鍵のかかった部屋SP★藤木直人vs大野君〜ホロウマスク錯視と偏光レンズのトリックが面白かった
- 2014.01.04 Saturday
- 11:39
- フジTV系ドラマ、番組
能年ちゃんを初めて見たのが、このドラマでの芹沢(佐藤浩市)の秘書役。
ほとんど「NG40回の隣人C」に近い役柄だったような記憶・・・。
それが今や国民的人気者だものなぁ・・・。
かわりに秘書をしたのはSKE48松井珠理奈だったの?
能年ちゃんみたいに大出世できるのかどうか・・・・。
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『相棒』『新参者』そして本作と続いた「2時間半程の正月SP」の中では、『鍵のかかった部屋』が一番退屈せずに済みました。
この3本に共通するのは11時前後からの謎解き。
『相棒』は11時以降がくどすぎましたし、『眠りの森』は今ひとつシャープさに欠けていましたが、本作での「ホロウマスク錯視」と「偏光レンズ・フィルター」に関する謎解きは、”探偵モノ”としての段取りもちゃんと踏んでいて面白かったです。
また『鍵のかかった部屋』は、俯瞰からの映像やローアングル、傾いたアングルなどのカメラワークやカット割り、衣装だったり家具や室内装飾など画面の中の色彩の豊かさだとか、照明や自然光による明暗・濃淡、BGMの被せ方などに神経が行き届いていた印象があって、ストーリーのおもしろさにプラスアルファの効果を付加していたように思います。
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さて本編ですが・・・。
藤林(黒部進)殺害事件。
すぐに犯人は分かった。
彼を倒せる犯人は”ゼットン”しか居ないもの!!
しかし残念ながら、犯人は地球人・・・。
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美術館の大展示室を調べている榎本(大野智)が、作業をしていた新進気鋭のアーティストの稲葉(藤木直人)に「観客の目を意識した劇場型のトリックと言えるでしょう。これを作った人間が居るとすれば自己顕示欲の非常に強い芸術家タイプだと思います。」と持論を述べます。
稲葉は平静を装い「面白いですね。密室からそんなことまで分かるなんて。でも、それも密室の謎が解けなければ単なる仮説に過ぎません。」
こうして「イケメン藤木直人」と「嵐のリーダー大野君」の対決が本格化。
個性が異なる二人が対峙する絵面が面白いです。
−◆−
榎本(大野智)が開業したセキュリティショップを訪ねた青砥(戸田恵梨香)。
小型のガスバーナー、暗視ゴーグル、ピックガンなどの商品について説明を受けた青砥は「どれも防犯グッズというより”泥棒グッズ”に見えるんですけど。」
榎本「そうですか?」
飛び込み客はお断りの紹介制のショップであることを聞いた青砥は、窃盗犯の小檜山がこの店に来ていたことを指摘したうえで小さくニマっと笑い「泥棒のたまり場ってことになっちゃいますね。」
榎本「それはないでしょう。」
青砥「そうですよね。」
第1シーズン最終回でほんの少しだけ触れかかった「榎本(大野智)の本業」を臭わせたシーンになりました。
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第1シーズンと同様に、今回も殺害現場となった藤林宅や美術館の”模型”を作って犯行を分析する榎本(大野智)。
これ、ドラマ的にわかりやすくて良いです。
犯行当日の時間経過を横線で示すのもわかりやすい。
模型を用いずに言葉だけでドラマが進んでも、密室殺人について頭が整理できないかもしれないから・・・。
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芹沢が背後から刺される事件発生。
病院送りになって入院中の芹沢を見舞った青砥は、「藤林&平松殺害事件」とは別の事件で芹沢を逆恨みした男による”単純な事件”だったと聞かされ「信じられない。紛らわしいことしないでくださいよ。」
ベッドの芹沢「殺されかけた上司に他にかける言葉ないのかよ?」
「油断してるからこんなことになるんですよ。」
芹沢「冷たい女だ。」
