映画「スタートレック イントゥ・ダークネス」鏡像世界★★★★

0
    スタートレック イントゥ・ダークネス
    (以下、思いっきりネタバレあります。)

    40年近く前、関西テレビの深夜枠で放送されていた『宇宙大作戦』にハマって以来のガチガチのスタートレック・ファン(トレッキー)です。

    ベネディクト・カンバーバッチが悪役であることを除けば、予備知識ゼロの真っ白け状態で『スター・トレック イントゥ・ダークネス』を鑑賞。
    −◆−

    艦隊士官ジョン・ハリソン中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)が艦隊に反旗を翻してロンドンの施設を爆破。

    さらには善後策を話し合うべくサンフランシスコの艦隊本部に集まっていた幹部や高級士官を小型機で攻撃。

    カーク船長(クリス・パイン)の師匠格であるクリストファー・パイク提督が犠牲に・・・。

    ジョン・ハリソンはクリンゴン人の主星クロノスに逃走。

    マーカス提督(ロボコップ:ピーター・ウェラー)の命を受け、クリンゴンの月プラクシスが落下して居住できなくなった地域に潜んでるハリソンを抹殺するミッションに出発するカーク・・・。

    こんな感じで進んでいきます。
    −◆−

    このシリーズになって2本目なのに、いまだに元祖ウイリアム・シャトナーではないジム・カーク(クリス・パイン)に馴染むのに少し時間が・・・。

    やっぱりカークと言えばウイリアム・シャトナー。

    新しい艦長、新しいクルーの方がいいのに・・・なんてことを思いながら見始めましたけど、犯罪者ハリソン(ベネディクト・カンバーバッチ)の正体が、あの”優生人間カーン・ノニエン・シン”であることが分かってからは否応なく物語に引きずり込まれました。

    だってオリジナルシリーズ『宇宙大作戦』第15話「宇宙の帝王」、映画版『スタートレックII カーンの逆襲』とリンクしてるんですもん・・・。

    ボタニーベイのカーンですもん。

    予備知識ゼロだったお陰で、20世紀の遺伝子工学によって生まれ優生戦争を起こした宿敵カーン登場に興奮しました。


    で、オリジナルシリーズでは筋肉ムキムキのリカルド・モンタルバンが演じていた優生人間カーン役に、『SHERLOCK』での知的なイメージが強いカンバーバッチを充てた意外性に感心。

    そのせいもあって、今回はカーンの肉体能力のみならず、”攻撃的な知性”も強調されていましたね。
    −◆−

    惑星クロノスでクリンゴン人と地上戦になったカークたち。

    クリンゴン人たち、顔も覆うギザギザの鉄兜を被ってる。
    一人だけが鉄兜を脱いで顔出し。

    黒々とした髪の毛が無いから戸惑うな・・・。
    で、兵士に鉄兜を被せたのは特殊メイクをしないで済ませるためでしょうね。
    金と手間を掛けられるハリウッドでも、こういう”手抜き”をするんですね。

    その後、あれやこれやがあってカーンが投降して逮捕。

    エンタープライズに連行してマッコイがカーンから採血。
    死んだトリブル=クアドロトリティケールにカーンの血を輸血して再生能力の実験。

    オリジナルシリーズの『トリブル騒動』でお馴染みの繁殖力が凄い毛玉のような宇宙生物トリブルが出てきただけでもニヤリとしたんだけど、これが伏線になってた・・・・。
    −◆−

    事件の首謀者はマーカス提督。
    カーンたち優生人間を利用してクリンゴンと開戦する算段でした。

    木星付近の秘密基地で建造していたドレッドノート級の超巨大新造戦闘艦U.S.S.ヴェンジェンスでマーカス提督が出撃し、秘密を知ったカークをエンタープライズごと抹殺しようとします。

    マーカス提督の娘・キャロル・マーカス博士(アリス・イブ)が父親には伝えずにエンタープライズに乗艦しており、マーカス提督を説得。

    キャロル・マーカスが登場した時点でニヤリです。
    オリジナル映画シリーズではカークの息子デビッドの母親となる女性ですから・・・。

    なかなかキュートな子です。
    −◆−

    話しを端折りますが、カーン(ベネディクト・カンバーバッチ)がU.S.S.ヴェンジェンスのコントロールを奪いエンタープライズに猛攻撃。

    スポック(ザッカリー・クイント)の秘策でU.S.S.ヴェンジェンスが大破。

    戦闘で深いダメージを負ったエンタープライズも地球の引力に捕まって墜落を始めます。

    カークは鑑のパワーを回復させるべく放射線で汚染された区域にあるメインコアを修復。

    雲を突き抜け落下していたエンタープライズは奇跡的にパワーを取り戻して雲の上に浮上・・・この場面、鳥肌もの。


    で、スコッティーがスポックを機関室に呼びます。
    ガラスで仕切られたコアルームの中には、放射線を浴びて瀕死のカーク。

    映画版『スタートレックII カーンの逆襲』では同じような状況でスポックがリアクターの中に入っていって自らを犠牲にしてエンタープライズを救ったことと真逆の状況!!!

