NHK「七つの会議」第1話★あんた巻き込まれてるんだ 何かの渦に! 傑作の予感

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    NHK「七つの会議」第1話
    だれかが消えていく〜会社の秘密、人事の謎


    中盤以降、経理の新田(山崎樹範)がゴソゴソやり始めた頃から馬鹿ほど面白くなった!!
    NHKの「経済・企業ドラマ」らしい硬派な内容に痺れました。

    同じ池井戸潤原作の『半沢直樹』は派手なエグさが面白いけど、『七つの会議』は抑えた展開とシャープな画面でジリジリ・ジワジワと面白さが増殖。

    このシリアスなドラマがあるのに、桐谷美玲(23)に小学校4年生の息子(ジャニーズJr.)が居るというシラける設定の『斉藤さん2』なんて見てられない。
    −◆−

    冒頭とラストは、会社の不祥事で第三者委員会の加瀬(堀部圭亮)から被疑者のような感じで聞き取り調査を受けてる原島(東山紀之)のシーン。

    やつれて髪に白髪が交じった様子から、会社で余程ひどいことがあったことがうかがえます。

    (上司からのろまだと罵られたり白髪交じりだったりする「歳を重ねた東山紀之」は、『オー、マイ・ダッド!!』の織田裕二より良い歳の取り方をしてるなぁ。)
    −◆−

    中堅の電機メーカー・東京建電の営業部のエースと言われ、業績も上げてきた営業1課長・坂戸(眞島秀和)が1課の万年係長・八角(吉田鋼太郎)からパワハラで訴えられ、更迭人事で人事部に異動。

    その後任には、5期連続減益など業績が常に振るわず”部内会議”で北川営業部長(石橋凌)から罵倒され続けていた営業部4課長・原島(東山紀之)が任命されました。

    原島って、どことなく必殺仕事人の小五郎(東山紀之)みたいなタイプ・・・。

    不自然な人事に部下たちも眉をひそめる有様・・・。

    1課長に任命された原島に北川営業部長が「坂戸が取引してきた会社には信用不安がある」として取引先の変更を命じます。

    その席に居た稲葉製造部長(中村育二)が怖い顔で「俺は元々、営業に調達など任せるのは反対だが、徹底したコスト管理とやらでは仕方ない。」

    北川営業部長が「ネジを全て可及的速やかに転注するように。」と駄目押し。
    稲葉製造部長も
    「納期は絶対厳守!」

    部長級、みんな顔が怖い!!!
    この会社、雰囲気怖すぎ!!
    −◆−

    荷物をまとめて社屋を去る坂戸(眞島秀和)にねぎらいの声を掛ける原島。

    坂戸は「大変かも知れませんが、あとをよろしくお願いします。」と頭を下げます。

    原島が左遷される坂戸を励まそうとして「実績まで否定された訳じゃない。必要な人材で有ることには変わりはない。」

    ところが煩悶の表情の坂戸は「そんな人間どこにも居ませんよ。代わりなんかいくらでもいます。会社って、そういうもんでしょ。」

    理不尽な仕打ちを受けたことへの断腸の思いが目から滲み出てます。

    さすがにプロの役者さんは巧いなぁ・・・。
    −◆−

    転注を命じられ、納期も迫っているために営業に駆け回る原島(東山紀之)が辿り着いたのは『ねじ六』という工場。

    社長の三澤(甲本雅裕)に仕事を依頼しますと、東京建電の2年前のコンペで赤字覚悟で出したけど、割高の商売をしてると言って一度決まった取引をひっくり返されたのだとして拒否。

