相棒 Eleven 最終回SP「酒壺の蛇」★中国のスパイに気をつけろ
- 2013.03.21 Thursday
- 11:22
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エスピオナージ風の『相棒 Eleven 最終回SP』は、手堅くて放映時間は長いけど、スペシャルって程の感じじゃ無かったかなぁ・・・。
先週の第18話「BIRTHDAY」の方がエッジが効いてた。
とはいえ、このドラマの安心感は半端ない。
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ニュースが<アメリカ人男性が東亜民主共和国の安全保障局にスパイ容疑で拘束されている事がわかりました・・・現地の知人を通じて東国の対米政策に関する機密文書を入手しアメリカ側に渡していた疑いが持たれています>と伝えてる。
一番最初に甲斐次長(石坂浩二)の『酒壺の蛇』にいたるネタ振りがあったのかぁ・・・。
で、『東亜民主共和国(東国)』ってのが面倒くさいわ。
この際、はっきり中国って言えばいいじゃん。
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角田課長(山西惇)が大木長十郎巡査部長(志水正義)、小松真琴巡査部長(久保田龍吉)を伴い、拳銃密売グループの一斉検挙の件で組織犯罪対策部組織犯罪対策第2課を訪ねたあと、廊下でヒソヒソと電話をしている恩地英之2課長(佐藤恒治)と遭遇。
恩地課長が電話で「その公園に人目につかない所がありますから。」と話してるのが漏れ聞こえます。
この時、偶然、たまたま、幸運にも、恩地課長の「公園の人目につかない所」という通話内容を角田課長(山西惇)らが耳にしていなければ、『毒キノコ殺人事件』の実行犯の”指紋”は手に入らなかったのであります。
(偶然に頼るミステリは、あまり好きじゃありません。)
ちなみに、いつもは特命係をのぞき込んでるだけの大木(志水正義)と小松(久保田龍吉)の凸凹コンビにも今回はセリフがありましたから、ある意味スペシャル。
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その恩地2課長(佐藤恒治)が、自宅で死亡。
毒キノコ・ニガクリタケを食べたのが原因。
恩地課長の自宅から押収された衣類やリュックなどには、趣味の山歩きの際に付着したと思われるブナやカエデの混じった土が付着しており、キノコ狩りをして食用のクリタケやナラタケと毒キノコ・ニガクリタケを間違って食べたことによる事故死として処理することに・・・。
しかし料理をしない恩地課長が一人で鍋をしていたことなど不自然な点もあり、右京さん(水谷豊)が動き始めます。
そもそも恩地課長は、同期の角田課長(山西惇)に、忙しくて一緒に飲みにも行けないと言ってたのに、自宅で悠々と『一人鍋』をしてただけでも充分に怪しいのであります。
(料理が苦手な小生が『一人鍋』のあと死んでたら絶対に殺人を疑ってね。)
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右京さん(水谷豊)とカイト君(成宮寛貴)は、恩地の妻で茫然自失状態の由美子(メイサツキ)の証言から、最近恩地が「3月6日の夜9時32分3月8日の夜10時6分」に炭素繊維を扱うAJファイバーという企業の女性とこっそり電話をしていたことを掴みました。
通話の日時を分単位で覚えてるって、ミスター・スポックやデータ少佐並みの凄い記憶力!?
女は怖い!?
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AJファイバーを訪ねた右京さん(水谷豊)とカイト君(成宮寛貴)は、恩地の携帯電話の履歴に残された電話番号が我孫子課長(桜井聖)という人物の所属する部署であることを確認。
恩地由美子(メイサツキ)さんの証言を踏まえて所属する女性の人数を尋ねますと、その部署の女性社員は君原いずみ(星野真里)の”一人だけ”であるとの回答。
あの大所帯の部署に”女性一人”って少し不自然な気がしないでも無いけど、10人も居たらややこしくて仕方ない。
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場面変わって、成田の親会社に行った君原いずみ(星野真里)が、カイト君の彼女であるCA・笛吹悦子(真飛聖)と親しく会話をしているではありませんか!!!
事件関係者とカイト君の彼女がCA養成スクールの”先輩・後輩”だったとは、何という偶然でしょうか!!
