『八重の桜』第22回「弟のかたき」★Vシネマ顔の世良修蔵(小沢仁志)が怖すぎる!
- 2013.06.03 Monday
- 15:46
- NHKドラマ・番組
江戸の会津上屋敷。
会津にむけて出立する容保(綾野剛)が家臣団に「わしは今から国元に戻る。江戸引き揚げのこと、よろしく頼み入る。皆を置いて大坂を出たこと、今でもただただ恥じ入るばかり。」
綾野剛の目が潤んでいて、メチャクチャ雰囲気があります。
山川大蔵(玉山鉄二)が兵士に号令「Garde-a-vous!(気を付け)」「saluez!(敬礼)」
思わず大蔵に「欧米か!!」とツッコみたくなっちゃう。
−◆−
江戸から帰ってきた尚之助(長谷川博己)が、山本家の面々に弟・三郎(工藤阿須加) と兄・覚馬(西島秀俊)が落命した旨を報告。
なかなか受け入れられない八重(綾瀬はるか)は、何かに対して怒りを持ったキツイ顔つき。
父・山本権八(松重豊)は三郎については「討ち死には武士の本懐、未熟者だけどもお役に立ったならば、三郎は本望だべ。」
覚馬については「無念であったべ。目を痛めたのが戦ゆえなら、やむを得ねえ。」
そして尚之助に頭を下げ「息子たちの最期、確かめてくれて、ありがとうごぜえました。」と、涙だけでなく鼻水も流しながら謝意を述べた権八(松重豊)さん。
松重豊さんの抑えた演技が素晴らしかった。
権八(松重豊)さんの涙の場面は印象に残りました。
今回は、三郎を思い、敵討ちを口にする綾瀬はるかの「動」の演技と、松重さんの「静」の演技が対になっていて芝居のクオリティが高かった。
−◆−
会津では重臣が会議。
新政府への恭順もやむなしとする頼母(西田敏行)と、徹底抗戦を説く官兵衛(中村獅童)らが議論を戦わせて紛糾。
頼母「新政府とやらに弓を引けば、賊軍とされっぞ!」
官兵衛「勝てばいいのです!!」
官兵衛は、脳みそまで筋肉で出来てるタイプやな。
神保内蔵助(津嘉山正種)は「戦に敗れたままで武士の一分がたちましょうや。朝敵の汚名を被ったままで会津の面目が立ちましょうや」
大殿・容保(綾野剛)が「皆の考えよく分かった。わしの存念を述べる。会津はあくまで恭順を貫く!」とドスの利いた声。
脳みそ筋肉男・官兵衛が不満を表明。
容保は官兵衛に取り合うこと無く「もとより朝廷に刃向かう心はない。 ただしッ、攻めてくるならば、全藩をもってこれと戦う。」とキッパリ。
頼母「お言葉を返しまする。今、長州、薩摩相手に戦すんには、あまりにも無勢にございまする。」
容保は決意を込めた声で「軍制改革を行う! (数秒間を置いて)逃げる所はもうどこにもない。戦はこの会津で起こるのだ。」
冒頭シーンで慶喜とともに先に逃げたことについて「皆を置いて大坂を出たこと、今でもただただ恥じ入るばかり。」と述べていましたが、その悔恨の思いが、今度は一歩も退かないという不退転の決意に繋がったようですね。
家臣を残して退いたことへの慚愧の念が強すぎて、冷静な政治判断が出来なくなってるのかも!?
江戸を去る冒頭のシーンと、全藩徹底抗戦を決めたこのシーンがリンクして、重要な場面となりました。
で、軍制改革で産まれた年代別の「玄武隊」「青龍隊」「朱雀隊」「白虎隊」
恥ずかしながら会津の「白虎隊」は知名度が高いので昔から存じ上げておりましたが、年代別で四神の名を冠した隊が他にも有ったことは知りませんでした。
−◆−
都では左大臣・九条道孝(河原健二)を奥羽鎮撫総督に据え、奥羽鎮撫使が出陣しようとしていました・・・って、参謀の世良修蔵(小沢仁志)が見た目に怖すぎる!!!
