あまちゃん 第57回★ユイ(橋本愛)ちゃんの「海女カフェ」レポートで放送事故!?
- 2013.06.05 Wednesday
- 12:16
- NHKドラマ・番組
朝5時半から《メガネ会計ばばあ》ことかつ枝(木野花)さんが町の《有線》で「海開き」と「海女カフェ開店」の告知。(BGMは橋幸夫!?)
東京都の猪瀬知事が「標準時の2時間前倒し」を提案してましたが、北三陸ではすでに東京とは標準時が違ってます!!!
小生が子供の頃(四十数年前)、山間部にある父親の郷里で、ニワトリでもまだ寝ていそうな早朝から放送が遠慮無しに響き渡り、思わず目が覚めたのを思い出しちゃった。
都市部育ちの小生は《有線》なんて知らなかったから、押しつけがましく早朝から鳴り響く《有線》にカルチャーショックだったもの・・・。
(テレビのチャンネルが異様に少なかったのも泣きそうだった・・・)
しかし、《有線》に嫌悪感を覚えた小生と違って、完全に田舎のカルチャーに溶け込んでいるアキ(能年玲奈)は朝5時半から元気いっぱい!!!
−◆−
《有線》の告知を聞いた町の面々が「海女カフェ」前に参集。
昨日は『大改造!!劇的ビフォーアフター』の「作業時BGM」だったけど、今日は同番組の穏やかな方のBGM「TAKUMI/匠♪」が流れ始めて、夏(宮本信子)さんが”本家・加藤みどり”さん風のナレーション開始。
<・・・光り溢れるエントランスを進むと、広い客席が見えます・・・>
わざわざ『ビフォー』とテロップが入って<ちなみに漁協時代は、組合長が油を売っていた場所です。>
手鏡を持って少ない髪を整えてる組合長・長内(でんでん)の”ビフォー映像”がオモロイ。
『アフター』に切り替わって<大小4つの水槽には、珍しいお魚、珍しない魚がいっぱい。ちょっとした水族館です。>
<花巻さんが舌打ちしながら捜し物をしていた物置が厨房になりました。>
<厨房の奥は、海女さんたちの憩いの空間。ここで、ミサンガを編んだり、”どす黒い噂話”をしたりします。>
ちょうど休憩中に弥生(渡辺えり)さんとかつ枝(木野花)が会話してます。
かつ枝「新しいのに変えたって、インプラントだって。」
弥生「30万もするんでないの?」
これが”どす黒い噂話”かどうかは別にして、誰かが歯科でインプラントを入れたことを話題にする二人からは、他人を詮索したり噂話をするのが大好きな田舎のカルチャーが滲み出ております。
うちの親父なんかは田舎育ちの習性が抜けず、都市部で暮らしてるのに近所の誰々さんがどこ勤めてるんだとか、さらには役職まで聞き出していたり、何処の誰が何をした系の話しが大好きなので辟易とします。
田舎の濃さが苦手なんだけど、逆に考えれば都市部の希薄な人間関係と違って地域コミュニティが根付いているってことなんでしょうね。
ついつい都会的では無いオヤジのことを愚痴ってしまった・・・。
で、ここまでについて整理すると、そもそも『劇的ビフォーアフター』で押してることにくすぐられるし、穏やかなナレーションの中に「舌打ち」「珍しない魚」「どす黒い噂話」など剣呑なフレーズが盛り込まれてるのが可笑しい。
クドカンは、隙間をこさえないね。
−◆−
夏さん(宮本信子)のナレーションが続いています。
<かつて、海女さんが”どす黒い噂話”をしていたスペースはお土産コーナーに大変身。もちろん海女のミサンガも絶賛発売中です。>
どんだけ”どす黒い噂話”がすきやねん!
<エントランスを抜けると広々したオープンテラスがお目見え。取れたてのウニは1階のテラス席で食べられます。フレッシュな新人海女が目の前で殻を割ってくれます。>
二人の新人海女が笑顔でウニを差し出す映像。
向かって左の子はスマートな可愛い系で、右の子がぽっちゃりした残念系!!