「だって、気をつけていれば よけられたかもしれないのに。」
この場面に限らず、芹沢(佐藤浩市)と青砥(戸田恵梨香)の会話が面白いです。
芹沢のとぼけた感じと、上司に毒づく青砥の奔放さが良い感じです。
原作には居なかった芹沢という人物を登場させた効果が見事に出ています。
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芹沢が刺されたとき、サングラスをして液晶テレビを観て真っ暗だったことを聞いた榎本が現地調査。
自分もサングラスをしてテレビを見つめ考え込みます。
指が鍵を開ける動きをして「「密室は破れました。」」
で、美術館に赴いた青砥と榎本。
榎本が稲葉(藤木直人)に「あなたが殺したんです。」
稲葉「残念ながら僕には平松さんを殺すことはできません。監視カメラの記録映像がそれを証明してるじゃないですか。」
榎本「あなたはあの晩、この大展示室の迷路を通って館長室へ行ったんです。」
稲葉「いったいどうやって?」
で、前述したように、迷路の入り口にあるハンプティダンプティの巨大な顔のオブジェに関する「ホロウマスク錯視」、迷路を出たところにある監視カメラから身を隠すための「偏光レンズ・フィルター」について見事に謎解きした榎本。
目の錯覚や、偏光を用いたトリックが、大がかりな手品みたいで面白いのであります。
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稲葉が動機告白。
回想シーンになって、不正を指摘して契約解除を迫る稲葉に対して 平松(佐野史郎)が「俺が本気でおまえの才能に惚れているとでも思ってたのか? おまえには無いんだよ才能なんか。くだらないご託を並べてる暇があったら、せいぜい金になるガラクタを作ってくださいよ。せ・ん・せ・い。」
芸術家としてのアイデンティティを否定されたコトが最後の引き金となって、殺害するに至ったのでした。
「おまえには無いんだよ才能なんか」「金になるガラクタを作れ」って言葉がなかなかエグくって、稲賀が衝動的な行動に出た理由がよく伝わってきました。
−◆−
事件は無事解決。
榎本の店に客が来ており、ピックガンを所望・・・。
榎本「ピンシリンダー錠でもピッキング対策としてデッドロック機能が採用されているモノだと工具をシリンダーから抜くことができなくなる可能性があるので注意が必要です。」
客の男「値段は?」
「税込み5万円です。」
増税前の今が買い時です・・・なんてことは言いません。
男「相場より高いな。」
榎本「市販のモノとは性能が違います。私の経験上、この商品が一番ピッキングの形跡を残さないのは確かです。」
男は得心して5万円払って行きました。
榎本は 公安部長(中村橋之助)ほどではないけど、悪魔のように口をゆがめてニンマリ・・・・。
ちゅうことで、ピッキングのの道具について「私の経験上、この商品が一番」と榎本が言ったことあらも、彼の本業が窺えるわけでありまして、「シーズン2」あるいは「スペシャル版」に繋がりそうな気配を残してのエンディングになりました。
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以上、まずまず面白く観ることができた『鍵のかかった部屋SP』でした。
戸田恵梨香は『SUMMER NUDE』みたいなドラマはやめて、『書店員ミチルの身の上話』や本作のようなドラマに出続ける方が良いように感じました。
それにしても、各局の「2時間半ドラマ」は長すぎて集中力を維持するのに難儀します。
今夜の「金田一」も2時間越えでしょ・・・。
業界事情は知りませんが、視聴者的にはせめて2時間で終えて欲しいわ。
◇◆◇ 連ドラなど感想 ◇◆◇
★戦力外捜査官 第1話
★緊急取調室 第1話
★僕のいた時間 第1話
★ドラマ10「紙の月」第1回
★『軍師官兵衛』第1回
★金田一少年の事件簿
★仮面ライダー鎧武 第12話
★新参者・眠りの森
★相棒 season12 元日スペシャル
★紅白・あまちゃん第157回「おら紅白出るど」
★64th「紅白歌合戦」大島優子「卒業宣言」
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