信長のシェフ 第9話(終)★瑤子(香椎由宇)、帰ってないし・・・
- 2013.03.16 Saturday
- 14:54
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WBCで「延長戦」になって放映順延になった『信長のシェフ』に比べると、「7回コールド勝ち」でそのままWBC視聴率を引き継いで最高視聴率を稼いだTBS『とんび』はツキがあったなぁ。
で、気軽な時代劇の新しい姿を生み出した『信長のシェフ』の最終回(ファーストシーズン?)
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帝の前で料理対決をすることになったケン(玉森裕太)が作った『鴨のもも肉のコンフィ』を一口食べた信長(及川光博)が「ケンよ、おぬし迷いがあるな。」
番組開始当初は及川光博起用に「?」と思ったんだけど、いまではすっかり及川信長に目が馴染んじゃってしまいました。
むしろ及川信長で正解だった感じがしちゃう。
「この程度の料理で午前試合に勝てると思うか?」と述べた信長は、やおら「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり、ひとたび生を得て滅せぬもののあるべきか」と、敦盛を舞って見せます。
そして「よいかケン、戦は常に生きるか死ぬかの真剣勝負。御前試合とて同じこと・・・負けたときには、この信長がおぬしを斬る。命を懸けて戦え。」と、信長流の人生哲学を説きます。
フジの『アイアンシェフ』は番組ごと切られることになってあえなく討ち死にであるから、やはり料理は命がけなのだ。
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ケン(玉森裕太)に話しかけてきた明智光秀(稲垣吾郎)は、「草木萌動 雨水の末候(2月28日〜3月4日・旧暦1月19日〜23日のころのこと)、日の光見えず、闇夜のごとくなりたし晩、神隠しの子あり。座敷童のごとく現れる子あり。京の人見山にある”黄泉の祠”の言い伝えじゃ。」として、戦国時代と四百年後を結ぶ『黄泉の祠』のことを教えます。
稲垣吾郎らしい、独特の雰囲気が役柄にマッチしています。
「宣明暦によると日食は7日後。」と光秀。
冲方丁の『天地明察』の頃には、かなりズレちゃった”宣明暦”が、まだ精度を保ってる。
光秀が未来に繋がってる『黄泉の祠』のことを話す様子を、夏(志田未来)が覗き見しております。
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帝の前での料理対決に条件が突きつけられます。
菓子対決として、持ち込める食材は竹筒3本に入るもののみ・・・。
パティシエの瑤子(香椎由宇)に有利。
条件で縛る設定が、対決を一層面白くしています。
何を作るか頭を捻ってるケンに秀吉(ゴリ)は、料理対決に負けた場合「お屋形様はご自分の腹を切るおつもりじゃ。」
ケンに賭ける信長は一蓮托生の腹づもり。
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石山本願寺では顕如(市川猿之助)が瑤子(香椎由宇)に「ケンとお前がどのような間柄でも私は構いませんよ。なぜならお前は私から離れて生きていけない女だから。私に捨てられてこの戦国の世を生き抜けますか。」と、スケベ顔で瑤子の首筋に手を回してニヤニヤ。
市川猿之助の表情がホントにいやらしい・・・。
瑤子は「生きられません。」
顕如「ならばこの勝負に勝つことです。」
究極のパワハラ&セクハラ!!
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夏(志田未来)が食材調達のついでに京の『黄泉の祠』を下見したりしてる様子・・・。
そんなこんなしてるうちに、帝の御前で料理対決。
足利義昭(正名僕蔵)が和睦案を読み上げます。
内容は、織田方が勝利の場合、石山本願寺は寺領の半分を明け渡すこと。
石山本願寺側が勝った場合は、織田方は向こう10年間、石山本願寺に何事もコトを起こさず、幕府にも口出しせず、京に置いた家臣は退去させること。
織田方にとって”天下取り”に向けて死活問題となりかねない条件に、秀吉(ゴリ)が苦虫。
正名僕蔵もゴリもこのドラマに上手くフィットしてるなぁ・・・。
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対決開始を前に、気持ちが乱れる瑤子がその場から席を外します。
後を追ってきたスケベ坊主・顕如に「出来ません・・。」と脱力状態の瑤子。
顕如は「瑤子、私はあなたを失いたくはないのですよ。」
言い方が逆説的で、本意は料理対決から逃げたらリストラするってことです。
ピンときた瑤子は、《捨てられる。私はこの戦国時代で顕如と一緒の生きていくしかない女。だから、負けるわけにはいかない。》と考えて、渋々ケンとの対決に・・・。
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「出でよ料理人」
玉木宏は居ないけど対決開始。
瑤子(香椎由宇)がタルトの台となるタルトレットを事前に用意してきてるし、口がね付きの絞り袋も持参しており手際が良い。
超・順調に菓子を作ってます。
一方、同じくタルトを予定していたケン(玉森裕太)は、瑤子のピアスを見るうちに彼女の記憶が徐々に戻ってきて、ウエディングドレスやプロポーズのことなどが頭に浮かんで、料理がいっこうに進みません。
秀吉(ゴリ)は瑤子とケンの進捗状況の差に焦っていますが、腹が据わってる信長は《ケンよ、おぬしは儂の料理頭じゃ、生きるも死ぬも一緒じゃ》と心の内で声をかけてます。
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竹筒に入れて来た小麦粉、バター、グランマニエだけを用いて短時間で作れるデザートを思案。
そのとき、夏(志田未来)が水の入った桶を落としてしまいます。
桶の中の水が波紋を描きます。
波紋と言っても『ジョジョの奇妙な冒険』の波紋法とは関係ありません。(当然じゃ)
波紋を見てアイデアが閃いたケン(玉森裕太)は、クレープを焼き始めます。
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テキパキと菓子を作っていた瑤子(香椎由宇)が『二種の舟形タルトレット』を完成させました。
さじ(明の杓子)に乗せた葉っぱ形のタルト。
マロンクリームとオレンジが乗ってます。
本願寺法主・顕如に仕える高位の坊官・下間頼廉(峰蘭太郎)が毒見役として味見。
あまりの美味さに目を大きく見開く下間頼廉!!
