NHKドラマ「ラジオ」★女川の某ちゃん(刈谷友衣子)に感涙!!

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    NHK特集ドラマ「ラジオ」

    参った、今年一番泣いた。
    お涙頂戴の浪花節ではないのに、感涙。


    原作となったのは、「女川さいがいFM」にアナウンサーとして参加した女子高生のブログ・・・・番組紹介文から地味そうな内容だと思って、ヨルダン戦のキックオフまでの繋ぎに見るか見ないか迷ったんだけど、見たらポロポロ涙流れちゃった・・・。

    単発ドラマどころか、すごく出来の良い映画を1本観たほどの後味。

    主演の女子高生・某ちゃんを演じた刈谷友衣子の演技も凄く良かった。
    −◆−

    東日本大震災から10ヶ月。
    某ちゃんというあだ名で呼ばれてるロック少女(刈谷友衣子)が、仮設住宅に引きこもってエレキギターをかき鳴らしてご近所迷惑・・・。

    兄貴分の蒲鉾店の四代目で、某ちゃん(刈谷友衣子)の母(西田尚美)の後輩でもある國枝(吉田栄作)が彼女を心配して、地元の宮城(新井浩文)や笹山(安藤サクラ)ら10〜30代のメンバーが運営している臨時災害放送局『女川さいがいFM』に参加させたのがことの始まり。

    番組が始まり「仮設スタジオからの生放送『女川サタデー』 土曜日はチーム高校生です。」

    高校生アナウンサーえみ(夏居瑠奈)や阿部(藤原薫)が進行し、某ちゃん(刈谷友衣子)にもマイクが向けられますが、心を閉ざしている某ちゃん(刈谷友衣子)は何も言えない、何も伝えられない・・・・。

    そんな某ちゃんに、父(豊原功補)が「ラジオ、良かったよ。」
    喋れなかったのに褒められて戸惑う某ちゃん(刈谷友衣子)に父は「黙ることも言葉だ。」

    参った!!
    言葉で主張するだけではなく、黙る姿から相手に何かが届くものがあるってのは正鵠を射てると思う!!

    あれほどの悲劇に見舞われたんだから、思いを言葉に出来ない人が居て当然だし・・・。

    で、父(豊原功補)は「書いてみたらどうだべ。」
    話すのが苦手ならば文字で表現したらいいとブログを勧めたのです。


    で、「こんにちは某ちゃんです。復興てなんだべか・・・」とブログをはじめて、東京では飛松(リリー・フランキー)がブログを目にして色々な思いを抱いていますし、後のあれやこれやに繋がります。
    −◆−

    いつものように番組中も黙り込んでいた某ちゃん(刈谷友衣子)が「リクエストしていいでしょうか?」とポツリ。

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    某ちゃんが持参していたCDをオンエアするとスターリンの『負け犬』がガンガン流れちゃいます。

    (リアル世界ではTwitterで「NHKのドラマでスターリンの『負け犬』が流れた!」などと反響が・・・。)

    こりゃ、程度の差があるけど、浦沢直樹の『20世紀少年』でケンヂが放送室をジャックし、昼休みの校内放送でT・レックスの『20th Century Boy』を大音量で流したあの感覚を思い出させる・・・。

    ロックの突破力って感じかな・・・。

    で、曲が流れ終わった直後、某ちゃんが「気分は負け犬です。頑張ったんだけど。頑張ろうと思ったんですけど、無理ですアナウンサーなんて・・失礼します。」と述べて、ブースから立ち去ろうとします。

    去り際の某ちゃんに宮城(新井浩文)がリスナーからのメールを伝えます。
    <某ちゃん、ありがとう。今、スターリンが流れた3分間だけ私はタイムマシンに乗って仲間と再会できた。泣いた。音楽を届けてくれてありがとう。東京在住 飛松>

    東京”在住”という表現に、「東京に住んでは居るけど、東京の人間では無い」という飛松(リリー・フランキー)の気持ちが垣間見える感じ・・・。

    天気予報を読み始めていたえみ(夏居瑠奈)のマイクを奪うようにして「このCD、流されちゃった家の瓦礫からやっと取り戻したものでした。父から貰ってパンクやロックが好きになった1枚で、何度も聴いて、私にとってもタイムマシンです。聞きながら目を閉じると時間が巻戻る。音楽の間だけあの頃に戻れるんです。私に”ありがとう”っていうメールをくれた飛松さんに私もありがとうって言いたいです。このマイクの向こうに誰か居て、好きな曲で通じ合えるなんて考えもしなかった。こんにちは。伝わるんですね、凄いな。」と、はじめて良い表情を見せた某ちゃん(刈谷友衣子)。