ワイルドな髪型と、Vシネマ顔!!!
もはや人間離れした印象さえ!!!
内容に関係なく、目に焼き付いちゃった!!!!
おそるべし小沢仁志!!
で、九条道孝が会津が降伏してきたらどうするか問いかけますと、世良修蔵(小沢仁志)は「降伏の条件は容保の首を差し出すこと、ただそれのみにございます。」と、声まで怖い。
会津はこんなモンスターを相手にするのか・・・。
こいつは鉄砲は当たっても死にそうに無いぞ。
心臓に杭を打つか、銀の銃弾で撃つか・・・。(西洋のモンスターは関係ない)
−◆−
勝(生瀬勝久)が単身で西郷(吉川晃司)のもとを訪ね、いわゆる『江戸城無血開城』について談判。
江戸が火の海になり、家や人に大きな被害が及ぶと言う勝の言葉に西郷が反応し、総攻めを回避することに。
西郷「さて、そげんなれば、振り上げた拳をば、どけえ降ろすかじゃな。」
江戸攻め中止のガス抜きとなる矛先を考え始めておりますねぇ。
とばっちりを受けるのは・・・。
後日、西郷と会談した大久保(徳重聡)が「こいから奥羽討伐にかかることを思えば、江戸での大戦は避ける方が得策でごわす。」
いよいよ会津にしわ寄せが・・・。
−◆−
覚馬(西島秀俊)の嘆願書を読んだ西郷が牢にやって来ました。
アブグレイブ収容所の捕虜みたいに髭ボウボウでやつれ果てた覚馬は、昔の高見山みたいなしゃがれ声で「敗者が恭順を示しているとき、これを殺すことは世界の法に背きまする。薩摩のお方にお願い申し上げる。なにとぞ奥州討伐おとどまり下され。会津に朝廷に歯向がう心はございませぬ。」と万国公法を踏まえた意見を述べました。
やつれ果てていても背筋は伸び、誇りを捨てていない様子。
西郷(吉川晃司)も覚馬(西島秀俊)の見識に一定の敬意を表し、牢番に医者に診せるよう指示を出し「処刑は取りやめじゃ。」
目が見えず、声でようやく西郷だと気づいた覚馬は「討つな、会津を滅ぼすな!」と牢に縋り付きます。
西郷が覚馬の願いを聞いておけば、西南戦争など後の運命も変わったかも・・・・。
−◆−
新撰組の残党が会津に集結し、大久保が危機感を募らせます。
西郷「やはり、討たんならんか・・。」
で、日新館でけが人の応急手当を手伝っていた八重(綾瀬はるか)と斎藤一(降谷建志)が出会います。
新撰組と八重の出会いはある意味”新鮮”でした。
−◆−
以上、松平容保(綾野剛)の政治決断の背景と、西郷(吉川晃司)の行動の背景が描かれ、それぞれの心模様が滲んだ『八重の桜』第22話。
松重豊、西島秀俊、綾野剛、吉川晃司、綾瀬はるか、それぞれ熱演・好演でした。
ただ、江戸から帰ってきた家族と城下で再会した竹子(黒木メイサ)なんかは、無くても良い場面だった気もします。
そういう場面を徹底的に削ぎ落としたほうが良いと思うのですが、今後に向けた伏線にでもなっているのでしょうか????
◇◆◇ 大河ドラマ『八重の桜』感想 ◇◆◇
第25回「白虎隊出陣」 第24回「二本松少年隊の悲劇」
第23回「会津を救え」 第21回「敗戦の責任」
第20回「開戦 鳥羽伏見」 第19回「慶喜の誤算」 第18回 「尚之助との旅」
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