満島ひかり「Woman」第7話★栞(二階堂ふみ)に馬乗りで「望海ダメ! 来ちゃダメ!!」と小春絶叫

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    満島ひかり「Woman」第7話
    「生きる為に死んだ大切な人、その真実」


    小春(満島ひかり)は海(鈴木梨央)と陸(盒勤)を連れて、信(小栗旬)の生まれ故郷・山梨県へ・・・。

    楽しく会話する親子3人と、山に囲まれた田舎の風景が美しい。

    似たような自然豊かな風景でも『スターマン・この星の恋』だと魅力が薄いのは何故かなぁ・・・。
    堤監督流の凝ったアングルで風景が切り取られているのに、どうして絵面が寂しいのかなぁ・・・。

    そこに映っている人間に生気や人間味が薄いからか・・・。(だって一部の人は宇宙人だもの)


    で、小春(満島ひかり)は大菩薩峠の土産物屋の店主を訪ね、4年前の夏に信が置き忘れていったという手紙を受け取りました。

    手紙には、信から聞かされたことのなかった彼の幼少期のことが綴られていました。

    なんと信は8歳から10歳までの3年間、1人暮らしをしていたというのです。

    母親は東京で男と暮らすために、子どもの養育および発達に対する責任を放棄して信を一人っきりで山梨に残し、毎月現金書留を送りつけていたのです。

    やがて現金さえ届かなくなりましたが、それでも彼は拗ねることもなく、グレることもなく、健気に成長していったようです。

    今まで語られなかった信の過去には、「親に捨てられた」という小春との共通項があったんやぁ・・。
    −◆−

    成人した信が母親に会いに行きました。
    この期に及んで信に金をせびるような女でした。

    信が結婚して子供も居ると聞いた母親は、家庭持ちなら生命保険に入っているはずだとして、解約すれば金が工面できるだろうと言うのです。

    これが違うドラマなら信(小栗旬)が母親の背後から大きなガラスの灰皿だとか花瓶とかを振り下ろし・・・って殺人事件が起きそうなほどのサイテーの母親。

    しかし、真っ直ぐな心を描くこのドラマだから、信(小栗旬)も驚くほどピュアな人間で、寝たふりをしている母親に話しかけます。

    <お母ちゃん…僕、大丈夫だったんです。>
    <お母ちゃんのこと好きだったから。お母ちゃんの楽しいのが僕の楽しいのだったから。>

    <他人はお母ちゃんの封筒を見ていろいろ言ったけど、僕にとっては希望だったし、みんな僕のこと不幸って言ったけど、僕にとってはただの現実だった。僕、生きてるだけだよ。泣いてても生きてる。悲しんでても生きてる。僕…、生きてただけだよ。>


    坂元裕二脚本で、瑛太と満島ひかりが主演したドラマ『それでも、生きてゆく』の題名そのもののような信(小栗旬)・・・。

    <あのね、僕と同じで彼女もちょっと寂しがり屋です。だから、一緒に生きてます。気持に寄り添うこと、悲しみに寄り添うこと、丁寧に心を込めて生きること、子供らに伝えます。お母ちゃん、ありがとう。>

    小春と生きていくことを語った《気持に寄り添うこと、悲しみに寄り添うこと、丁寧に心を込めて生きること》という部分に心が反応します。美しいです。

    こういう生き方が出来れば、どれほど他者に優しくなれることか・・・。
    −◆−

    信の手紙には更に<僕は、お母ちゃんに話しかけながらホントは別のことを考えていました。何とかならないものかな。小春ちゃんと小春ちゃんのお母さんを仲直りさせることは。僕は小春ちゃんと小春ちゃんのお母さんと一緒にごはんが食べたいです。なので、今から小春ちゃんのお母さんに会いに行こうと思います。>

    憎悪の念を向けてもおかしくない母親にも穏やかに接し、その上、断絶している小春と紗千(田中裕子)の修復にまで思いを寄せていた信(小栗旬)。

    あんな幼少期を送ったのに、仏さんのような大人になってます。
    あんな幼少期を送ったからこそ、今の境地に至ったのか・・・。

    人はこうありたいという理想形。

    小栗旬が、そういう雰囲気をうまく醸し出してる。

    で、この母を訪ねたこのときに「もらっていいですか?」と例の”黄色いマフラー”を持ち帰ったのでした。

    信が「僕、いっつもこれ持って寝てました。」と言ってましたから、母の臭がする大事なものだったようです。
    −◆−

    田舎の屋外のテーブルで親子3人。

    望海(鈴木梨央)が信が書き残した手紙を読んでいます。
    読めない漢字は小春(満島ひかり)が手助け。

    ドラマの中身に入る以前に、精一杯母親であろうとつとめる小春(満島ひかり)、子供らしさと母を思い遣るシッカリした部分がない混ぜになった望海(鈴木梨央)、凄く子供らしくて汚れのない陸(盒勤)が揃ったこういう場面を見てるだけで、心が少しあたたまる気がします。