(偶然に頼るミステリは、あまり好きじゃありません。)
で、剛力彩芽を綺麗にしたようなタイプの君原いずみ(星野真里)は悦子(真飛聖)と彼氏のことについて、ガールズ・トーク。
ややブリッ子口調で「っていうか先輩は結婚しないんですか?」「私先輩みたいにCAにはなれなかったけど先輩よりも先に結婚しちゃうかもしれませんよ。」などと、シャープで知的な女性には見えない話しっぷり・・・。
中国のスパイに騙されて、のめり込むようなタイプの女性を表現していたんですねぇ・・・。。
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カイト君のスマホにスパイ・アプリが感染して「盗聴・盗撮」されていたり、アプリを送りつけたのが我孫子課長だという証拠をサイバー犯罪対策課・岩月(田中圭)が解析して、伊丹(川原和久)と会話する映画の宣伝的な場面があったり、あれやこれや・・・。
そんなこんなで君原いずみ(星野真里)の交際相手のアドリア大使館勤務・井川悟という男は、実は中華人民共和国・・・ではなく東亜民主共和国大使館商務処の参事官・王勇(ワン・ヨン・岡本光太郎)であることが判明。
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だから、輸出規制がかかっている炭素繊維を中国に渡した”外為法違反事件”を先行捜査していた恩地2課長(佐藤恒治)を殺したのは、王勇ら中国の工作員だと思い込んでました。
ところが、恩地課長が口にしていた「警視庁近くの公園の人目につかない所」を徹底調査したところ、君原いずみ(星野真里)の指紋がついたビニール袋が見つかり、右京(水谷豊)さんが「恩地課長を殺害したのはあなたですね。」
犯行時に画面がフラッシュバックすると、恩地課長が君原いずみ(星野真里)とベンチで事件について話を始め、恩地課長が電話してる隙に君原いずみが缶コーヒーに毒キノコを入れちゃいます。
たまたま恩地課長が缶コーヒーを持ってこなかったら、どうする気だったんだろうか??
恩地課長があくびをした隙に口に押しこむとか・・・あるいは殺害延期??
なんか偶然に頼ってる感じがしたなぁ・・・。
それはともかく、君原いずみ(星野真里)が実行犯であることや、殺害場所が自宅では無く公園だったことには、それなりの意外性がありました。
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中国・・ではなくて東国の工作員・王勇(ワン・ヨン・岡本光太郎)が、我孫子課長(桜井聖)を籠絡する場面が回想されます。
我孫子課長の母親を高級な施設に入居させるための資金を提供するという王勇。
「素晴らしい施設あるよ。このような施設があるなんてさすが日本ね。あなたは親孝行あるから、たった一度のビジネスで800万でどうあるか?」などと”ゼンジー北京”や”サイボーグ006・張々湖”みたいな中国訛りでは喋ったりしません。
訛りの無い日本語で「たった一度のビジネスで800万。悪い話じゃないと思いますが。」
う〜〜ん、なんで800万円なんやろか??
微妙に半端な・・・。
(1 人民元が約15円だから50万元で7百数十万円。これを丸い数字にして800万円かなぁ・・・。)
ヤバすぎる仕事なのに「800万円」は安くないかぁ・・・。
せめて2〜3千万は用意しろよ。
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話は前後しますが・・・。
王勇が茨城空港から上海・・ではなく上連空港行きの便で出国しようとしてることろを悦子(真飛聖)が偶然発見して右京さん(水谷豊)らに電話連絡。
(また偶然が出てきた。)
で、バードストライクによる領空内誘導で王勇の身柄を確保すべく右京さん(水谷豊)が大河内監察官(神保悟志)に働きかけます。
警察庁長官官房付の神戸尊(及川光博)も出国阻止に協力。
名前は何度も出ましたが、チラリとも姿が出てこない及川光博・・・。
田中圭に短い出番があったように、一瞬でもいいから及川光博も出してあげたら良いのに。(大人の事情!?)
