラリーマンと見られる男性の遺体が発見された・・・。
冴えない中年男の遺体=クドカン。
遺体の検分をする市倉(遠藤憲一)らを他人事のように見つめて、小さなリアクションを連発するクドカン、異常に死体役が似合ってる〜〜〜!!
雰囲気あるわぁ〜〜〜
で、クドカンは石川(小栗旬)に「何かすごく大事な事忘れてる気がするんです。お願いします!助けてください!こうなったら自分が誰か、なんで死んだか思い出すまであなたのそば離れませんからね。」
けっこう ねちこいのですが、憎めないタイプの幽霊であります。
−◆−
自分の検死解剖に立ち会うクドカン。
ノースリーブの上に透明白衣の比嘉(波瑠)が執刀。
クドカン「あんなきれいな人に触られてる…。なんか興奮してきた!」
死んでも興奮できるんや!?
石川、小声で「黙れ。死人らしくしてろ。」
なんか、今回は面白そう。
金城さんの脚本なのに、クドカンの脚本みたいに面白い??
比嘉(波瑠)が遺体にメスを入れて開胸。
クドカン「エグいな〜!ちょっとしんどいんで見なくてもいいですか?」
やっぱオモロイな。
で、検死の結果、死因は解離性大動脈瘤による急性心不全。
比嘉「胸に残った痣から推測すると丸い棒状のもので勢いよく突かれた衝撃が原因ね。直径が10センチくらいだからバットの先っぽを想像してもらうとわかりやすいかも。」
右の側頭部に傷があり出血した痕も見られることから、最近管内で多発しているノックアウト強盗の犯行を疑う面々。
クドカンは面白いし、波瑠は演技がシャープだし、検死のシーンはなかなか見栄えがしたなぁ・・。
−◆−
夜の公園で二人っきり(?)になった石川とクドカン。
どうにか記憶を呼び覚ましたいクドカンが「妻の名前を聞いたら何もかも思い出せるかもしれない。なんか適当に女の人の名前言ってもらっていいですか?」
石川、ため息をつきながら「純子、佳奈子、かすみ、雪絵・・・。」
クドカン「それってもしかして歴代の彼女の名前ですか?」
石川「本気で思い出す気ないでしょ。」
クドカン「ありますよ!ちょっと魔が差したんです。許してくださいよ!」
幽霊クドカン、オモロイ。
クドカンが映ってる映像と、死者だから映っていない映像が頻繁に入れ替わるのも効果的。
−◆−
張り込みをしていてノックアウト強盗らしき男を発見。
男が全力で逃げ始め、石川と立花(青木崇高)が『太陽にほえろ』みたいな追跡。
柵とかを跳び越したり、タクシーのボンネットをスライディングするように超していく石川(小栗旬)、シンプルにカッケー!!
ようやく男を確保。
必死で走った石川は息が上がってるけど、幽霊はどこにでも現れることが出来るからクドカン余裕。
「ご苦労さまです。」
石川「楽しやがって…。」
今週は、隙間無く面白い。
−◆−
現場から2キロほど離れたコンビニのゴミ箱から被害者のものと思われる財布が発見され、免許証や社員証からクドカンの氏名は岡部義剛で、年齢は43歳だと判明。
それでも肝心なことを思い出せない岡部(クドカン)は黄昏れちゃていて「本当情けないです。一体私に何が起きたんでしょうか…。」
石川が慰めるように「明日奥さんが遺体確認に来ますよ。奥さんを見れば記憶が戻るんじゃないですか?」
岡部「戻らなかったらどうしましょうか?」
石川「大丈夫ですよ。頑張りましょう。」
岡部「頑張ってどうにかなる問題じゃないと思うんですけど。」
埒があかずにイラッときた石川は「チッ」と舌打ちして去って行きました。
残された岡部「舌打ちされた…。」
クドカン、頼りない感じが可愛らしい。
−◆−
翌日、奥さんが警察に来ることに・・・。
奥さんを待つ岡部「ブスだったらどうしよう!」
幸い、奥さんはブスじゃ有りませんでした。
警察に証言する奥さん「主人は本当に真面目で頑張り屋で愚痴もほとんどこぼした事ありませんでした。私と娘を幸せにするためにつらい事にも耐えて必死で働いてくれてたんだと思います。」
証言通りなら、岡部(クドカン)は見かけと違って良い夫・良い父親だったのか・・・。
−◆−
誰もいない帳場で二人きり(?)になった石川と岡部(クドカン)。
石川「記憶、戻ってるんでしょ? あの日あった事を話してくれませんか?あなたが犯罪に関わっていない限り 悪いようにはしませんから。」
岡部「付き合ってほしいところがあるんです。」
思い出の場所などを巡りながら、徐々に真相を口にし始める岡部(クドカン)。
仕事の悩みで頭がいっぱいになった岡部は、家庭では強い男でいたかった故に奥さんに悩みを打ち明けることもなく、出張と嘘をついて会社を休み、生まれて初めての風俗に行くことにしたんだそうな・・・。