    で、手紙を読んだ望海が「望海にはちょっと難しいけど、間違ってるかもしれないけど・・・。」「お父さんね、幸せだったと思うの。」

    小春「お母さんね、思うんだけど、幸せとか不幸なこととかってないの。『幸せだ〜!』って感じられる心だけがあるの。お父さんには『幸せだ〜!』って感じられる心があったの。それはね、おかあさんすっごく強いことで、素敵なことだと思う。」

    参ったなぁ・・・。
    幸せとか不幸は、自分の心が決めることだって改めて言われると、思い当たる節があるものなぁ。

    今の暮らしぶりを恨んで不幸だと思うか、信みたいな厳しい幼少期の境遇にあっても自分が不幸な人間だと決めてしまわないか・・・。

    たとえば吉野家の牛丼で腹いっぱになって幸せに思うか、吉野家の牛丼を侘しく感じながら食べるかでは、人生の色合いが違ってくるものなぁ・・・。


    小春「望海が生まれたでしょ、陸が生まれたでしょ、お父さん、それ以上、何にも要らなかったの。家族と一緒にいられるだけで幸せだって思える。それはね、お父さんがくれたものだよ。願ってくれたことだよ。今もお母さんと望海と陸は、お父さんがくれた幸せの中にいるの。」

    劇中の小春(満島ひかり)と信(小栗旬)は、良い人過ぎるかもしれないけど、そこにツッコミを入れていたら『Woman』はつまらなくなっちゃう。

    『ウルトラマン』に怪獣が出てきて「そんなのありえへん」とツッコミを入れていたら、『ウルトラマン』を見てワクワクできないでしょ

    それに、満島ひかりたちの演技に説得力があるから、素直に理想を理想として受け入れて『Woman』にハマっちゃう。

    そこに怪獣が居るように見せてくれた黄金期の円谷プロと同様のパワーがこのドラマにはあると思います。
    −◆−

    夜、小春が薬をのむために降りて来ましたら、茶の間に栞(二階堂ふみ)がいましいた。

    栞は、信の死について紗千(田中裕子)が「自分のせいで」「自分が梨あげたから」と言っていたのだと、いつもの独特の口調で話します。

    琥珀色の照明で、顔に影ができて、雰囲気のある映像。

    小春「そういうふうに思ってないから。梨のせいでとか。」「何のせいとか、誰かのせいとか思ってないから。」

    会話するうちに、”信の手紙”を読んでいた望海に漢字を教えてあげる流れで栞も読んだことを明かします。

    流しで洗い物をして、水屋に入れようとしたコップを落とす小春。
    裸足の小春が足を切ります。

    小生は小春の病気のせいで血が止まらなくなってえらいことになるのかと一瞬思ったけど、別方向に向かいました。

    栞がやや唐突に「わたし、お姉ちゃんと仲良くしたい。」

    小春が他人行儀に「はい。」とだけ・・・。

    「手紙読んで泣いたんです。お姉ちゃん、旦那さん亡くなって、それでも強く乗り越えてるなって思うし、望海ちゃん達もお父さんいないのに頑張ってて偉いなって思うし。普通、家族死んだら・・・。」

    小春がキッパリとした口調で「信さんは死んだんじゃないから。生きたの。生きただけなの。」と強い目線を栞に向けます。

    信の手紙にあった「僕、生きてるだけだよ」云々というくだりからつながってるフレーズかな・・。

    お構いなしに栞がつぶやくように語ります。
    「私も反省して、苦しくて、ちゃんと、ちゃんとして言わなきゃって思って。あの日、わたしが電車で青柳信さんを『痴漢だ』って言いました。」