峰蘭太郎さん、シブい・・・。
下間頼廉のリアクションをみて、ケンは「ただ美味しいだけの菓子では勝てない。」と危機感を滲ませます。
帝(正親町天皇かな=森本レオ)が「これはなんとも、いとうま〜〜し〜〜」
森本レオならではのセリフ回し!!
そのとき日蝕が始まりました。
ほぼ一瞬で皆既日食!?
日食グラスをつけずに、まともに日食に目を向けたケンは「いける、これは絶好のチャンス。」
勇者ヨシヒコ(山田孝之)は、仏(佐藤二朗)を見るときでも日蝕グラスをかけるのに、ケン(玉森裕太)は裸眼だもの・・・。
良い子のみんなはケンのマネして裸眼で見ちゃ駄目です。
そんなことは気にしていない信長がやおら立ち上がり「ケン、さすが儂の料理頭じゃ、天までも味方にするとはなぁ・・。いざ参らん!」
ケンは日蝕を味方につけたのでした。
琉球酒ベースでアルコール度数が高いグランマニエをミカンにかけて、薄青い炎が日蝕の闇に浮かびます。
燃えるデザート『南蛮菓子クレープシュゼット』完成。
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炎の演出で五感に訴えた『クレープシュゼット』を目の当たりにした瑤子(香椎由宇)は、心の中で《製菓技術では私が勝っていても、炎の使い方はあなたの勝ちよ、賢一郎》と賛辞。
お毒見のサル(ゴリ)は、半ば目を閉じて「なんという芳醇な香り。温かな甘みが体中に染み渡っていく。まさに佳絶なり。」とグルメリポーターみたいな感想を口走ります。
『南蛮菓子クレープシュゼット』を食べた帝も「今生、味わうたことのない美ぃ味〜〜〜。そなたの菓子は朕に至高の時を与えてくれた。見事である。」
出番は少ないのに、存在感を放つ森本レオ!!
帝が料理対決の裁定を下します。
「甲乙つけがたし。よって両者引き分けの上、条件なしで即時停戦すべし〜〜〜。」
勝ち点1かぁ。
しかし、『無条件停戦』を引き出した信長には「勝ち点3」以上の価値がありました。
実質敗北のエロ坊主・顕如(市川猿之助)は「今回はしてやられた。」
さらに瑤子(香椎由宇)に向かっては「貴様になどもう用はない。どこへでも行ってしまえ。」と吐き捨てます。
引き分けやのにクビ。
瑤子にはまだ”利用価値”があったかもしれないのにね・・・。
もっと悪い奴なら瑤子(香椎由宇)を連れ帰ってから、散々嬲り者にした挙げ句に殺しちゃうんだろうけど・・・。
顕如、詰めが甘いわ。
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夏(志田未来)がケンに暇(いとま)を与えて欲しいと信長(及川光博)に申し出ます。
「ケンと瑤子さんは遠い村で愛し合った仲なんです。その遠い村に帰ることをお許し下さい。もう時間がないんです。」と懇願した夏(志田未来)は、日蝕の晩、平成に繋がる道『黄泉の祠』のことを明かします。
珍しモン好きの信長は「面白い。」と興味を示し、ケンに「おぬしは帰りたいのか?」
夏や信長とまだ一緒にいたいというケン(玉森裕太)でしたが、信長とともに『黄泉の祠』に向かうことに・・・。
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信長やケン達が『黄泉の祠』に出立した直後、帝の和解調停が気に入らなかった顕如が差し向けた僧兵が襲撃してきました。
(朝廷に逆らうとは、良い根性してるな!!!)
