「ハードナッツ!」第3回★今期最高のヒロイン橋本愛ちゃん
- 2013.11.04 Monday
- 13:34
- NHKドラマ・番組
第3回にして完成度が高まり、セカンドシーズンの予感さえ感じさせる出来映え!!
風変わりで子供っぽい天才女子大生を演じる橋本愛ちゃんの演技も見事だし、数学と音楽をリンクさせたエピソードは、物理学との関係が希薄になってしまった『ガリレオ2』より遥かに良い。
適度にコミカルで、適度にオシャレなのもイイ。
BGMで流れるオルゴール風の「くるみ割り人形:金平糖の精の踊り」が雰囲気にマッチしていて可愛らしいし・・・。
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京南大の小板橋教授(斉木しげる)の呼ばれたくるみ(橋本愛)は、教授の講義が終わるまで講義室で座って待っております。
私語をする学生や恋人同士でいちゃついてる学生など、やる気の無い学生の吹きだまりのような講義室が生々しくて可笑しいわぁ。
恋人たちを横目に見ながら<研究に全てを捧げる私には関係のない話だ。‥とはいえ、私が望みさえすれば恋人ぐらいすぐにできる。必ず。恐らく。きっと、多分・・・神様、聞こえてます?>と天を仰ぐ くるみ---こだわりの無さそうな”おかっぱ頭”で少しダサい衣装の上にポーチをたすき掛けにした橋本愛ちゃんの仕草が面白い。
冒頭からキャラクターの面白さに引き込まれます。
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講義が終わって研究室にもどった小板橋教授は、くるみに「君も見ただろう。恥ずかしながら我が京南大学はバカばっかりだ。居眠りしたり いちゃついたり。そこで着メロに見せかけてとても不快な音楽を流す。ハッとして飛び起きるようなね。そのメロディを君に作ってもらいたいんだ。もちろん数学的アプローチで。」
くるみ「お引き受けします。言っときますが、その・・恋人たちを憎んでいるという訳ではありませんので。」と半笑い・・。
本当は恋人たちを羨ましく思ってるのに強がりを言うくるみ(橋本愛)ちゃんオモロイ。
小板橋教授「どうだった? 私の講義は。」
「とても良かったと思います。」
小板橋教授「ピタゴラス研究の第一人者として斬新な切り口を常に・・・」
くるみは何のお構いもなく「非常に初歩的でとっても分かり易かったです。お猿さんでも理解できるかと。」と笑顔・・・。
小板橋教授「ハハハ、わざとレベルを落としてあるんだよ。無能な学生のために。」
くるみ「‥だと思いました。」
事件はまだ起きてないけど、会話の可笑しさだけでも充分に楽しい!!!
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研究室を出てキャンパスを歩くくるみ。
<音楽は情熱の発露。数学は冷静な思考。だから全く違うもの。そう考える人は多い。だけどそれは間違いだ。ドレミのもととなる音律を初めて発見したのはピタゴラスだし、歌手の歌声をCDに録音するにはフーリエ解析が欠かせない。もし数学がなければ今のような音楽にあふれる世界は実現していなかったのだ。>
数学と音楽をリンクさせる橋本愛ちゃんのモノローグ。
数学ミステリーとしての雰囲気を醸し出すのみならず、後から考えると今回の事件の鍵まで埋め込まれてた・・・巧い脚本やなぁ。
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数日後かな・・・くるみが京南大を再訪して小板橋教授に「出来ませんでした。正確には まだ出来ないです。というのもですね、不快な音楽というものを背理法で証明しようとまず心地よい音楽の研究を始めたんですよ。すると、やはり心地よいのでスヤスヤと寝てしまいました。しかしですね、ラムゼーの定理を応用するというアプローチを思いついたので、その検証を経てあと5日で完成予定となっています。」と進捗状況を説明しました。
顔の表情は豊かだし、セリフも抑揚に富んでいてキャラが立ってる。
橋本愛ちゃんの表現力は、今期ドラマの若手ヒロインの中では抜きんでいます!!!
