『八重の桜』第7回「将軍の首」★綾野剛の顔に浮かぶ陰影が絶品
- 2013.02.18 Monday
- 12:36
- NHKドラマ・番組
覚馬(西島秀俊)たちの上洛前に、藩士たちが家族とつかのまのバケーション。
覚馬、八重(綾瀬はるか)、三郎(工藤阿須加)、尚之助(長谷川博己)は、湯本村の温泉(会津若松の奥座敷・東山温泉)に向かってるようです。
途中、新婚の神保修理(斎藤工)&雪(芦名星)夫妻と出会い、山道を進んでいきます。
こんな山道でも、『信長のシェフ』のくノ一・楓(芦名星)なら、飛んだり跳ねたりしてすいすいと進むのでしょうが、『八重の桜』ではそうはいきません。
山道に鳥居があって、三郎(工藤阿須加)が鳥居の上に投げた石が載ったら願いが叶うという運試し。
「よし、載った!」
三郎は「俺も兄様と一緒に京でお勤めができるように。」と願い事をしたそうです。
食いつきの良い八重(綾瀬はるか)も、石を投げて運試し。
見事に石載せを成功させ「兄様が京で手柄を立てるように。」
多少は都の状況を聞きながらも、無邪気に覚馬(西島秀俊)の手柄を祈ってる。
八重は無邪気に「お雪様も、やってみらんしょ。」
純(夏菜)ほどの押しつけがましさはないけど、無闇に運試しを勧めるのは宜しくないかもよ・・・。
案の定、雪(芦名星)が投げた石は鳥居に跳ね返って落下・・・。
ほぼ出陣に近い形での夫の上洛前に、非常に縁起が悪い。
石を投げ直そうとする雪(芦名星)に、イケメンの夫・修理(斎藤工)は「やめておけ。幾度も試すもんではねえ。運試しなど無用だ。必ず帰ってくる。」
八重が迂闊にも”運試し”を勧めちゃったから、運命が変わったりして・・・。
「呪いの鳥居」だったりして・・・。
(だって、神保修理さんは・・・・。)
−◆−
覚馬(西島秀俊)と川崎尚之助(長谷川博己)が露天風呂。
覚馬「上洛する前に尚さんを仕官させたかったが、また駄目だった。会津はこったどこが古ぐてよぐねえ。」
未だに尚之助は出石の脱藩浪士という身分のままなのですが、「今のままでも銃の改造はできますから。」と、身分にはこだわりの無い様子。
この人の生き方・・・。
湯の上に見える肩から二の腕の筋肉が逞しい覚馬は「留守を頼む。蘭学所の事、家の事、それから会津の事。」
尚之助は男勝りの八重を念頭に「家を託すなら私よりふさわしい人がいます。」
男優二名の露天風呂場面から、綾瀬はるかと芦名星が会話する入浴シーンに切り替わると信じ切っていたけど、次の場面は宿の中でした〜〜〜残念!!
『最高の離婚』でも、瑛太と綾野剛の露天風呂シーンの後は、オノマチさんと真木よう子の露天風呂だったのに!!
(露出度は果てしなくゼロに近かったけど)
ちなみに”会津東山温泉観光協会”のHPには直近の環境放射能測定値が「0.05マイクロシーベルト/時間」と示されていました。
『福島第一原発事故』のために、こんな無粋なことをホームページに載せざるを得ない福島・・・。
もうじき2年ですが、日本全体で記憶をあたらにして復興に向き合たいものです。
−◆−
宿で八重(綾瀬はるか)が覚馬を安心させようとしたのか「兄様。お留守の間、家は私が守りやす。」
覚馬「尚さんの言ったとおりだな。」
尚之助は、八重の性格を読み切ってるのだ!
さらに八重は「姉様(長谷川京子)やみねには私がついておりやす。兄様が戻られるまで、嫁には行がねえ。」と大黒柱宣言!?
蝋燭の明かりで琥珀色に浮かび上がる綾瀬はるかの目鼻立ちが可愛らしい。
覚馬「そんじゃ行き遅れんぞ。」
八重「さすけねえ。まだ話も来てねえし。」
大好きな”さすけねえ”が出ました〜〜〜。
綾瀬はるかの”癒やし系方言”に萌える〜〜!!
−◆−
覚馬(西島秀俊)や修理(斎藤工)ら会津藩士が出立。
京に上る藩士たちは一旦、江戸の会津藩邸に集められた。
大広間に、羽織・袴姿の藩士がずらりと集まり、藩主・松平容保(綾野剛)に額ずく様子が壮観!!