    『ねじ六』に一度決まりながら取引をひっくり返したという2年前の出来事は怪しいなぁ・・・。

    なんらかの「ゴリ押し」「横槍」が入って不公正な取引が行われたのか!?
    −◆−

    新田(山崎樹範)は日の高い時間帯にネットカフェから出てきたり、あるときは事務の浜本優衣(村川絵梨)宛てに<19時、いつもの場所で> と携帯打ちまくり。

    で、ある日 会議参加のために急いでいる原島(東山紀之)と階段ですれ違った新田は、一課で取引実績のない相手との交際費が増えていることについて不遜な態度で「困るんですよねぇ。以後こういうのは私用として扱いますから。」

    原島「転注の真っ最中なんだ。」

    新田「下請け業者変えるってことですか、今この時期に!? だからって部下の接待費の乱用を放って置いて良いんですか。」

    人を小バカにしたようなイヤな顔つき!!
    ムカツク!!
    −◆−

    営業のミーティング。
    原島が担当している転注がまとまらず部下がイライラしていて「坂戸課長ならこうしました。」「坂戸課長の築き上げた一課の利益率を絶対下げないで下さい。」なんてことをチクチクと発言。

    実力も人望もあった坂戸(眞島秀和)と違って、緊急登板の原島(東山紀之)は”つなぎの課長”でしかなく、すぐに次の課長と交代すると読んでるから嫌味な発言が出来ちゃう。

    原島にはゴマをする必要も無いと思われてる。


    営業のミーティングの最中に稲葉製造部長が怒鳴り込んできて、転注先が決まらず納期が遅れると億単位の損失が出ると原島に迫ります。

    気配を察して奥から現れた北川営業部長(石橋凌)が「こんなとこで、製造が何してるんだ。」

    いわゆるセクト主義的な対立!!

    で、部下の手前もある原島(東山紀之)は「納期を守る」と約束。
    −◆−

    転注先を早急に決める必要に迫られた原島は、『ねじ六』が2年前のコンペで提出した見積書を持って三澤社長(甲本雅裕)のもとを訪れ、この値段でお願いしたいと頼み込みます。

    取引先を失い、経営ピンチに陥っていた三澤社長は、1000万円の前払いを条件に納期厳守の仕事を受けると返答。

    原島は前払いについて経理と役員を説得することに・・・。
    −◆−

    新田(山崎樹範)が、営業1課長が原島(東山紀之)に代わってから利益率が落ちてることを加茂田経理課長(野間口徹)に報告。

    新田「軒並み前課長時代より高いコストで発注されてるんです。このうえ特定の業者に前倒しで支払いしたいなんて、そんな出鱈目、経理部として見逃す訳にはいきません。」
    何様じゃ!!