「気持ちが荒れてたんでしょうね。風俗に行けばちょっとは気が晴れるかなと思ってどうせならとことん遊んでやろうと思って3日間の休みを取りましてこう、風俗めぐりをしようと思ってたんです。…呆れてる?」
石川「呆れないわけないでしょ。がっかりです。さっきまでのいい話が台無しですよ。」
今回の「死者との対話」、これまでで一番面白い。
−◆−
事の真相は・・・。
岡部「あの夜 飲み屋をハシゴしてホテルに戻る時ここを通ったんです。浴びるほど飲んだのにちっとも気持ちは晴れませんでした。むしろ苛立ちが増したような気がして。そんな時これを見てしまったんです。」
道路にバリカー(車止めポール)とチェーン。
「私こう見えて学生時代は陸上部でハードルの選手だったんです。これを跳ぶ事で 自分はまだまだ若いんだと まだまだやれるんだってことを証明したかったんです。」
当日の岡部は、酔っ払ってチェーンを飛び越えようとして失敗し、胸をしたたかバリカーにぶつけて、ヤバイ状態に・・・。
フラフラと歩き始め、躓いて電柱に頭をぶつけ、このとき頭の傷が出来ちゃった。
石川「失礼ですが…コメディー映画のような展開ですね。」
さらに具合が悪くなて、貞子みたいに這うようにして自宅の門構えと似た家までたどりつき、その場で息を引き取った岡部(クドカン)。
これだけ御大層に警察が動いたのに、事件じゃなくて、酔っ払いがやらかした事故だったとは!!
計算尽くの肩すかし!!
《コメディー映画のような展開》をシリアスな雰囲気で描いちゃってるギャップが面白いわ。
−◆−
便利屋スズキ(滝藤賢一---今回はややダンディ?)に手紙を代書させ、遺族に渡るよう仕向けた石川。
<彩と美夏へ。急に思い立って仕事の合間にこれを書いています。お父さんは口下手だからいつも君たちに大切な何かを伝えられていないような気がしています。でもこれだけは信じてほしくてこうして書き残しておく事にしました。お父さんは君たちの事を愛しています。すごく愛しています。お父さんの平凡な人生の中で君たちだけがキラキラと輝いています。>
奥さん、号泣・・・。
泣き崩れた奥さんと娘を抱きしめる幽霊・岡部。
−◆−
石川「いつになったら消えてくれるんですかね。」
岡部「そんな薄情な事言わないでくださいよ。一緒に事件解決した仲じゃないですか。」
石川「事件っていうか自爆でしょ。」
岡部「もっと優しい言い方があると思うんですよね。だってこっちは死者ですよ?」
石川「明日お祓いに行こうかな。」
岡部「うわ…そういうズルをするんだ。」
この辺の可笑しい会話、クドカン脚本かと思っちゃう。
で、岡部「これが最後のお願いです。もう乗りかかった船じゃないですか。」
石川「沈みかかった船のような気がするんですけど。」
(時節柄、不適切発言になりそうな)
岡部に連れられて彼の自宅に侵入。
葬式で皆が出払った間合いを見計らって、娘の成長が記録された思い出のビデオを鑑賞する岡部。
岡部「今頃焼かれちゃってんのかな?」と、焼き場に思いをはせちゃっております。
最後の最後まで可笑しいです。
−◆−
なんとも不思議な味わいだった『BORDER-警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係』第5話。
設定的には死者が記憶をなくしてるってのが効いてましたね。
笑えるエピソードを、いつも通りのタッチで描いたのも面白かった。
そして、なんといっても死者を演じたら日本一みたいなクドカンの空気感が絶妙でした。
クドカンと小栗旬の取り合わせなんて、あまり想像できなかったけど、妙にフィットしてました。
というわけで、今回の視聴率は『BORDER』が13.1%で、豪華で御大層な『MOZU』はギリギリ二桁の10.1%。(『夫のカノジョ』の視聴率からしたら約3倍だけど)
クドカンが洒脱な演技を見せた『BORDER』が、変に重苦しい『MOZU』に勝利。
TBSさんは『MOZU』と『ルーズヴェルト・ゲーム』は15%超えを期待してただろうに・・・。
◇◆◇ 連ドラなど感想 ◇◆◇
★「BORDER」第6話
★「シドニアの騎士」第6話
★花咲舞が黙ってない 第5話
★『軍師官兵衛』第19回
★ルーズヴェルト・ゲーム 第2話
★仮面ライダー鎧武 第29話
★アリスの棘 第5話
★スタジオパーク「松岡茉優」
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