ただただ陰鬱だった『平清盛』の暗い画面とはまた違う、陰影の効いた映像がとても良い。
容保(綾野剛)が立ち上がり「今は、朝廷とご公儀が、手を携え一体となって進んでいかねばならぬ時である。京都守護は重いお役目だが、それを果たす事ができるのは会津をおいて他にない。この上は、ご先祖代々の名をはすかしめぬよう一心に勤める覚悟じゃ。君臣心を一つにし都をお守り致そうぞ。よろしく頼み入る。」
松平容保役に、綾野剛を当てたのは正解だとシミジミ・・・。
翌日出発した容保(綾野剛)は千名の会津藩士や大砲と共に三条大橋を渡り、文久2(1862)年12月24日に京都守護職として都に入った・・・。
町民「きれいなお殿様や。」
全くその通りで、キレイなお殿様であります。
殿様から、尻からげした人足まで、ゆったり進む行列の様子も良い感じです。
−◆−
薩摩派の関白・近衛忠煕(若松武史)との会見がまずあって、近衛は長州派の公家が偽書まで出していることや、その筆頭が国事御用係の三条実美だとスキャンダルめいた話しを容保(綾野剛)に聞かせます。
−◆−
会津で八重(綾瀬はるか)や三郎たちが百人一首をする声が聞こえてきます。
さっき雪(芦名星)が鳥居に石を投げ損なった時よりも嫌な気配がしてきました。
前回、予告編に映った場面だとすれば・・・。
出た〜〜剛力!!
週刊文春の嫌いな女優ランキングで
1位・泉ピン子、2位・沢尻エリカ、3位・小雪という大御所(?)に次ぐ、「嫌われ女優第4位」に躍進した剛力彩芽が、auの「大奥CM」と同じようなシュールな顔つき全開です〜〜!!
ま、今日の所は、剛力的なただの元気キャラでしかなく、出番も短かったので精神的ダメージは受けずに済みました。
(次に録画機を買い換えるときは、「剛力スキップ機能」付きの機種を買うことにします。)
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いよいよ容保(綾野剛)が孝明天皇に謁見。
御簾の向こうでは、容保(綾野剛)を初めて目にした孝明天皇が「まだ若いのう。」「なんと、澄んだ目えや。」
なにやら孝明天皇が棒状のモノで畳をトントンと叩き初めて、公卿に合図してる??
議奏がゴソゴソしてると思っていたら、容保(綾野剛)に近づいてきて「まことに畏れ多い事やが、主上(おかみ)より格別のお志で あらしゃります。」と、天皇自らの御衣(おんぞ)を下賜。
容保(綾野剛)、驚愕の表情!!
御簾がゆっくり上げられ、孝明天皇(市川染五郎)が容保(綾野剛)を見つめます。
視線が合った容保は、硬直状態で目を見開いてます。
孝明天皇「我が衣じゃ。直して陣羽織にでもせよ。」
あっという間に容保(綾野剛)の目に涙が浮かび、一瞬の間を置いて「はっ!」とひれ伏しました。
綾野剛と市川染五郎の顔合わせが新鮮というか、意外性があるというか、なんかシビレるなぁ・・・。
でね、一目見ただけの容保(綾野剛)に対して、いきなり特段の対応をして見せた孝明天皇の真意がね、一瞬分かんなかった・・・。
忠義を瞬時に読み取ったというより、イケメン容保(綾野剛)の容姿が気に入って、思わず潤んだ瞳で見つめちゃったのかと、不届きな想像をしてしまったのであります・・・。
とにもかくにも、「御衣」は孝明天皇から信頼を得た証拠の品であります。
−◆−
上洛してきた将軍後見職・一橋慶喜(小泉孝太郎)と、政事総裁職・松平春嶽(村上弘明)が、容保(綾野剛)と会談。
「都をこれ以上血で穢すは畏れ多い。穏やかにことを治める道を探らねばならぬ」と天皇のためにもソフトランディングを考える容保(綾野剛)と、ハードランディングを考えている慶喜の間で、治安維持の方針対立。
慶喜「手ぬるい! 公方様ご上洛までに、不逞の輩を一掃せねばならぬのだぞ。」
容保「むやみに捕縛をしてはかえって騒乱を招きまする。我らが率先して融和を図るべきかと存じまするが。」
結局、慶喜(小泉孝太郎)は「守護職に任せる。ご勝手にやられよ。」と半ば投げやりに押っつけて行っちゃいました。
−◆−
等持院にあった足利三代将軍像の首が持ち出され、三条河原にさらされる事件が勃発。
首の下に置かれた木札には「足利将軍は朝廷を軽んじた逆臣」と書かれてあった。
あろうことか、潜入捜査に当たっていた密偵・大庭恭平(山中祟)が、「さらし台に首を並べたのは、それがしにごぜぇまする。」「攘夷をされぬ将軍は、いずれ首を討つとの脅しにごぜえまする!」と自白。
容保(綾野剛)が険しい顔で身を乗り出し「公方様を討つだと?」
田中土佐(佐藤B作)が「そなた探索のために一味したのであろう? やつらと心を通じたのではあるまい。」
しかし大庭は「分がらんです。やつらと共に熱に浮かされ・・・。」
攘夷派は、ある種のカルトか、あるいはアルカイダみたいな感じ??
