最高の離婚Special 2014★光生(瑛太)の手紙「2匹の猫と共に春の訪れを待っています」
- 2014.02.09 Sunday
- 11:48
- フジTV系ドラマ、番組
スペシャルでも、独特の世界観に浸ることができました。
−◆−
光生(瑛太)が尿管結石に・・・。
病気の先輩である義父・健彦(ガッツ石松)に電話で相談。
健彦「覚悟して。人生で一番痛いのが これから雪崩みたいに押し寄せてくるからね。俺は熊と戦った時の1000倍痛かったなぁ。人相かわるよ。俺は結石やって今の顔になった。」
瑛太の顔がガッツになる可能性を孕んだ実に恐ろしい病気です!!
健彦「とにかく水をいっぱい飲むことだな。毎日 風呂いっぱい分の水を飲むんだ。」
普通は毎日2リットルとかじゃないの!?
なぜか健彦の言葉を鵜呑みにして、早速浴槽に水をためる光生(瑛太)・・・。
熊と戦ったとか、顔の相が変わったとか、風呂いっぱい分だとか、思いっきりクスクス笑かしてくれちゃいます。
我慢しようにも、ガッツ石松が絡むと吹き出さずに居られない。
スペシャルでも坂元裕二脚本は好調な滑り出し。
−◆−
結夏(尾野真千子)は子供が欲しくなって、光生(瑛太)をベッドにお誘い。
だけど、どうしても避妊具を付けたがる光生にキレて、『冷凍たこ焼き』を冷凍のまま囓り始める始末。
どうやったら、冷凍たこ焼きを冷凍のまま囓るなんて話を思いつくのか・・・脚本家・坂元裕二恐るべし。
で、子供は設けず今のままでイイという光生は「子供がいると そういかないよ。赤ちゃん革命が起きますよ。お金かかるし、部屋そこら中 汚くするし 子供っぽいし 生活感でるし、僕らのしたいことなんかできなくなる。もう全部子供中心になるよ。もう盆栽おけなくなるんですよ。家にある本全部『たまごクラブ』『こっこクラブ』『ひよこクラブ』に変わるんですよ。」
神経質で子供っぽい光生らしい理屈です。
たしかに、子供が小さいうちは自分の時間なんか消えちゃうけどね・・・。
この場面じゃないけど、灯里(真木よう子)が、子供ができたら「旦那50、子供50」になるかと思っていたけど、実際は「子供が100」だと言ってたのも当たってるわ。
光生は「恋人同士みたいな夫婦でいいじゃない?」
結夏「雑誌に載ってるみたいな生活いらないの。恋人同士みたいな夫婦じゃなくていいの! お父さん、お母さんって呼び合うのがいいの。何?恋人同士みたいな夫婦って。私たちも31だよ、生活感いらないって。生活することが大人になることでしょ。」
子供が欲しいと重ねて訴える結夏(尾野真千子)に「ちゃんと計画立てないと大変なことが起きるでしょ。(子供が)引きこもったどうするんですか? 二次元の恋人作りますよ。」
まだ影も形もない子供が”引きこもり”になる心配。
どこまで理屈っぽい男なのか!?
さらには「 20歳になる頃 日本の借金は1800兆円ぐらいになりますよ。大借金の上に、大就職難ですよ。ブラック企業どころじゃないよ。ブラックホール企業に就職することになりますよ!」
結夏「ブラックホール企業って何よ!?」
「天文学的な残業時間ですよ。うちの子 ボロボロになりますよ。吸い込まれますよ。そこに送り出していいものなの!?」
結夏「まさか子供を産みたいって話して、子供はブラックホール吸い込まれるって返事 返ってくるとは思わなかったわ!!」
ブラックホール企業、シャレにならんけどオモロイ〜〜〜!
会話のテンポも最高で、瑛太&オノマチさんオモロイ〜〜〜!!
なおかつ、子供をもうけるかどうかの切実な話には物語性も備わってるから坂元脚本は面白い。
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諒(綾野剛)は、高校時代大好きだった潮見薫(臼田あさ美)と再会。
また浮気心が・・・・。
結婚してることを隠して何度か会ううちに、薫から“寝台特急カシオペア” のチケットを渡されて・・・。
で、そのカシオペア号にはバツイチで子持ちの近所のお弁当屋・黒部三徳(岡田義徳)から求婚されている結夏(尾野真千子)の姿も・・・。
諒が光生に連絡を入れて、慌てて上野駅にやってきた光生。
そんなこんなでカシオペア号に諒(綾野剛)、灯里(真木よう子)、薫(臼田あさ美)、光生(瑛太)、結夏(尾野真千子)、三徳(岡田義徳)が乗り込んで、ドタバタ・・・。
結夏が初対面の薫に「星野結夏です」と自己紹介。
「潮見薫です。」と薫が返答。
これに反応した灯里(真木よう子)が「あなた薫っていうの?」
あろうことか、自分たちの赤ん坊の名前が「薫」・・・・。
元カノの名前を娘に付けたことを知ってキレた灯里が諒にきついビンタをお見舞いして「死ねば!」
灯里(真木よう子)らしさが全開!!
列車内の騒動オモロイ〜〜!