    1982年の映画ではスポックがガラスの向こうでカークがこっち側だったのに・・・。

    新映画シリーズの前作で、このスタートレック世界はオリジナルシリーズのパラレルワールドだと分かっていたんだけど、ここまで真逆の鏡像世界を仕立て上げたのには降参。
    −◆−

    カーンは大破したU.S.S.ヴェンジェンスをサンフランシスコの艦隊本部に向けて墜落させます。

    落下してきた巨大艦に破壊されるビル群。
    凄まじいテロです。
    (サンフランシスコの街、未来的に建物が巨大化しすぎでベイブリッジがかすかにしか見えない。テレビシリーズでは残っていたサンフランシスコの風情が消えてるのは少し惜しい)

    これでも優生人間カーンは死んでいませんでした。

    カーンを捕獲すべくスポックが転送で地上に降りて全力走で追跡。
    逃げるカーンも全力走。
    名優ベネディクト・カンバーバッチの走る姿が美しくさえあります。

    その後、飛行マシン上で格闘となるスポックとカーン。
    スピード感のあるアクションです。

    スポックの必殺技ヴァルカン・ビンチでも昏倒しないカーン!!

    スポックが劣勢になりますが、恋人であるウラ(ゾーイ・サルダナ)が転送で助太刀。

    ヴァルカン式に感情を完全にコントロールしているスポックですが、半分流れる地球人の血がそうさせたのか激情に駆られてカーンをボコボコに殴り続けます。

    ウラがカークを救うためにカーンを殺してはいけないことを必死で伝えてようやく留まったスポック。

    この一連のアクションの間を含めて、ザッカリー・クイントは時折オリジナル・スポック=レナード・ニモイと同じ表情を出す。

    まだまだ若さが垣間見えるけど、役作りの努力が伝わってきます。

    ただし、スポックのとんがり耳が「肉厚」になったのは少しキモいかな・・・。
    −◆−

    『スタートレックII カーンの逆襲』で死んだスポックは『スタートレック掘戮泙派活を待たなければなりませんでしたが、本作では拘束したカーンの血を輸血することでカーク復活。

    トリブルの実験がここで活きました。

    その1年後、事件での犠牲者を悼む追悼式と、再艤装なったエンタープライズの再命名式。

    演説するカークが「Space, the final frontier・・・」とお馴染みのフレーズ。
    また鳥肌もの。


    修復が済んだエンタープライズは5年間の深宇宙探査航海に出発。

    なんと、オリジナルシリーズでは5年間の深宇宙探査航海を終えたカークたちが巻き込まれる事件が『スタートレックII カーンの逆襲』で描かれたのに、エイブラムス版では順序が逆転

    これまた鏡像!!!

    (この鏡像世界では、本来は5年間の深宇宙探査航海で出会うはずの「トリブル」をドクター・マッコイが実験に使い、同じくマッコイが「ゴーンの帝王切開をしたことがある。」と爬虫類型異星人に関する武勇伝を語ったことからして時系列が入り込んでいて、ややこしいことこの上ない。)

    ブリッジでカークがキャロルに「君も家族みたいなものだ」
    家族そのものになるはず・・なんですけど、先々どういう展開になるのやら。


    で、エンドロールでオリジナルシリーズのテレビテーマが流れてくると、『スタートレック愛』で涙・・・。
    −◆−

    根っからのスタートレックファンなので贔屓の引き倒し。細かい突っ込みどころがあっても、のめり込んじゃう。

    カーン、キャロル、トリブルが出てきてるだけでテンションが上がっちゃう。

    オリジナルシリーズの鏡像世界であるという物語の仕掛けに興奮する。

    スポック(ザッカリー・クイント)がニュー・ヴァルカンに居るミスター・スポック(レナード・ニモイ)に通信を入れて別世界でのカーンのことを聞いたところもやっぱり興奮。

    予備知識ゼロでレナード・ニモイの出演を知らなかったのが良かった。


    艦内で聞こえる未来的な効果音も心地良い。
    オリジナルシリーズの効果音を踏襲しながらも、スマートにアレンジした効果音の数々。ナイス。


    で、冬眠装置で凍らされているカーン(ベネディクト・カンバーバッチ)たちは、死んでいないわけでして、カンバーバッチ再登場の余地も残しました。


    次回作、東京オリンピックより先に完成させてね。







    ・ふるさと納税〜総務省HP

    ◇◆◇ 「半沢直樹」 感想 ◇◆◇
    #8 #7 #6 #5 #4 #3 #2 #1


    ◇◆◇ 満島ひかり『Woman』感想 ◇◆◇
    #11(終)  #10 #9 #8 #7 #6 #5 #4 #3 #2 #1


    JUGEMテーマ:映画

    スポンサーサイト

    • 2020.07.04 Saturday
    • -
    0
      • -
      • -
      • -
      • -
      • -