そんな大庭を見つめる容保(綾野剛)が「狂っている。尊皇攘夷とは何だ? まるで、幕府を倒す口実ではないか。倒幕・・・ならば言路洞開など何の役にも立たぬ。わしが、愚かであった。」「この後、不逞の輩は厳罰にて処断致す!」
孝明天皇(市川染五郎)の厚情に応えるべく穏健路線をとろうとした容保(綾野剛)でしたが、徳川宗家に忠勤を尽くす家訓を一義に倒幕派への怒りがあらわになって、端正な顔が鬼の形相に変わり、血管が浮き出そうです。
照明の具合が絶妙で、綾野剛の顔に浮かぶ陰影が絶品!!!
−◆−
会津では山川大蔵(玉山鉄二)が山本家にやって来て、八重(綾瀬はるか)と会話。
大蔵は「上洛の前ぇに、私はその・・・」と言いながら、八重に近づいてきます。
大蔵、とうとう告る気や!!
ところが「お待たせしました。」と尚之助(長谷川博己)がやって来てしまい、大蔵の告白は未遂に終わっちゃいました。
運命のお邪魔虫!!
都の話しになって、「殿もついに厳しい取締りをご決意されやした。」と大蔵。
尚之助「やはり。やはりそうなりましたか。会津の武力が徒とならねばよいのですが。」
(但馬の出石出身である尚之助の口調が実にスマートなんだけど、小生の母方の祖母が但馬の人間なので、”但馬訛り”だと、どんなにマッタリした感じかと想像しちゃいます。)
八重「徒って、何の事です?」
尚之助「強い力を持つ者は、はじめは称えられ、次に恐れられ、末は憎しみの的となる。覚馬さんもそれを恐れていました。」
八重は「憎(にぐ)まれる? 幕府のお指図で、朝廷さお守りしているのに。はるばる都まで行って働いておられるのに。そっだ事あるはずがねえ。会津が憎まれるなんて。」と目をキョトキョト・・・。
会津が巻き込まれていく運命を象徴するような会話でした。
また八重の結婚を巡る運命も滲んでたかな・・・・。
−◆−
以上『八重の桜』第7話でした。
綾瀬はるか主演ではありますが、西島秀俊、綾野剛、斎藤工、長谷川博己、玉山鉄二ら、艶のある男優がズラリで、男の目で見ていても絵面がキレイですわ。
今回は、とりわけ綾野剛がクッキリ。
他にも松重豊、中村獅童、西田敏行、北村有起哉、市川染五郎などなど豪華キャストで埋め尽くされているのに、芸能事務所の意向でゴリ押しタレントを出演させる必然性がどこにあるのやら・・・・。
古川春英(小市慢太郎)が種痘の普及に注力して天然痘の阻止をはかっていましたが、ゴリ押しタレントの蔓延はくい止められなかったようです。
◇◆◇ 大河ドラマ『八重の桜』感想 ◇◆◇
★第10回「池田屋事件」 第9回「八月の動乱」
第8回「ままならぬ思い」 第6回「会津の決意」 第5回「松陰の遺言」
第4回「妖霊星」 第3回「蹴散らして前へ」
第2回「やむにやまれぬ心」 第1回「ならぬことはならぬ」
★第10回「池田屋事件」 第9回「八月の動乱」
第8回「ままならぬ思い」 第6回「会津の決意」 第5回「松陰の遺言」
第4回「妖霊星」 第3回「蹴散らして前へ」
第2回「やむにやまれぬ心」 第1回「ならぬことはならぬ」
◇◆◇ 連ドラなど感想 ◇◆◇
★仮面ライダーウィザード第26話感想 >>
★最高の離婚 第9話 感想>>
★「書店員ミチルの身の上話」第9話感想>>
★「ビブリア古書堂の事件手帖」第8話 >>
◆映画「ストロベリーナイト」
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