    生まれてこの方、一度も日焼けしたことが無さそうなタイプの加茂田が「次の計数会議で徹底的に叩く。」

    新田はここぞとばかりに「計数会議なんかでいいんですか。」「良識派の宮野社長が聞いたらどう思うでしょうね。役員会です。我が物顔の営業に一泡吹かすチャンスです。」

    ここでもセクト主義的な雰囲気全開!!
    営業と経理と製造で火花が散る東京建電。
    −◆−

    競馬場で取引先を捕まえて営業攻勢を掛けている八角(吉田鋼太郎)。

    事が巧く運んで、ふと前を見ると新田(山崎樹範)の姿。
    突然現れて、もはやホラーな雰囲気さえする新田。

    八角に声を掛けていた新田は「最近無理な転注のせいでコストがかさんでるのはご存じですよね。新しい仕入れ先は全部 原島さんが選んでるとか・・・。」

    八角「癒着を疑ってるのかよ。ないない、あの男に限ってそんな度胸はない。」

    新田「前の課長はどうです。トーメイテックという会社ご存じですよね。再生機には月額7000万円近い取引があった。それが全部凍結されて、坂戸さんが飛ばされた。」

    営業部を貶めるための新田の一人ミッション。

    ハッカクさん「お前まだ営業部に未練あるのか。」

    痛いところを突かれて色を失う新田。
    営業への異常な対抗心は、過去の人事が原因??
    −◆−

    仄暗い会社の書類倉庫で新田が「どういうことですか!?」と加茂田経理課長(野間口徹)に迫ってます。

    加茂田「スルーされたんだよ。一課の下請けの切り替え。原島が就任したばかりだからやりたいようにやらせてやれってさ。確かに良識派だわな社長のおっしゃることは。」

    書類の数字がおかしいのだと新田は食い下がります。

    加茂田が半ギレで「もういい! 役員会で経理部は恥をかいた。お前のせいだからな。」

    役員会に持って行ったのは加茂田の判断なのに、新田に責任を全て押しつけてる。

    野間口徹の体温の低そうな演技が見事に役にフィット!!

    山崎樹範と野間口徹のネガティブコンビはナイスキャスト!
    −◆−

    『ねじ六』に前払いが了承されたことを報告に行った原島が「前任者が残したサンプル。」だとしてトーメイテック製のネジを三澤社長に渡します。

    たまたま自社製ネジの強度試験をしていた三澤(甲本雅裕)が、何の気なしにトーメイテック製のネジを”引張強度試験機”に掛けます。

    もの凄い力で引っぱられるネジが少しずつ少しずつ延びて行きます。
    画面にはネジが映ってるだけなのにドキドキします。

    やがてバキーンという音とともにネジが引きちぎれてしまいました。

    トーメイテック製のネジは「強度不足」だった・・・。


    カメラは試験室内を極端に斜めに映し出して不穏な雰囲気を強調して見せます。

    こういうカメラワークは既存の手法ではあるけど効果的。
    NHKの《企業・経済ドラマ》の肌触りを醸し出してます。
    −◆−

    原島(東山紀之)が夜遅くの営業部に一人残ってパソコンで過去の取引リストを開き、トーメイテックの行をクリック。

    すると<このページは削除されました。>

    仕方なく紙データを求めて書類倉庫へ行きますと、書架を挟んでひょいと新田が現れ「珍しいですね。捜し物ですか。」
    半笑いの顔がイヤらしい!!

    原島「何を探ってるか知らないが、営業部に裏はない。」

    新田「ホントにそう思ってますぅ? 営業のエース・坂戸さんのあとに何で捨て部署の自分が収まったのか。一番知りたいと思ってるの原島さんじゃないんですか?」

    原島「何だと。」
    新田「原島さんが一課長に抜擢されたのには理由があるってことですよ。あんた巻き込まれてるんだ何かの渦に!」

    妄想だと反論する言う原島(東山紀之)に掴みかかってきた新田が「妄想なんかじゃないよ!!何であんたが一課長なんだ!!」「どいつもこいつもクズばっかりだ。みんな俺を下に見やがって!!!」

    こいつ壊れかけてる!?
    危ない経理部員・山崎樹範ナイス!!

    で、新田が書架をバンと叩いて立ち去ったあと、段ボールに入ったトーメイテックの書類を確認する原島。
    −◆−

    何かを掴んだのか、原島(東山紀之)がトーメイテックに乗り込もうと社屋前に来ています。

    すると八角(吉田鋼太郎)が現れ「やめときな。」「ちょっと前、経理の新田が入っていった。」

    それでもトーメイテックに入っていこうとする原島に「よせ。」

    原島「何故止めるんですか。何が有るんですか、ここには。」

    とぼける八角。

    原島「ハッカクさん、あんた一体誰なんだ。」
    確かに八角には不審な行動が散見されるし、つかみ所が無いし、正体不明の存在ですわ。

    全4話しかないので、社内におけるハッカクの平素の様子や位置づけは充分に描かれてる訳ではないけど、吉田鋼太郎が醸し出す”雰囲気・存在感”が書き込み不足をカバーしてますねぇ。