素手でウニの殻を割りそうな右の子が満面の笑みで「カメラ目線」なのが面白い。
−◆−
夏さんのナレーション<フロアに目を移してみると、なんということでしょう。念願の特設ステージではありませんか。小ぶりながらミニコンサートや握手会を行うには充分なスペースです。>
ビフォーアフター名物『なんということでしょう。』まで出ちゃいました!!!
で、円形ステージの奥の幕が開くと100インチの巨大モニターが現れて、海底に設置されたカメラで映されたウニを捕ってる美寿々(美保純)のライブ映像が流れております。
アキ(能年玲奈)が実演する巨大水槽を作るには工事費がかかりすぎるのですが、なんとか思いに応えようと考えたヒロシ(小池徹平)のアイデアです。
100インチモニターのカメラが切り替わって、海女さんたちが《餅まき》をしているライブ映像・・・。
田舎の人は”餅まき”が大好き。
家の新築でも餅やお菓子を撒いちゃったりするものね・・・。
−◆−
アキ(能年玲奈)に海女カフェを案内された春子(小泉今日子)は「凄いよ。この短期間で良くやったよね。」と賛辞。
1年前、夏(宮本信子)さんに海に突き落とされたアキ(能年玲奈)が「気持ちいい。」と言ってるのを見た春子が「ママが嫌いなもんばっかり好きにならないでよ!」と叫んでいた、あの頃を回顧したうえで「ママ この町嫌いだったし、いまでも別に好きじゃ無いけどね。でも、ここは好き。海女カフェは好き。」
アキは「ヤッタ〜! エヘヘヘ。」いつもの天真爛漫な笑顔。
下手なドラマだったら「17才の女子が『ヤッタ〜』なんて言うはずがない」とツッコむのですが、クドカンがちゃんと計算してキャラ付けした”天野アキちゃん(17才)”だから、ツッコむどころか無邪気なアキちゃんにメロメロであります。
最近の『学園ドラマ』に出てくる大人びてクソ生意気な女子高生や、キャバクラのお姉ちゃんみたいな女子高生とは根本的に違う、清潔で無垢な”天野アキちゃん(17才)”が可愛いらしくて仕方ない。
で、春子は「嫌いだったら、アキみたいに変えちゃえば良いんだよ、周りを。ねぇ、変えちゃえば良いんだよね。それが出来るんだから、あんたやっぱり凄いわぁ。ママが嫌いな場所を好きに変えちゃったんだから、やっぱ凄いわ。」
褒められてるアキちゃん(能年玲奈)は微妙な表情をしはじめ「ママ、そろそろ むずがゆくなってきた。」
春子「ああ、普段あんまり褒めないもんね。」
アキ「照れくせぇ、褒めるなら居ねぇところで褒めてけろ。」
逃げていったアキが、しばらくすると100インチモニターに映し出された海中に出現し、去年は1個しか採れなかったウニを次々とゲット!!
夏さんナレーション<潜水土木科での努力が実り、アキの潜りは飛躍的に上達していました。>
伊達に失恋した訳じゃ無いのでありますね。
−◆−
ユイ(橋本愛)ちゃんが「海女カフェ」を現地リポートしています。
「北三陸では”まめぶ汁”が有名なんですが、ここでは7種類の”まめぶ汁”が楽しめます。」
まずは、かつ枝(木野花)さんが噛み噛みで「かつ枝おばさんのまめぶ汁」を紹介。
2番手は弥生(渡辺えり)さん。
「弥生おばさんの”まめぶ汁”です。」
しっかりカメラ目線なのですが、緊張して表情が半笑いで固まり、声は思いっきり裏返ってます!!
ユイちゃん「かつ枝さんのに比べて味はぁ?」と弥生さんにマイクを向けます。
カメラ目線の弥生さんは、腹話術みたいな声で「基本的に同じです。」
渡辺えりさん、メッチャ可笑しい!!