ヨーヨーみたいにクルクル回転の楓(芦名星)さんが迎え撃ち、信長も刀を振るいます。
織田軍も到着し「戦じゃ!」
歴史、変わり始めてる?
敵と戦いながら信長がケンに視線をやって「儂もその平成とやらに行ってみたかったわ。」「己の道は己で切り開くのじゃ。全てはお前次第じゃ。ハハハハ」
信長、平成に来たてたら17代目の子孫・織田信成がフィギュアスケートの一流選手だったと知ってビビったかも。
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夏(志田未来)の案内で『黄泉の祠』に到着。
瑤子(香椎由宇)と手を繋いで『黄泉の祠』にむかうケン(玉森裕太)を見送る夏(志田未来)・・・。
切ない表情。
後日、黄昏れてる夏(志田未来)の前に、ケン(玉森裕太)が戻ってきました。
初めて見たころのKis-My-Ft2・玉森君は、ユニークな顔立ちで馴染めなかったけども、ケンを演じる玉森君は、なぜか好感度をまとってる・・・。
『黄泉の祠』での顛末がフラッシュバックされます。
ケンが瑤子に「君は平成に帰るんだ。」
瑤子「あなたは?」
ケン「ここに残る、残りたいんだ。」
瑤子は逡巡することなく「私には止める資格も、責める資格も無いから。」
エロ坊主に汚された身であり、ケンの敵方に付いたことを言ってるのかな・・・。
ケン「無事に帰って幸せになってほしい。」
瑤子は一人で石段を進み『黄泉の祠』へ・・・。
眩しい光りに包まれて・・・。
で、帰ってきたケン(玉森裕太)と抱き合う夏。
志田未来ちゃん、ちっちゃい。
夏が男だと思ってる秀吉(ゴリ)は「なんだありゃ、男どうして抱き合うとは。」
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光秀(稲垣吾郎)が平成に帰らなかったケンに「あぬしはきっと儂の企みの邪魔になる・・戯れ言じゃ、儂はお屋形様の忠実な家臣じゃ。」
その後、ケン(玉森裕太)を重用する信長が気に入らない様子の光秀は「気にくわんなぁ、あいつもお屋形様も」と、まだまだ先の『本能寺の変』を臭わす独りごと。
本物の光秀の『本能寺の変』は、処遇が不満だったのか、長宗我部氏との密約があったのか、足利将軍家が黒幕だったのか・・・言い出したらきりが無いけど、真実を知りたいなぁ。
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戻ってきたケン(玉森裕太)に信長(及川光博)は「今日は昨日より、明日は今日より儂は前に進むのじゃ。ついて参れ、ケン」
ケンは《見届けてやるんだ、この人の行く末を時代を いざまいらん戦国のキュイジーヌ》
あれれ、ハッキリした顔立ちの女がキツイ表情で町を歩いてる・・・・瑤子(香椎由宇)やし。
平成に帰ってない!!!
思いっきり、セカンドシーズンの気配。
はたまた、スペシャルか映画か・・・。
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気軽に観られる娯楽に徹したのとが正解だった『信長のシェフ』でした。
たいしたことないのに、退屈したり見る気が失せたりしないから不思議。
(同じカジュアル系で、事務所推し系ドラマの『ビブリア古書堂の事件手帖』より随分感じが良いドラマになってた。)
凄まじい予算を投じた『平清盛』みたいに「重厚」に見せて値打ちをつけてる感じがないのが良かったかな・・。
民放の歴史改変ジャンルでも『大奥〜誕生[有功・家光篇]』よりかなり面白く見ることが出来ました。
普通に考えたら玉森くんやゴリとかが出てる『信長のシェフ』より、堺雅人と多部ちゃんの『大奥〜誕生[有功・家光篇]』の方が成功しそうなものだけど、『大奥』はジメジメした”残念ドラマ”でしたものねぇ・・・。
市川猿之助、正名僕蔵、きたろう、宇梶剛士らがちゃんと機能して、抑えるところは抑えてましたから、バランスの良い配役だったってことかな。
演技力(?)に注目が集まる佐々木希と武井咲が共演する次作『お天気お姉さん』は、『信長のシェフ』みたいに予想外の収穫になるのか、予想通りイラッとすることになるのか・・・・。
(「ジャニーズ事務所・大倉」「オスカープロ ゴリ押しの元美少女・武井咲」「演技力ゼロ・佐々木希」が一堂に会すって、かなり怖いドラマになりそう)
◇◆◇ 連ドラなどテレビ感想 ◇◆◇
★信長のシェフSeason2第1話
★若者たち2014 第1話
★孤独のグルメSeason4 第1話
★ゴジラ(60周年記念デジタルリマスター版)
★GTO(第二期)第1回
★橋本愛『ハードナッツ!』#3
★キャビンアテンダント刑事
★『軍師官兵衛』第27回
★仮面ライダー鎧武 第36話
★「家族狩り」第1話
★三浦春馬「殺人偏差値70」
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