    で、八角が「ここから先のことを知ったら、おまえ二度と戻れなくなるぞ。今の自分の生活に。」
    やっぱり、この男は何かヤバイ話を知ってる。

    ハッカクの言葉に愕然とする原島は「ネジが、折れたんですよね。」

    表情を変えず「何の話しか分からんがそりゃ大変だ。」と煙に巻く八角。

    原島「新田はどうなるんです。」

    八角「あの坊や駄目だ。秘密ごっこと内緒話で大人の仲間入りした気になってるただのガキだ。それも、今日までだがな。」

    得体の知れない八角を演じる吉田鋼太郎、凄く良い!!
    −◆−

    案の定、新田は大阪支社営業部に左遷。
    アメリカのドラマだったら新田(山崎樹範)は殺される役どころやね。


    以上、坂戸(眞島秀和)と新田が左遷された土曜ドラマ『七つの会議』第1話。

    海外ドラマ並みのクオリティなのに、たった4話で終わるのが惜しい・・・・50話もある『大河ドラマ』から何話分か時間を分けてもらいたいような面白さ!!

    シブくて重厚な大人のドラマ!!


    ジャニーズのバーター・キャストが有るものの、吉田鋼太郎、石橋凌、甲本雅裕、長塚京三、野間口徹、山崎樹範らを配した陣容が素晴らしい。

    (コンセプトも何もかも違う眞木大輔が主演の『町医者ジャンボ!!』と比較しても始まらないけど、眞木大輔と吉田鋼太郎の演技力を比べられずに居られないわ。)

    ドラマの作り手の良心を感じる傑作の予感さえします。


    ちなにみ”7つの会議”とは、御前会議、部内会議、営業・経理の計数会議、編集会議(広報誌)、職場環境会議、パワハラ委員会、不正発注調査委員会を差すようです。

    組織が大きいと会議漬け。

    話し合いことがあるから会議するのではなく、会議が有るから時間無制限の話し合いをするみたいな組織では働きたくない。



    ◇◆◇ NHK「七つの会議」感想 ◇◆◇
    #2 #3 #4

    ◇◆◇ 「半沢直樹」 感想 ◇◆◇
    #1 #2 #3 #4

    ◇◆◇ 満島ひかり『Woman』感想 ◇◆◇
    #5 #4 #3 #2 #1


    ◇◆◇ 「あまちゃん」感想 ◇◆◇
    #109 #108 #106-107 #105 #104 #103
    #102 #100-101 #99 #98 #97 #96 #95





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    • 2020.11.25 Wednesday
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      『七つの会議』は、2013年7月13日から、毎週土曜日21:00 - 21:58に、NHK総合で放送中。東山紀之主演。全4回予定。 概要 大手電機メーカーの下請け子会社を舞台に「内部告発」をテーマとした社会派ドラマ。突然、花形部署の課長に任命されたことで、会社が抱える深い闇
      • ドラマハンティングP2G
      • 2013/07/15 5:04 PM
      池井戸潤原作だそうですが、原作未読 電機メーカーの営業マン原島万二@東山紀之が会社の暗部に直面していく社会派ドラマ 初回は、営業1課長坂戸@眞島秀和が八角係長@吉田鋼太郎へのパワハラを理由に更迭、 不可解なまま後任の1課長になった原島が人事異動の裏に何か
      • まっつーのTV観覧日誌(*´д`*)
      • 2013/07/15 2:18 AM
      原作は池井戸潤の同名小説。未読。池井戸祭りだイェーイ! 中堅の電気メーカーを舞台に 平凡な課長が人事異動をきっかけに、 前任者の更迭された理由を探る。 公式HPはコチラ どうやら、会社を舞...
      • よくばりアンテナ
      • 2013/07/14 11:53 AM
      会社というのは生き物だ。 本音と建て前、正論と欲望あらゆるエゴを照らし合わせながら少しでも 前へ進もうとする。 この生き物に隅々まで血を巡らせるための呼吸運動、それが「会議」だ。 組織は会議...
      • ドラマ@見取り八段・実0段
      • 2013/07/14 11:52 AM

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