    飛松からの<泣けた>という部分に心を打たれ、某ちゃん(刈谷友衣子)が少し開放されたような顔つきを見せたことにも感情が反応・・・・。

    このあたりから、どんどんと情緒に来はじめました。
    −◆−

    2012年3月。
    東北の瓦礫搬入に断固反対している市民。

    街角で赤ん坊を抱いているお母さんに「東北にある瓦礫を東京に持ち込まれてしまったら、東京全体が汚染されてしまうんです。この子の将来が駄目になってしまうんです。」と訴えてる女性・・・。

    通りかかった飛松(リリー・フランキー)が黙っていられなくなって、赤ん坊を抱いているお母さんに「そんな心配しなくても、瓦礫は運び出す前に3回放射能を計測しているんです。」云々と穏やかに話しかけます。

    瓦礫搬入に断固反対の男性たちが「あたりまえのこと言ってるだけなんですよね、自分ちのゴミは自分ちで処理しろと」「支援に慣れて甘えてんだよ!」などと飛松に意見。

    飛松は「甘えたくなんかないんですよ。でも、頼らざるを得ないんです。あなたたちだって少し前までは『上を向いて歩こう』を唄って泣いてくれたじゃないですか、『絆』とか『日本は一つだ』とか叫んでくれた・・・」

    反対派は、義援金を払ったと主張・・・。

    反対派と飛松の間の摩擦が起きたこの場面、視聴者の中には「反対派市民が悪者に描かれ過ぎている」という意見もあるようですが、この手の先鋭的で過敏なまでの反対派もおられたように思います。
    京都の五山送り火で被災地の松を燃やすの燃やさないといった問題だとか色々ありましたもんねぇ。

    激しく反対される人の「生存本能・自己防衛本能」や「子供を思う気持ち」を完全に否定することは出来ませんが、女川からの目線で感じる瓦礫問題とのギャップが痛々しいです・・・。

    結局、日本人を分断した放射能が一番の『悪』の元凶です。
    −◆−

    瓦礫問題を報じる記事や「瓦礫は穢れ」だなどというネットの書き込みを見て心痛める某ちゃん(刈谷友衣子)がブログを更新。

    <父のお下がりで貰った大切な青いドラムはドラムと呼べる形ではなかった。
    漁師の祖父が建てた立派な我が家は今じゃ更地。
    祖母の嫁入りの際に持って来た着物は海で若布のように漂う。
    来るはずもない山の上に妹の通信簿。
    若かりし頃の母の写真から海の匂い。
    全部ガレキって言うんだって。全部ガレキって言われるんだって。
    (中略)
    昨日までの宝物。今日は汚染物と罵られる。
    (中略)
    こんな悲しいモノを見るくらいなら、受け入れなんて最初から言わないで。
    私がもし被災地以外に住んでいて、私にもし子供がいたら同じ事を言っていたのかな。
    (中略)
    私が本当に受け入れて欲しかったものはガレキじゃなかったのかもしれないとふと思う。
    少なくとも受け入れて欲しかったそのものには放射能なんて付いていない、心の奥にある清らかな優しいもののはずだった。


    そんな事を考えながら”絆”の文字が浮かんでは泡のように弾けた。>

    −◆−

    國枝(吉田栄作)から”炎上”を知らされます。
    某ちゃんが感じたことを書いただけなのに、20人程度だったブログ訪問者は200万人越え。

    國枝は「みんな普通でねぇ。いきなり放射能突きつけられてパニックさなってる。誰でも良いから叩きてぇ。人は見たいものしか見ねぇ。」と、虚無感を漂わせます。

    「人殺し」「放射能を撒き散らす悪魔の女」「お前んちを特定しました。」「子供を殺す気か。」などの心ない書き込みを見た某ちゃん(刈谷友衣子)は膝から崩れ落ち「なんで、なんで、なんで、どうしよう・・・」と涙。

    人の心をズタズタに切り刻むような匿名の人たちの怖さ・・・。
    −◆−

    尋常なく傷ついた某ちゃん(刈谷友衣子)が再び引きこもり・・・。

    宮城(新井浩文)が仮設住宅を訪ねてきて「ごめん。あれ、あのブログ、俺たち大人がラジオで言うべきだった。瓦礫は俺たちの歴史で、宝だった。ホントにごめんなさい。」と某ちゃん(刈谷友衣子)に深々と頭を下げます。

