あまちゃん 第140回★復興祈願ミサンガを種市先輩に送ったアキちゃん

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    連続テレビ小説「あまちゃん」第140回(9月10日)

    <何がユイちゃんを変えてしまったのか。アキは自分の目で確かめたかった。震災から4ヶ月が経っても港には船が1艘も無く、閑散としていました。>

    まさに閑散という形容しか当てはまらない浜を歩き回る、猫背にリュックのアキちゃん。

    さらに、大吉さんに連れて行ってもらってユイちゃんが乗っていた列車が緊急停止した畑野トンネルに・・・。

    単線で狭いトンネル口。中は漆黒の闇。

    <この中にユイちゃんが車両ごと閉じ込められたんだ。>

    ユイちゃんが見てしまったトンネルの向こう側まで行ったアキ(能年玲奈)は、津波にえぐられて線路がねじれ、そしてバッサリと途絶えた箇所を目の当たりに・・・。

    <言葉を失いました。あの日ユイちゃんが見た景色は、こんなもんじゃなかったはず。それも含めてアキはユイが負った心の傷の深さを思わずには居られませんでした。>

    無言で立ち尽くし、キラッキラの目で遠くを眺めるようなアキ(能年玲奈)。
    驚きや憐憫、切なさ、諸々の感情がない交ぜになった表情。

    セリフが無くて、表情と佇まいだけで全てを表現しなくちゃ行けない場面。
    能年ちゃん、見事に心の中を滲ませてる。


    小泉今日子が語った「あの日ユイちゃんが見た景色は、こんなもんじゃなかったはず。」というフレーズも沁みます。

    あの日、遠く関西からテレビ越しに仙台・名取川の周辺を舐め尽くして遡っていく津波を呆然と眺めているだけでも打ちのめされたんですが、現地で自分の目で惨状を目にされた方々に比べたら所詮はテレビ映像見た第三者でしかないんですよね・・・・。

    でね、小生が実体験した『阪神淡路大震災』では、倒壊したビルや住居や、信号が消えた国道の両側をリュックを背負った人々が瓦礫を避けながら黙々と歩く様子を実際に目にし、発災から何日かは鳴り続けた緊急車両のサイレンの音、余震の地響きなどなどが否応なく耳に入ってきて、地震から何ヶ月か経ってから精神的なダメージを実感しました。

    地震直後のしばらくの間は、妙な興奮というか、アドレナリンみたいなものが湧いていたせいなのか、精神的に何とか持ちこたえられたんだけど、何ヶ月か経ってから気力が途切れました。

    小生なんて、自分の家が全壊した訳でもないし、家族を失った訳でもなく、震災後の神戸・阪神間を原付で通勤した程度なんですけどねぇ・・・。


    こんな風に『阪神淡路大震災』を思い起こしたり、”仮面を被ったような表情”になっている震災4ヶ月目のユイちゃんに感情移入しちゃうのは、『あまちゃん』での震災の描き方や、若い能年ちゃんや橋本愛ちゃんの表現力が秀逸だからなんだろうなぁ・・・・。
    −◆−

    アキちゃんの提案で津波で打ち上げられ捨て置かれた底引き網を材料にした《復興祈願・海女のミサンガパート2》を制作販売することに・・・。

    『スナック梨明日』では弥生(渡辺えり)さんが尋常ならざる表情で新作のミサンガをヒロシの手首に結んじゃいます。

    一同拍手。

    アキ「なんでストーブさんの手さ結んだの?」

    弥生さん「ごめん、なんか一番 幸薄い顔してたから。」

    一同「あ〜〜〜。」と納得。
    こんな北三陸らしいやりとりの中でも、ユイちゃんだけには表情がありません。
    −◆−

    駅の待合室でミサンガのPR動画を撮影する海女姿のアキちゃん。

    「こんにちは、帰ってきた海女のアキちゃんです。」と可愛らしい笑顔。
    「このたび北三陸市と北鉄が協力して・・・・ゴメン止めて。おら一人じゃ物足りねえべ。やっぱりユイちゃんも・・・。」

    ユイ「私はいいの。アキちゃん芸能人なんだから自信持って。」

    一見すると以前のクールなユイちゃんっぽいんだけど、なにかというと「私はいいの」と口にするユイちゃんは心がどこかに行ってしまった”お人形さん”みたいな感じもします。

    「復興祈願の海女のミサンガを作りました〜〜〜。」
    アキちゃんが一人でPR告知をしていても、仮面のような表情のユイちゃん。

    (ビジュアル的には、橋本愛ちゃんが耳を出したヘアスタイルにしてるから、いつもと違う印象を受けるんでしょうねぇ。)
    −◆−

    アキからミサンガが届いた種市先輩(福士蒼汰)。

    電話で「弥生さんや かつ枝さんが作ってるのかこれ?」
    海女の絣の衣装を干しながらのアキちゃん「先輩さ送ったのは、おらが作った。」

    種市先輩「あ、いがった。弥生さんやかつ枝さんの願い込められても困るからな。ありがとう。」
    たしかに”騒音ばばあ”と”眼鏡会計ばばあ”の濃厚な願いが込められたミサンガでは重すぎるかも・・・。

