『八重の桜』第6回「会津の決意」★容保(綾野剛) 大君の義!!
- 2013.02.11 Monday
- 09:52
- NHKドラマ・番組
江戸城大広間。
14代将軍・徳川家茂(葉山奨之)と会津藩主・松平容保(綾野剛)が謁見。
家茂は「水戸は掃部頭を殺めたのだぞ。何故討ってはならぬのじゃ?」と、容保が水戸討伐にストップをかけた意味を確かめます。
容保「おそれながら、こたびの事は脱藩浪士が引き起こしたものにて、水戸藩の罪ではござりませぬ。今は国内にて争っている時ではござりませぬ。何とぞ、ご賢慮のほどお願い申し上げまする。」
『ビートたけしのプレミアTVタックル』で韓国に不法占拠されている竹島の話題になったときに、民主党の石井一・参院議員が「不法占拠を許したのは自民党時代だ」云々と発言しはじめて、外交問題のはずなのに自民党とのバトルに流れるというバカバカしい場面がありました。
松平容保が『TVタックル』に出演していれば、「竹島問題について国内にて争っている時ではござりませぬ。もう国会議員を引退するようお願い申し上げまする。そもそも、あんたも自民党だったではござりませぬか。」と、シブく諭したに違いない。
ちなみに石井一議員は普天間問題について「(県外移設)は知らんわ。あれは鳩山が勝手に言ったこと・・」「辺野古を埋め立てようと思ったら10年かかるんですよ、そして1兆円以上かかるんですよ、そしてそれまで普天間は開かないんですよ・・」云々と、県外移設から辺野古に戻っちゃった恥ずかしい政権運営を忘れたかのごときテキトー発言を連発。
井伊直弼がこの場に居たら、石井一議員は最低でも故郷の兵庫で蟄居ですわ。
永田町に居ることが許されるとは思えない。
で、あまりに酷い現代の政治家に惑わされて脱線しちゃったけど、OP曲前に松平容保(綾野剛)が広間に正座して徳川家茂に思いを述べたシーンが綺麗でした。
映像的には、昔の時代劇映画みたいな質感と奥行きがあったし、なにより丁髷・裃姿の綾野剛がそこはかとない哀感を漂わせているのが美しい。
絵面・ビジュアルだけでもOK。
−◆−
そんな松平容保(綾野剛)に目をつけたのが将軍後見職に任命された一橋慶喜(小泉孝太郎)と、政事総裁職に任命された松平春嶽(村上弘明)
薩摩の動きなどを踏まえて“京都守護職"を置くことして、会津藩主・松平容保(綾野剛)に白羽の矢・・・。
『ATARU』のラリー井上と顔がよく似ている松平春嶽、腹の中に何か持ってそうな感じもラリーさんと似てるかも・・・。
京都守護職に就けば、膨大な費用がかかるうえ、政争の渦中に巻き込まれて藩の存続さえ危うくなるかも・・要するに貧乏くじを引くことが分かりきっているので容保(綾野剛)は「会津は奥州の田舎にて、都とは風俗気質あまりに異なりますゆえ、そのような大役とても務まりませぬ。」などと辞退の弁。
しかし松平春嶽(村上弘明)は、ツボを突いてきます。
「会津松平家には、藩祖・保科正之公が定められた《土津公(保科正之公)御家訓》なるものがあると聞き及びまする。御家訓には『徳川宗家に忠勤を尽くすべし』との一条があるとか。ご下命に従わぬは御家訓に背く事ではござりませぬか?」
絶対的な行動規範を持ち出されては容保(綾野剛)も拒否し続けられません。
−◆−
会津に戻って家臣団に“京都守護職"の件を話す容保(綾野剛)。
藩の行く末を思う頼母(西田敏行)は「蝦夷の警固、房総の守備品川砲台の守りと大役を務めて参り、この上の京都出兵はとても耐えられませぬ。」「京都守護職を勤めれば、会津は政争の渦中に巻き込まれるは必定にござりまする」などと必死の訴え。
第1話で容保に「お家第一に奉公を致し 武芸を鍛え万が一ご主君に過ちあった時には 命を賭してお諫めも致しまする。代々そうして生きてまいりました。これからも毫も変わる事はございますまい。」と諫言も辞さぬ覚悟を口にしていた頼母(西田敏行)ならではの行動ですね。
しかし容保(綾野剛)は「会津は強い!! 公武一和のため、都を守護し奉る事ができるのは我が藩をおいてない。」
それでも頼母は「薪を背負って火を消しに行くも同然の危ういお役目でござりまするぞ。」「井伊掃部頭様の悲運を何とおぼしめされまするか? ご公儀は尊王攘夷派の威勢に押され彦根藩を10万石の減封に処せられた。掃部頭様は”死に損”でごぜえまする。いざとなればご公儀はトカゲの尾のごとく我らを切り捨てまする。おそれながら殿は会津に彦根と同じ道を辿らせるおつもりでござりましょうか」と重ねて翻意を具申します。
すると容保「大君の義!!」と言い放ちます。
家臣一同、平伏。
少し間を開けてから容保は「『一心大切に忠勤を存ずべし。二心を懐かば我が子孫にあらず。』徳川ご宗家と存亡を共にするのが会津の務め。是非に及ばぬ! 都を死に場所と心得え、お役目を全うするよりほかはない。皆、覚悟を定め、わしに、わしに力を貸してくれ。」と落涙しながら頭を下げます。
お殿様がここまで・・・。
これで頼母(西田敏行)も引き下がるを得ないと思ったのですが、「得心がいきませぬ。こたびの事は会津の命運を左右する二股道にござりまする。おそれながら殿は会津を滅ぼす道に踏み出されてしまわれた!」と激烈な発言。