「花巻さんが作られた”まめぶ”もあるんですよね。どれだろう?」と可愛い声で珠子(伊勢志摩)さんに話題を振ったユイ(橋本愛)ちゃん。
いつも怒ってる珠子(伊勢志摩)さんは、緊張から蒼白になった顔をこわばらせて「つうか、全部おらが作ってる。こいつら、何もしねぇ、味見担当だ。」
ユイ「あと10秒あります。」
すると弥生さんが「わたす〜〜お墓の〜〜前で、泣がねえでぐださい〜〜♪」と野太い声で得意の『千の風になって(方言バージョン)』を披露し始めちゃって、番組はグダグダ・・・。
この番組を”喫茶リアス”で見ていた美寿々(美保純)が「すんげえなこれ! こんなの流して良いのか!?」
吉田君「ある意味、放送事故だべ。」
弥生さんが「雨降ってなんかいねがら〜〜♪」と歌い続けていますが、ユイちゃんは爽やかに手を振って「さよなら〜〜」と番組終了。
渡辺えりさん、凄すぎる!!!
−◆−
番組が終わってテレビから視線を外した吉田君(荒川良々)が「そう言えば、見ました? 『潮騒のメモリー』のビデオ。」と春子に尋ねます。
春子「あっ、あれまだ観てない、ゴメン。フフフ。」と軽く受け流しちゃいます。
あれれ・・・・なんか映画『潮騒のメモリー』に触れたくないような気配がチラリと見えたような・・・。
春子(小泉今日子)さん、映画『潮騒のメモリー』になにか因縁があるのかぁ!?
そういえば、以前スナックで元旦那・正宗(尾美としのり)がなぜかカラオケで「潮騒のメモリー♪」を春子に歌わせようとしてたし、こりゃ何かありそうだべ・・・。
−◆−
勉(塩見三省)さんがアキに「最近ユイちゃんと会ってる?」「なんか変わった様子ない?」
勉さんから話しかけてくるなんて珍しい。
勉さんは「見た訳じゃねえんだけど」と前置きしてユイが琥珀掘の作業場に出入りしてる気配があることをアキに告げ、金色のストラップみたいなものを取り出して見せます。
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勉さん「トンネルの中で拾ったんだ。」
先ほど、噂話などが好きで人間関係が濃い”田舎のカルチャー”について書きましたが、そういう風土がなければ、勉(塩見三省)さんが赤の他人のユイちゃん(橋本愛)を気に留めていたりしないんですものね。
濃厚すぎる田舎カルチャーが、こういう展開のための伏線になってるんですねぇ。
−◆−
帰宅して”まめぶ汁”を電子レンジで温めてるアキ(能年玲奈)の脳裏に「まだ17歳だろ、まだまだ知らない世界があるわけじゃんか、君自身、無限の可能性を秘めてる訳じゃんか。」と話しかけてきた水口の姿が浮かびます。
こんどはユイが「スカウトマンだからよ!!荒巻太一の事務所の社員、私たちをスカウトに来たのよ。私たちに近づくために勉さんを利用したんじゃない?」と語りかけてきた姿が浮かびます。
さらに、「最近ユイちゃん、おらの作業場さ出入りしてるみてえなんだ。」と、勉さんがさっき語った言葉がリフレイン。
電子レンジがチンと鳴った瞬間、家から駆け出て行ったアキ。
<アキがどんな思いで家を飛び出していったか定かではありません。こうみえて私は爆睡していたからです。>
なんてことないナレーションでも、一言『爆睡』というフレーズを嵌め込んじゃうから可笑しいね。
で、インディージョーンズが宝探ししていそうな琥珀採掘坑道にアキが入っていくと、照明まで琥珀色の作業場に水口(松田龍平)とユイ(橋本愛)の姿が見えて、アキは小声で「じぇ!」
もう少し奥に進もうとしたアキが蹴躓いて、スプーンが落ちて音がしてしまいます。
(なんでスプーン?)
転けたアキが目を上げると、ユイ(橋本愛)が懐中電灯を持って立っています・・・To Be Continued。
洞窟という場所柄もあって、ヤバい雰囲気です。
最近、ユイちゃん思い詰めてたし・・・。
今回の前半に出てきた《早朝有線》《餅まき》など「のどかな田舎カルチャー」とは一転して、どっちかというと『Another』的な危ない雰囲気・・・。
−◆−
以上、『あまちゃん 第57話』でした。
田舎の象徴《早朝有線》や《餅まき》と、東京を目指しているスマートな《ユイ(橋本愛)ちゃん》は対極として描かれてる感じですかね。
そもそも、ユイちゃんが訛らず、アキが訛りすぎてるのも対極ですし、宮藤官九郎は隅々まで計算しつくしてる様子!!!
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