ごちそうさん 第66回★嫁のめ以子(杏)が和枝(キムラ緑子)を追い出した
- 2013.12.14 Saturday
- 11:42
- NHKドラマ・番組
和枝が顔をこわばらせて「どないしても あんたを好きになんか なれへんわ。あんたを見てると虫酸が走る。」
賛成!
和枝「いびられても泣かされても『私は好きです』って…。まるで仏さんやな。気持ちええやろ。許された方がどんだけ惨めかやなんて、思いもつかんやろう。」
め以子「待ってください! 私いびられたことも、泣かされたことも忘れてませんよ。やですよ! 思い出したら腹立ちますよ! だけど、やなとこも、いいとこも一緒だと思うから。あれだけ舌を巻くような意地悪ができたのはお姉さんが細やかで人の気持ちがよくわかるからで。それがお料理に向かうと優しいお料理になるから。だから腹は立つけど好きになっちゃうんじゃないですか。」
小生の心が歪んでいるせいか、め以子(杏)のセリフがあまりにも「作り物」っぽく聞こえ、それこそ虫酸が走ります。
”細やかで人の気持ちがよくわかるから舌を巻くような意地悪ができる”という め以子の理屈は、いかにも「ドラマですよ」って感じの人工的な印象が強く、鼻につくこと甚だしい。
あれほどのことをされてきたのに”腹は立つけど好きになっちゃう”なんて、人間本来のリアルな心理じゃないように思えて仕方ないです・・・。
所詮 ドラマはフィクションなんだけど、それでも嘘っぽすぎるフレーズを畳みかけられるのは気持ちが良いもんじゃありません。
で、和枝は「どんだけおめでたいんや。」云々と言い返し、さたには妊婦のめ以子を土間に突き落とし「それでも好きなんて言えるんか! 一緒に暮らそうなんて思うんか!」
こんなコトを口にするのは、追い出されたいからですね。
和枝は家を出て行く気ですね。
和枝に気持ちが通じなくて悲しそうな表情のめ以子は「出てって。もう出てってください。」
家長の悠太郎(東出昌大)のことなんか忘れ去って、まるでめ以子が西門家の主(あるじ)のような物言いです。
「それでええんや。わてを追い出すのは あんさんや。」
め以子は「どうして、どうしてですか? どうしてこんな風になっちゃうんですか!」と嗚咽。
どうしてって言われたら、め以子の性格も1つの原因だと申し上げたいです。
和枝とめ以子の両方に原因がある。
−◆−
<それから程なくして和枝はいったん倉田さんの別荘にすることになりました。>
和枝が農家に嫁に行くと言い出したことを西門家の面々に報告する倉田(綾田俊樹)。
め以子は倉田に「私なんであんなに嫌われちゃったんでしょうか。」
『妖怪人間ベム』や『平清盛』等々に出演していた杏ちゃんを嫌いじゃなかった小生でさえ、め以子にイラッとくるんだから、和枝さんがめ以子を嫌いになるのは推して知るべしだと思う・・・。
倉田は「和枝ちゃん、前にぼそっと言うとったんやけどな。自分がされたと同じ事をあんさんにして、それでも全然めげへんあんさんがおって、しかもあんさん自分のこと 好きとまで言う。なんやもう、自分のくだらなさ突き付けられて やり切れんようなったん違うかな。」
め以子「いけずは私の方だったんですね。知らないうちにずっと・・・。」
−◆−
和枝の部屋を整理していて、彼女が縫った「おしめ」(おむつ)を見つけため以子は「お姉さん もう イワシみたい。嫌いになんかなれない。」
唯一苦手だった食材なのに”嫌いになんかなれない”ってのはやや矛盾してない??
なんにせよ、このセリフも「いかにもドラマ」的で好みに合いません。
今週はイワシの週だからこんなセリフを突っ込んできたんでしょうか・・・・。
−◆−
和枝の旅立ちの日。
町中で和枝を待ち受けていため以子が「い、言い忘れたことがありました。ごちそうさんでした!」
ここで”ごちそうさんでした”といわせる「あざとさ」が堪りません。
ものすごく苦手です・・・。
和枝は「そんなこと言いに来たんかいな。」
め以子「はい。私はお姉さんのことが大好きですから。これお礼です私の糠床です。これはいけずなんです。私がお姉さんのことを好きだっていうことがお姉さんを怒らせるなら、私はお姉さんを好きだって言い続けます。それが私のいけずです。きちんといけずにはいけずで返したいと思います。」
悪い意味で鳥肌が立ちます。
和枝は「そりゃどうもおおきに」と言って受け取った糠床を地面に叩きつけ「あんさんのために割ったってんで。なんぼでもいけずができるように。」
表向きは ひどい言葉の応酬だけど、「いけず」を橋渡しにして心の奥底でシンクロしてることを描いているんでしょうか?
顔にかすかに笑みを浮かべて和枝は立ち去っていきました。
旅立っていく和枝の背中に「また、また送りますから。ずーっとずーっと いけず し続けますから!」
和枝(キムラ緑子)はどことなく心地よさげに「ほんま かないまへんわ。」とつぶやいておりました・・・。
二人とも生身の人間の心理とは思えない----極端に「ドラマの中の人」だから共感も何もできません。
キムラ緑子は凄く良い演技してるんだけど、この脚本が肌に合わないわ。
−◆−
め以子(杏)がお台所にいると地震(震度1か2程度)
「め以子 vs 和枝」に一区切りがついたタイミングで関東大震災。
<それは大阪という都市の運命を、そして西門家を大きく揺り動かしていくことになるのでした。>
次週へ続く・・・。
−◆−
全話を通しても、最もセリフが作り物めいていたかもしれなかった『ごちそんさん』第66話。
人の心から自然に湧き出た言葉ではなく、机の上で原稿用紙に書かれたようなセリフばかりでした。
で、意地悪な見方をすると、結果的にめ以子が西門家を乗っ取った回だった??
そのくらい め以子が図々しく見えるのであります。
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