容保「頼母、言うな!」
この場面もヨカッタ〜〜。
ハリーポッターが「エクスペクト・パトローナム」と呪文を言い放つ時みたいな感じの「大君の義!!」って言葉にシビレそうだったもの。
それと、激しく火花を散らしたように見える頼母(西田敏行)と容保(綾野剛)だけど、心の底では熱い信頼で繋がってる感じが垣間見えて心に響きました。
吉村強化部長や園田監督と女子柔道選手の《主従関係》とは、だいぶ違う。
理屈抜きにしても、綾野剛と西田敏行の熱い演技だけでも値打ちがありました。
−◆−
17歳になった八重(綾瀬はるか)の周辺では山川大蔵(玉山鉄二)の姉・二葉(市川実日子)が梶原平馬(池内博之)に、井上雪(芦名星)が神保修理(斎藤工)に嫁ぐことが決まった・・・。
(つい先日、BSでの『篤姫』の再放送では市川実日子は”お龍さん”で、龍馬(玉木宏)が暗殺されちゃった・・・。)
女中のお吉(山野海)が八重(綾瀬はるか)に「次は嬢様の番でねえか。」
大きな役ではないけど、山野海さんみたいな人の存在がドラマのクオリティを下支えしてる。
母・佐久(風吹ジュン)はお転婆娘を心配して「鉄砲撃づ娘を、嫁に欲しがる家があんべが。」
−◆−
大蔵(玉山鉄二)と平馬(池内博之)が山本家にやってきました。
平馬が「これがご城下の鍛冶屋で作らせた鉄砲ですか?」と好奇心から鉄砲に触ろうとします。
すると八重(綾瀬はるか)が「勝手に触らねえでくなんしょ! 角場にある道具は一つ扱いを間違えば命に関わるものにごぜえやす。」と可愛い会津弁でキッパリ。
素直に謝罪した梶原平馬(池内博之)らは銃の威力を見たいと言い出します。
銃の調整をしていた尚之助(長谷川博己)が撃ってみせると言いましたが、八重(綾瀬はるか)が「ご指名とあらば私が撃ってご覧に入れやす。」
濃藍色の道衣で身を包んだ八重(綾瀬はるか)がズドン!!
命中。
大蔵(玉山鉄二)「見事だ!」
大蔵は、心も八重に射貫かれたかな!?
とっくの昔から、射貫かれてるか・・・。
それにしても、濃藍色の道衣の綾瀬はるかに萌えるわぁ。
−◆−
薙刀の鍛錬をする八重(綾瀬はるか)。
明らかに綾瀬はるかの方が市川実日子より動きが良いように見えるけど、二葉(市川実日子)の穂先が八重の足をとらえた・・・。
八重「二葉様は、ずんとお強うなられた。」
重い雰囲気の双葉が「私の覚悟がこれまでとは違っているのです。」
八重「覚悟?」
双葉「京に参りやす。梶原様がご上洛される事となりやした。皆様、出陣の覚悟で上洛されるのです。私もいざという時は薙刀を振るって家さ守らねばなりませぬ。」
まさに覚悟ですねぇ。
というわけで、二葉さんは京に・・・。
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江戸で人を殺めて謹慎中の佐川官兵衛(中村獅童)と覚馬(西島秀俊)が偶然出会いました。
謹慎・・・やっぱりなぁ、佐川官兵衛は「古書店」に行ったら逃走犯と間違われるほど人相が悪いもん。
謹慎中で京都に同行を許されない官兵衛は、覚馬に「わしの分まで働いてくれ。」「わしの槍は役に立てぬ。」などと思いを託します。
苔むした石階段でのこの場面は、ひたすらロケーションがキレイ。
良い場所だわぁ。
−◆−
覚馬(西島秀俊)も上洛することになって「やっとこの子が生まっちゃのに。」と、うら(長谷川京子)さんは泣きそう。
覚馬の京都行きで、うらさんはあれだから・・・。
ナレーション<容保の上洛はその年の師走と決まり千人の会津藩士たちが共に京に向かう事となった。>
歴史に思いっきり翻弄される会津藩であります。
今回は、山川大蔵(玉山鉄二)梶原平馬(池内博之)はもとより、大蔵の「カシコ」の弟・健次郎(小山颯)や秋月悌次郎(北村有起哉)ら、そうそうたる若き日の会津藩士も顔を出したので、余計に会津藩の先々に思いが至りました。
(北村有起哉はまだ『江〜姫たちの戦国』の残像が強いなぁ。玉山鉄二は『天地人』のイメージはもうほぼ払拭されてる・・・。)
−◆−
おえっ!
予告編に、満面の笑みのゴリ押しタレントが映ってる!!
『江〜姫たちの戦国』の忽那汐里ちゃん、『平清盛』の武井咲につづいて、オスカー事務所枠!!
忽那汐里ちゃんは良かったけど、武井咲はパッとしなかった。
そして、ついにゴリ押しNo1の剛力彩芽・・・。
予告編で、一気に不愉快になっちゃった・・・。
◇◆◇ 大河ドラマ『八重の桜』感想 ◇◆◇
第9回「八月の動乱」 第8回「ままならぬ思い」
第7回「将軍の首」 第5回「松陰の遺言」
第4回「妖霊星」 第3回「蹴散らして前へ」
第2回「やむにやまれぬ心」 第1回「ならぬことはならぬ」
第9回「八月の動乱」 第8回「ままならぬ思い」
第7回「将軍の首」 第5回「松陰の遺言」
第4回「妖霊星」 第3回「蹴散らして前へ」
第2回「やむにやまれぬ心」 第1回「ならぬことはならぬ」
◇◆◇ 連ドラなど感想 ◇◆◇
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