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食堂車に落ち着いた6人。
浮気男・諒(綾野剛)を責める光生(瑛太)が「こんな素敵な、ミスユニバースみたいな奥さんいるのに、こんな『テラスハウス』に出てきそうな女性と浮気して。」
ミスユニバースと『テラスハウス』を比喩に使う言語感覚が面白すぎる〜〜。
光生「上原さんあなた2人きりでこんな電車乗って、あわよくばチューチュートレインしようとってしたわけでしょ。あーやらしい。あわよくばチューチュートレインを・・・」
チューチュートレイン連発、可笑しい!
薫「男同士なんだから味方すればいいじゃないですか。」
光生「いやいやいや、男同士ってところで大きくくくられてもね、僕とあの人 性別以外は何も重なるとこないですからね。」
諒「別に違いはありませんよ。」
光生「違います。あの方 共学の進学校出て 高校生の身分で女子と駆け落ちして美大でしょ。美大で講師でしょ。もう履歴書だけでモテるじゃないですか!」
諒「履歴書に駆け落ちは載りませんよ。」
畳みかける会話と履歴書がらみの小ギャグが面白い。
光生「僕は今まで浮気ひとつしたことないし、妻に責められる履歴ひとつもないですし。」
結夏「そうかなぁ?」
灯里「まあ モテて浮気しないのと、モテなくて浮気しないのは違うからね。」
薫「モテて浮気しない方が、モテなくて浮気しないより男の価値として植えたことじゃないですか?」
なぜか女性陣に責められてる光生は「ちょっと待って。えっ、えっ!? なんで僕が、えっ? あの人じゃなくて僕の方が責められてるのかな?」
セリフがいちいち面白くて、無為なセリフが全然ないのが凄いわ。
−◆−
光生と結夏のいきさつに話題が移ります。
「不倫旅行です。人妻がお弁当屋さんの”おかず”になろうとしてるんです。」と結夏の行動を責める光生。
「おかず」ってのが可笑しいわ。
結夏「不倫じゃないです。私独身なので。」
光生「ただの独身じゃないでしょ。独身妻でしょ。表向きは独身。中身は妻です。」
独身妻という矛盾したフレーズが可笑しい!
独身で妻ですよ!
−◆−
書き切れないので端折りますが、とりあえずカシオペア号からは元の組み合わせで帰宅。
愛を交わした結夏と光生でしたが、結夏は家を出て行っちゃいました・・・。
で、月日が流れて、独りきりの光生(瑛太)が手紙をしたためます。
<・・・川沿いの道を今日も歩きます。不思議と一人になった気がしません。まだまだ僕は毎日を君の記憶と共に暮らしています。・・・君と結婚して知ったことがあります。洗面台に並んだ歯ブラシ。ベットの中でぶつかる足。いつの間にか消えてる冷蔵庫のプリン。恋がいつしか日常に変わること。日常が喜びに変わること。・・・・もう1人の父親 もう1人の母親。もう一つの故郷。故郷から届くみかん箱の中の白菜。日常が奏でる音楽。日常を伝え合うことの物語。ここにはまだそれが転がっています。部屋の隅に 電球の裏に カーテンの隙間にくっついたまま 僕は今も毎日のように過去から訪れる君の愛情を受け取っています。川沿いの道を今日も歩きます。 一人ずつ二人で生きていたこと。僕の中に住んでいる君。君の中に迷い込んだ僕。不思議と一人になった気がしません。いつかまた そう思うことの愚かさを思いながら それでも思います 夜中の散歩をして じゃんけんして 食べて笑って手をつないで 焼き芋ほおばりながらまた同じことを話すんです。僕たち一緒にいると楽しいよね? 一緒に年を取りませんか? 結婚してくれませんか? 2014年2月8日 目黒川沿いの古いマンションで2匹の猫と共に春の訪れを待っています。>
ポストに投函することを逡巡していたけど、ようやく手紙をポストに投じてたところで桑田佳祐の「Yin Yang」が流れ初めて、例のエンディング・ダンス・・・・・。
最後の手紙は詩のようでした。
瑛太の存在感があるから、あの長いモノローグが陳腐にならないし、「みかん箱の中の白菜」などの部分にリアリティがあって生活感がただようから、光生の手紙に真実味と説得力がこもりました。
ドラマと言うより、小説のような味わいです。
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2時間半のスペシャルは長いっちゃあ長いけど、知的な魅力がある大人の脚本と、瑛太、尾野真千子、真木よう子、綾野剛が醸し出す大人の世界を十二分に楽しめました。
列車の中で全く動きのいない登場人物の会話だけで場面を成立させる坂元脚本の力に脱帽。
で、物語はまだまだ続きそうな気配がたっぷり・・・。
続編期待です・・・。
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付け加え・・・。
灯里(真木よう子)の名言「抱ける女が抱けない女に勝てるわけない。」
◇◆◇ 連ドラなど感想 ◇◆◇
★金曜ロードSHOW!「仮面ティーチャー」
★「三匹のおっさん」第5話
★緊急取調室 第5話
★相棒season12 第15話
★僕のいた時間 第6話
★隠蔽捜査 第5話
★軍師官兵衛 第6回
★『サザエさん』永井一郎さんラスト
★仮面ライダー鎧武 第17話
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