    淡々と事実を”自供”する栞と、徐々に眼光が鋭くなる小春。

    紗千(田中裕子)がおみやげにと可愛いケーキを買ってる場面が何度か短く挿入され、妙に緊張感が増します。

    「私がウソをついたからああいうことになりました。青柳信さん、優しい人でした。私のこと心配してくれて、優しくしてくれて・・・。」

    うつむいて呻くような声を漏らす小春。

    「だから、手紙のこと分かるっていうか、幸せだったんだなって。」
    小春は机に突っ伏して泣いています。

    栞が小春の前で土下座して「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」

    その場を立ち去ろうとした栞の肘をつかむ小春。

    泣きながら「ごめんなさい、あぁ、ごめんなさい。」と声を絞り出す栞を引き倒す小春。

    這うようにして離れようとする栞を引き戻し、はずみでお膳の上の食器が畳の上に飛び散ります。

    小春が「何で!? お母さんがこういうふうに育てたの!!」と喚きながら栞に掴みかかります。

    「ごめんなさい、ごめんなさい」

    小春が栞を押し倒し馬乗りになり、彼女の目を覗きこみ「何で! 何で!?」

    栞は「ごめんなさい。」と泣くばかり。

    そこにパジャマ姿の望海がやってきて「お母さん? お母さん、どうしたの?」

    望海に目を向けた小春の顔は般若の形相です。

    望海が近づいてこようとした時、小春が「望海ダメ! 来ちゃダメ!! 割れてるからダメ! はだしダメっ!」と絶叫するように言いました。

    子供にはあんな声を出さない小春が、我を忘れてかすれそうなほどの怒鳴り声を上げて次回へ続く。
    −◆−

    こんな感じで最後の最後に、強烈な場面が用意されていた『Woman』第7話。

    序盤ののどかな田園風景と、凄惨なまでのラストでは、起伏や陰影がすごい。

    穏やかさと激しさのコントラスト。


    信と小春と栞の3人では、一番大切に育てられたであろう栞がもっとも情緒が不安定だという皮肉な設定も興味深い。

    満島ひかりの醸し出すものや、望海(鈴木梨央)と陸(盒勤)も相変わらず良い。

    褒め言葉として「気色悪い」栞=二階堂ふみの存在感も捨てがたい。

    総てが手放しに良いとはいえないかもしれないけど、長所と長所をつなぎ合わせるとドラマ作りに対する意欲が見えてくる気がします。


    ◇◆◇ 満島ひかり『Woman』感想 ◇◆◇
    #11(終)  #10 #9 #8 #6 #5 #4 #3 #2 #1


    ◇◆◇ 「半沢直樹」 感想 ◇◆◇
    #8 #7 #6 #5 #4 #3 #2 #1









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    • 2020.05.27 Wednesday
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      生きる為に死んだ大切な人、その真実 視聴率は 13.0%・・・前回(14.7)より
      • ドラ☆カフェ
      • 2013/08/22 11:45 AM
      そうか、信さんもかなり壮絶な子供時代を過ごしていたのか…。 シングルマザーの母親が子育てを放棄したせいで、数年間一人で暮らしていたとか。 そういえば、そんな俳優さんがいたな…。(^_^;) で、久しぶり...
      • ドラマ de りんりん
      • 2013/08/16 10:36 PM
      小春は、望海、陸を連れて、大菩薩峠の近くの村へ行った。土産物屋店主は、子供たちにお団子を出してくれて、小春に手紙を渡した。バスの最終に間に合わないと急いだために、せっかく書いた手紙を置いて行ってしまった。店主は少し読んだが、捨てるわけにはいかない内容
      • まぁ、お茶でも
      • 2013/08/16 9:06 PM
      信が忘れて行った手紙を預かってると言う、土産物屋の店主・津川(すわ親治)って、ドリフターズのメンバーで喋らない人ですよね〜!『飛べ!孫悟空』で、馬だった人(笑)いい感じに役者さんになってたんですね〜。何と62歳になってる(*゚0゚)『Mother』でも、室蘭の漁師
      • 美容師は見た…
      • 2013/08/16 4:56 PM
      「Woman」第7話は小春は海と陸を連れて信の生まれ故郷へ向かった。そしてそこで知ったのは信もまた母親に捨てられた経験を持っていた。しかし亡くなる直前に信は母親に再会してお ...
      • オールマイティにコメンテート
      • 2013/08/16 6:20 AM
      公式サイト 小春(満島ひかり)は海(鈴木梨央)と陸(高橋來)を連れて、信(小栗旬
      • 昼寝の時間
      • 2013/08/15 11:34 PM
      第7話「生きる為に死んだ大切な人、その真実」 2013年8月14日放送 小春(満島ひかり)は海(鈴木梨央)と陸(?橋來)を連れて、信(小栗旬)の生まれ故郷へ向かった。そこは、山に囲まれた小さな村だった。 小春は、土産物屋の店主を訪ね、4年前の夏に信が置いていっ
      • ドラマハンティングP2G
      • 2013/08/15 5:00 PM
      大菩薩峠の菩薩は八幡大菩薩とも観世音菩薩とも言われる。 観世音菩薩は本来、男性であったと言われるが、インドから中国へ伝播する過程で女性化したとも言われる。 また、本来は古代の女神アナーヒターやラクシュミーさらにはサラスヴァティーの化身だったとも言われる
      • キッドのブログinココログ
      • 2013/08/15 3:55 PM
      日テレ『Woman』(公式) 第7話『生きる為に死んだ大切な人、その真実』の感想。 壮絶な信の過去は見応え十分だった! やっと主人公・小春(満島ひかり)の亡き夫信(小栗旬)の壮絶な過去が...
      • ディレクターの目線blog@FC2
      • 2013/08/15 2:33 PM
      『生きる為に死んだ大切な人、その真実』
      • ぐ〜たらにっき
      • 2013/08/15 12:35 PM
      おかあさんね、思うんだけど… 幸せとか不幸なこととかってないの。 「幸せだ〜」って感じられる心だけがあるの。 おとうさんには「幸せだ〜」って感じられる心があったの。 それはね、おかあさんすっご...
      • ドラマ@見取り八段・実0段
      • 2013/08/15 11:55 AM

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