    瓦礫のブログから、宮城(新井浩文)が大人の責任を感じて頭を下げたくだりに、また感情が反応。

    大人は、子供に代弁させてはいけない・・・・しみじみ。
    −◆−

    某ちゃん(刈谷友衣子)が居ない女川さいがいFMに飛松さんからリクエスト。
    イナズマ戦隊『応援歌』

    ラジオを聴いていた某ちゃん(刈谷友衣子)が笑顔に・・・。

    <俺がそばで見ててやるから!!>

    曲と某ちゃんの存在だけで、なんか泣けてきた・・・。
    もはや理屈じゃない・・・。

    イナズマ戦隊『応援歌』のパワーで某ちゃんは、局に復帰。
    −◆−

    某ちゃん、局の外で人々(もしかしたら本当の住民らしき人たち)にインタビュー。
    既成メディアと違って、押しつけがましさの無いナチュラルなインタビュー。

    聞く方も答える方も真摯で、泣かせる場面じゃないのに泣けて来ちゃった。
    −◆−

    自分を見つめ直した某ちゃん(刈谷友衣子)が東京の大学に進学する決意。

    母親(西田尚美)は後押ししながらも、ふさぎ込む日々。
    親類縁者を震災で失って、さらに娘を手元から離すことを恐れてる。

    それを知った某ちゃんは、東京行きを断念すべきかと心悩ませています。

    父母を津波で失ったえみ(夏居瑠奈)は「授業料や生活費のこと考えるとクラクラする」と経済的な不安など述べながらも、絶対に東京の大学に進んで何か掴まないと祖父を楽にしてあげられないと言います。

    そして「某ちゃんの悩みは贅沢病だよ。ごめん某ちゃんが憎い。」

    東京に行って進学することについて、震災のせいでここまで悩んだり罪悪感を抱いたりしなきゃいけない高校生が不憫・・・。
    −◆−

    阪神・淡路大震災を機に生まれたSOUL FLOWER UNIONの『満月の夕』をリクエストしてきた飛松(リリー・フランキー)。

    添えられていたメッセージ。

    「私は君が住む町、女川の人間です。小さな薬局を営んでいましたが、あの日、店と家族を失いました。(中略)君の言葉や音楽が私を呼び戻そうとしています。

    女川に帰らなくては、自分自身を取り戻せないという思いに至った様子。

    ラジオからは『満月の夕』の<解き放て 命で笑え♪>という歌詞が・・・。

    また涙腺を刺激する・・・。
    −◆−

    飛松(リリー・フランキー)のメッセージに、書きかけのブログを読んで返えします。

    某ちゃん「私は自分の足で立とうとする気力さえ失ないました。身体の足も、心の足も動かないまま、長い長い一分一秒を、避難所の時計の針が残酷に刻みます。このままじゃ私はもう二度と立つことが出来なくなる。ふと頭によぎったんです。身体の足で立つことは出来ても心に生えた二本足はまだ寝たまま。ここで立たなかったら震災を言い訳に、一生自分の足で立ち上がらろうとしないだろう。泥まみれだって血まみれだって良いじゃない。鼻血を流しながら這い上がってきた自分が、あながち嫌いじゃありません。私は私の道を私の二本足で歩いて行きます。本当に欲しいものは自分の足で近づいて、自分の両腕でつかんで見せます。」

    某ちゃん、頬に涙・・・。

    心の二本の足・・心に響く。
    −◆−

    2013年3月。
    上京する某ちゃんを両親がバス停まで送ります。

    バス停で、東京からバスで帰ってきた飛松(リリー・フランキー)と初対面。

    飛松「君か、いつも 音楽や言葉 ありがとう。」

    はにかみながら某ちゃんが「わたしこそ、ありがとうございます。」

    ブログやラジオを経由しての言葉の力や、スターリンやイナズマ戦隊などで音楽の力を感じさせたこのドラマ・・・

    飛松「東京、大変だぞ、頑張れ。」
    某ちゃん「女川はもっと大変ですよ。頑張って下さい。」

    なんどもうなずく飛松を残してバスに乗り込む某ちゃん。
    −◆−

    イナズマ戦隊をBGMにして、某ちゃんを乗せたバスが女川の町を走ります。

    バスに手を振りながら走ってる笹山(安藤サクラ)に手を振り返したり、阿部(藤原薫)が必死で走って遠くからバスを見送っていたり、國枝(吉田栄作)、父親(豊原功補)、母親(西田尚美)の映像と、涙を拭く某ちゃん(刈谷友衣子)と、イナズマ戦隊の歌が被って、いよいよ泣かずに居られない。

    最後は、某ちゃん(刈谷友衣子)がじっとこちらを見つめるようなカットに・・・・。

    刈谷友衣子はスッピンみたいに見えるけど、役になりきっていて美しいものが滲み出てる。
    −◆−

    以上、特集ドラマ「ラジオ」でした。

    アカデミー賞でもエミー賞でもなんでもあげちゃいたいほど素晴らしかった。

    某ちゃんのブログでの素直な言葉と、某ちゃんがチョイスした音楽に心を射貫かれました。
    彼女を演じた”刈谷友衣子”のナチュラルな感じも見事。


    (変な比較をするのは無粋だけど、若干似たタイプの武井咲が某ちゃんを演じていたら恐らくここまで心に響かなかった気がします・・・むしろぶち壊しかな)

    脇を固めた新井浩文安藤サクラあたりもシャレにならないほど存在感がリアル(ヤクルト宮本の守備のように、巧いのに何気なく見せちゃう。)だし、全般に配役が良い!!


    被災地の復興が思うに任せず、道路が海水で冠水してるような有様も実感しましたし、原子力・放射能の罪深さも再確認。

    重ね重ね、素晴らしかった。












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