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王勇の身柄確保を邪魔したのが警察庁次長・甲斐峯秋(石坂浩二)でした。
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空の尖閣漁船事件みたいな展開になってまいりました。
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君原いずみ(星野真里)の身柄を確保した後のこと・・・。
甲斐次長(石坂浩二)と右京さん(水谷豊)が会話をしています。
甲斐次長「今回はかなり有意義な取引をさせてもらった。」
総理にも秘密裏に警察庁がCIAに協力して、東亜民主共和国安全保障局にスパイ容疑で拘束されている米国CIA工作員を釈放させる代わりに、王勇の出国を許したのです。
CIAに恩を売って、自身の権力強化に利用した甲斐次長が「『酒壺の蛇』という話を知ってるかね。」
ケチな僧侶が余った餅で酒を造ろうと壺に入れていたところ、後日壺の中をのぞいてみるとなんと餅が蛇に変わっており、驚いた僧侶は壺ごと捨ててしまいますが、これを拾った男が壺の中を見てみると美味しい酒が入っていたという比叡山の民話みたいです。
(壺の中から向かってくる蛇の場面だけ3Dだとビビったかも・・・。)
で、甲斐次長「餅を蛇に変えたのは愚かな人間のせいだ。優秀な人間なら蛇だって酒に出来る。」
CIAとの取引を『酒壺の蛇』で比喩して見せたんだけど、胸にストンと落ちる感じじゃなくて、微妙にモヤモヤ感が残るわぁ。
ひととおり『酒壺の蛇』の話しをし終えた甲斐次長は「眼鏡違いじゃなかったのかな、倅の事だよ。」と右京さん(水谷豊)に呟きかけます。
右京「いえ、ご子息はあなたのような方がこの先も決して手に入れる事の出来ないものを既にお持ちです。」
香港でのカイト君との出会いからの諸々を思い起こす右京さん。
去り際の右京さんが「蛇足ですが、餅を蛇に変えたのは愚かな人間ですが、蛇を美味しい酒に変えたのは優秀な人間ではなく、純粋な人間だったはずです。」
美味しい酒に変えることができるのは、打算的な甲斐次長よりも純粋なカイト君(成宮寛貴)。
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特命係でカイト君が「人殺しの主犯を海外に逃がし、捕まえる事が出来なかったのは自分のせいです。俺は、ずっと親父を避けてきました。いえ逆にこだわっていたのかもしれません。そのせいでこれまでも捜査の妨害をした事が何度もありました。」
トンガッテきたこれまでのことを走馬燈のように思い起こすカイト君(成宮寛貴)は「もう下らない拘りは捨てます。本当にすいませんでした!」
甲斐享(成宮寛貴)が成長したことを示すセリフです。
右京「やはり僕の眼鏡違いではありませんでした。」
甲斐享の気質・気性を評価し、好もしく思ってる右京(水谷豊)さん・・・。
こうして、新メンバー甲斐享(成宮寛貴)を総括してシーズン11は大団円。
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以上、『相棒 Eleven最終回スペシャル』でした。
このドラマには、面白いエピソードもあれば、平凡なエピソードもあることを改めて知らしめた前回と今回。
前半1時間が前フリ状態で少し冗長だった印象。
警察モノと、エスピオナージが半端に混ざっちゃった感じだし・・。
そもそも、警察の仲間が工作員の活動のせいで殺されたという”怒り”が、もっともっと沸騰して然るべきじゃ無いかなぁ・・・。
角田課長(山西惇)と伊丹(川原和久)が恩地課長の葬儀で少しだけそういう素振りを見せたけど、充分じゃないと思います。
あと、カイト君(成宮寛貴)はそれなりに溶け込んだ気がしますけど、甲斐次長(石坂浩二)については小野田官房長(岸部一徳)あたりとくらべると物足りないです。
石坂浩二はナレーションさせると絶妙なんだけど、お芝居はどうも・・・。
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第10回「池田屋事件」 第9回「八月の動乱」 第8回「ままならぬ思い」
第7回「将軍の首」 第6回「会津の決意」 第5回「松陰の遺言」
第4回「妖霊星」 第3回「蹴散らして前へ」
第2回「やむにやまれぬ心」 第1回「ならぬことはならぬ」
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