      この記事のトラックバックURL
      トラックバック
      タイトルの TNG というのは、Star Trek The Next Generation。 カーク、スポックの時代(1966-1969)から 21年もの年月が経過したのち、企画者のロッテンベリーが創造した 次世代スタートレック(1987-1994) 私はこの時代メインのファンのため、この視点から今作 Star
      • 日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜
      • 2014/01/08 7:07 PM
      映画「スター・トレック イントゥ・ダークネス」★★★★IMAXシアターで鑑賞 クリス・パイン、ザッカリー・クイント ベネディクト・カンバーバッチ、カール・アーバン サイモン・ペッグ、ゾーイ・サルダナ ジョン・チョウ、アントン・イェルチン ブルース・グリーンウッ
      • soramove
      • 2013/09/16 5:40 PM
      試写会で見ました。 【私の感覚あらすじ】 敵にやられたりやり返したり。みたいな感
      • うろうろ日記
      • 2013/09/15 1:10 PM
      人類最大の弱点は、愛だ。 原題 STAR TREK INTO DARKNESS 製作年度 2013年 上映時間 132分 監督 J・J・エイブラムス 出演 クリス・パイン/ザカリー・クイント/ゾーイ・サルダナ/ベネディクト・カンバーバッチ/ジョン・チョー/サイモン・ペッグ/カール・アーバン/ピー
      • to Heart
      • 2013/09/14 9:01 PM
      2009年にリブートされた「スター・トレック」の新作「スター・トレック イントゥ
      • はらやんの映画徒然草
      • 2013/09/14 4:37 PM
      本当なら8/25の 朝一の上映を観るハズだった スター・トレック イントゥ・ダークネス やっと本日
      • ヤジャの奇妙な独り言
      • 2013/09/14 12:57 AM
      映画は悪役で決まる。 大胆即決でありながら冷静沈着でもある。まさにカーク船長とスポック副長の強みを併せ持ったような敵役カーンを演じたベネディクト・カンバーバッチが素晴 ...
      • こねたみっくす
      • 2013/09/12 4:58 PM
      <スター・トレック イントゥ・ダークネス を観て来ました> 宇宙最大のツンデレ、スポック再び! 原題:Star Trek Into Darkness 製作:2013年アメリカ 人気ブログランキングへ 人生初IMAXで鑑賞してきました。 映像はクリアに飛び出るし、音も体感するほど
      • ★紅茶屋ロンド★
      • 2013/09/12 10:05 AM
      注・内容、ジョン・ハリソンについて触れています。『スター・トレック イントゥ・ダークネス』前作に引き続きメガホンをとったのはJ・J・エイブラムス監督。クリス・パイン、ザカリー・クイントはじめ出演者も同
      • 映画雑記・COLOR of CINEMA
      • 2013/09/12 1:05 AM
      悪役カンバーバッチの存在感 公式サイト http://www.startrek-movie.jp製作・監督: J.J.エイブラムス  「M:i:III」 「SUPER 8/スーパーエイト」西暦2259
      • 風に吹かれて
      • 2013/09/12 12:04 AM
       JUGEMテーマ:映画館で観た映画   ◆スタートレック シリーズ    若かりし頃のカークのやんちゃっぷりとスポックとウフーラらの痴話喧嘩が    意外と笑えました。でも折角、名前を偽ってエンタープライ
      • こみち
      • 2013/09/11 9:26 PM
      辺境地から帰ってきたら規律違反で艦長を首になったカークが超人的能力を持つ謎の人間によるテロで復帰する。空間をうまく使った追跡劇やワープする瞬間の加速感がすごい。ストーリもしっかりとしているし、映像のダイナミックさも郡を抜いている。今年度洋画ベスト10に
      • とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver
      • 2013/09/11 8:11 PM
       映像は凄い。ワープビジョンみたいに広がるという話のIMAX版の上映ならなお楽しいかもしれない。 ただ、いまいちノれてない自分が居た。
      • net@valley
      • 2013/09/11 7:03 PM
       羽住英一郎監督によれば、『BRAVE HEARTS 海猿』のテーマは「絶対に諦めない勇敢な気持ち」であるという。「そういう思いがあれば、奇跡が起こるんじゃないか」と監督は語る。  海難事故の現場に臨んだ主...
      • 映画のブログ
      • 2013/09/11 6:21 PM
      『スタートレック -イントゥ・ダークネス-』 を先行上映で鑑賞しました。 面白い 文句なしですね。 キャストもバッチリはまった感がりますね。 【ストーリー】  西暦2259年、カーク(クリス・パイン)が指揮するUSSエンタープライズは、未知の惑星の探索中に巨大
      • 気ままな映画生活(適当なコメントですが、よければどうぞ!)
      • 2013/09/11 5:28 PM
      心地の良い軽さとワクワクを満喫。  
      • Akira's VOICE
      • 2013/09/11 5:17 PM

      calendar

      S M T W T F S
         1234
      567891011
      12131415161718
      19202122232425
      262728293031 
      << July 2020 >>

      プロフィ-ル

      最近の記事

      過去記事(プルダウン)

      ショップ

      新ドラマQ

      Rakuten

      スポンサード リンク


      カテゴリー


      スポンサード リンク

      忍者アド


      楽天

      recent trackback

      リンク

      search this site.

      others

      レバレッジ

      PR

      mobile

      qrcode

      powered

      無料ブログ作成サービス JUGEM
      QLOOKアクセス解析 ドラマQ

      Rakuten