    種市先輩「元気か?」
    アキ「うん。北鉄は一駅しか動いてねえし、漁船も出てねえけど、みんな元気だ。」

    種市先輩「みんなでなくて、天野のこと聞いてんだけど。」
    恋する少女アキちゃんは「ああ、ごめん。」超可愛らしい笑顔。

    アキ「磯野先生から連絡ねがった? 潜水土木科の後輩と一緒に海底調査やってんだ。帰ってきて手伝えって。」

    種市先輩「もう何年も潜ってねえし、板前になるって決めたからな。」

    種市先輩の言葉を店で耳にしてる大将(ピエール瀧) 、なにやら物思い・・・。

    種市先輩「お盆に帰るっていっそんさ伝えてけろ。」
    アキ「お盆かあ、早く会いでえなぁ。」

    種市先輩「ずぶんもだ。」と顔がにやけています。

    ラブラブ遠距離恋愛電話の純朴カップル、超可愛らしい!!!
    アキちゃんと種市先輩の笑顔を見て少しホッコリ出来ました。

    で、磯野先生が海底調査をしてるそうですが、リアル小袖海岸でも津波に襲われたあとは油が浮いたり、流された船や重機が海底に沈み、泥が溜まったり波打ちブロックが崩れたり・・・だったそうです。
    −◆−

    アキちゃんが「夏ばっばは怖くねえの?」と問い掛け。

    夏ばっば「何が?」
    アキ「海だ。津波見たんだベ。」

    夏ばっば「見たよ。高台からな。」
    アキ「潜りたねえとか思わねえの?」

    夏ばっば「潜らなければどうやって生きていくんだ。」
    スナックやミサンガで小遣い稼ぎになるというアキですが、夏ばっばは「それじゃあ張り合いねえなぁ。」

    「もともとが忙しすぎるんだよ夏ばっば。もう67だべ。四捨五入したら100歳だべ!」

    夏ばっば「どこで四捨五入してんだぁ。」

    夏ばっばの身体を心配するアキは「ウニ居ねえし、せめて潜るのはやめたらどうだ。おら見ちまったんだ。流された船とか車どか、ひん曲がった線路だとか・・・。あんな光景見たら普通逃げ出したくなるベ。」

    1960年のチリ地震による津波も経験したと語る夏ばっば「まさか生きてる内に、もう1回怖い目に遭うとは思わねがった。」

    真剣顔で聞き入るアキ(能年玲奈)。

    夏ばっば「でも・・海は怖えって決めつけて、潜るのやめて余所で暮らすなんて、おらそんな気にはなんねえ。」

    亡くした長男の遺品などを全部流されながらも、北三陸で笑顔で暮らしている組合長とかつ枝さんのことに言及した夏ばっばは「おめえ『ここにいたら危ねえよ』だの『海から離れて暮らせ』だの言えるか? おら言えねえよ。おらだって、もしここをはなれたら、忠兵衛さんどこに帰ってくんだ。高原のログハウスか? それとも世田谷のマンションか?」

    アキ「似合わねえな。」
    夏ばっば「忠兵衛さん引きあわせてくれた海が、おらたち家族のおまんま食べさせてくれた海が、1回や2回へそ曲げたくれえで、余所で暮らすベなんて・・・おら、鼻っからそんな気持ちで生きてねえぞ。」

    目を潤ませながら語った夏ばっばにアキちゃん「うん。」と頷きます。

    宮本信子さん、説得力のあるセリフ回し!!
    さすがの演技。


    都市部に住まう小生なんて、地元の人のことも考えず、理屈と合理性だけで「高台移転すりゃあイイのに」などと思っていましたけど、そこに住まう人の気持ちは簡単に理屈だけで仕分けできる話しじゃないんだって思い知らされた気分。

    何が正しくて何が間違ってるとか、白か黒かでは無いんですねぇ・・・。

    ちなみに当時の菅直人総理は震災3週間後の2011年4月1日の記者会見でこんなことを言ってます。
    山を削って高台に住むところを置き、そして海岸沿いに水産業、漁港などまでは通勤する。更には地域で植物、バイオマスを使った地域暖房を完備したエコタウンをつくる。そこで福祉都市としての性格も持たせる。そうした世界で1つのモデルになるような新たな町づくりを是非、目指してまいりたいと思っております。

    アキちゃんは、未曾有の体験をしたユイちゃんや夏ばっばの心に寄り添おうとして一生懸命に気持ちを推し量っているのですが、当時の最高司令官は『絵に描いた餅』を語る幼稚さ。

    あの非常時に「バイオマス」「地域暖房」「エコタウン」「福祉都市」って綺麗な言葉を並べる感覚・・・改めて菅直人という政治家の人間性を疑ってしまいます。

    なんで未だに国会議員でいられるのか不思議・・・・小選挙区で落選したこんな人が復活当選できてしまう選挙制度は間違ってるわ。

    ああ、腹が立つ!!!



    ってことで、元総理大臣よりアキちゃんの方が人間性が優れていることに気づいてしまった『あまちゃん』第140回でした。

    ふざけた感想で些か不謹慎だけど、本当にそう思うから仕方がない。






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