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小板橋教授の研究室を後にしたくるみが、忘れ物を取りに戻ると小板橋教授が撲殺されてピアノの鍵盤に突っ伏していました。
で、第一発見者として伴田刑事(高良健吾)の事情聴取を受けることになったくるみ。
伴田「まさか君がやったんじゃないだろうな!?」
くるみ「エヘヘ、素敵な冗談ですね。」
短い会話だけど、くるみと伴田刑事のコンビネーションが楽しくてイイ感じ。(被害者には申し訳ないけどネ。)
で、くるみがに事件の概要を問われた伴田は「この前の事件では確かに世話になった。だがこれ以上警察の仕事に首を突っ込みな。」
「もちろん、分かってます!」
顔がドアップになった橋本愛ちゃんの表情が また面白い。
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准教授・堤彩葉(中越典子)や助手の坂下から事情聴取を続ける伴田刑事。
外から扉に身体をひっつけるようにして盗み聞きするくるみ・・・。
橋本愛ちゃんがなんとなく面白くてクスッと笑えちゃう。
で、伴田に見つかっちゃったくるみは、小板橋教授が殺されていたことを発見した直前に聞こえたピアノのメロディについて伴田刑事に伝えます。
伴田「小板橋教授のダイイング・メッセージならぬダイイング・メロディって訳か・・・。」
くるみ「その謎を解けば犯人が分かるかもしれませんね。」
伴田は事件に首を突っ込むなと釘を刺します。
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後日、伴田刑事が東都大学にやって来て、くるみに「頼みたいことがある・・・。」
喫茶店に場所を移して伴田刑事は「音楽と数学ってどう関係してるんだ?」
くるみ「その二つは結びつきを持っています。音律をはじめに発見したのはピタゴラスというのは まあ言うまでもありませんが・・・。」
伴田「え、そうなのか?」
くるみ「えっ、そこから?」
一々面白いな・・・。
一通りの説明をするくるみ。
伴田「もういいよ。」
くるみ「まだ説明は続きます。」
伴田「けっこうだ、数学アレルギーなんでな。」
くるみ「アレルギーは治療可能ですよ。」
会話のテンポが良いわぁ。
伴田は「そんな物知りの君に頼みがある。」として例のメロディの分析を依頼。
するとくるみは大きな声で「『探偵気どりはやめろ』と! 『探偵気どりはやめて自分の研究をやれ』と、あなたがおっしゃったので私は不快な音楽の作曲に精を出していたんですけども!!」と目を剥きます。
仕方なく伴田が「申し訳ありませんでした。」
高良健吾くん、可愛らしいわ。
くるみは途端に笑顔になって「エヘヘヘヘ分かりました。」
橋本愛ちゃんの表情に豊かさは神のレベルじゃ!!
変人女子大生を見事に演じきっていて素晴らしい!!
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ダイイング・メロディの答えは「238の3乗が13481272」だったことや、、カラオケルームでくるみ(橋本愛)が木村カエラの「Butterfly」を歌って32点だったりする面白い場面とかがあったけど、書き切れないので中抜き・・・。
我ながら犯人当てをスルーしちゃマズイとは思うんだけど、とにかく犯人は准教授・堤彩葉(中越典子)でした。
で、ピアニスト志望だった堤彩葉が、ミニ・コンサートの会場で準備しているところにくるみが現れて「小板橋教授のダイイング・メロディ。あれを弾いたのは彩葉さん、あなただったんですね!」
探偵モノの”お約束”である犯人名指しシーン!!
彩葉は諦めの笑みを浮かべて「刑事さんも居るし、もう逃げられないわか・・・。」と切り出し、小板橋教授に論文を盗用されていた件など動機をたっぷりと話し始めます。
これまた探偵モノの”お約束”シーン。
お約束シーンが鼻につかず、むしろコッキリしていて心地良いです。
全てを語り終えた彩葉が「最後に一曲弾いていい?」
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ピアノ曲を弾き終わって深々と頭を下げる彩葉。
目に涙が浮かんでるくるみ(橋本愛)が無心で拍手。
そんなくるみをじっと見つめる伴田刑事(高良健吾)・・・。
彩葉が連行され、くるみが「ムジカ・ムンダーナ。ピタゴラスの時代、宇宙の秩序を調律する音楽は人の耳に聞こえないとされていました。それがムジカ・ムンダーナ。彼女は聴いてはいけない音楽を聴いてしまったのかもしれません。」と呟いて今回はお終い・・・。
最後のセリフ、なんかカッケー!!!
取って付けたようにドラマチックな終幕ですが、全く悪い感じはなく、探偵モノらしくて良い構成だと思いました。
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以上、今期ドラマの中で一番面白いかも・・って思った『ハードナッツ!』第3話でした。
音楽と数学を結びつけたエピソードも良いし、数学オタクだけど恋に憧れてる感じもあるヒロイン・橋本愛ちゃんも素晴らしいし、空中に数字とかが浮かんだりする映像や濃淡のある絵面も良いわぁ。
◇◆◇ 連ドラなどテレビ感想 ◇◆◇
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★白銀の意思 アルジェヴォルン第1話
★三浦春馬「殺人偏差値70」
★シドニアの騎士 第12話(最終回)
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#3「靴」 #2「万年筆」 #1「時計」
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