「書店員ミチルの身の上話」第5話★黄色いフライパン殺人事件
- 2013.02.06 Wednesday
- 10:32
- NHKドラマ・番組
うっ! 分厚いガラスの果物鉢が凶器になりそうだと思ってたのに、黄色くて可愛いフライパンが久太郎(柄本佑)の命を奪うとは!!!
騙された!!
−◆−
ミチル(戸田恵梨香)のマンションを突然訪ねてきた久太郎(柄本佑)がノックとピンポン攻撃!
竹井(高良健吾)の後輩・高倉恵利香(寺島咲)は「開けない方がいいんじゃないですか?先輩が戻るまで。」
恵利香の言うことを聞いておけばヨカッタのに、ミチルは鍵を開けちゃいます・・・。
部屋に入ってきた久太郎は、ミチルを説得すべく「僕ら1年もつきあってきたよね。何で僕に全部話してくれないの? 僕はこれまでミチルちゃんに何でも話してきたのに。」「大体の事は分かってるんだ。でも僕は、全部受け止める覚悟はできてる。」とまくし立てます。
この言葉だけを聞いても、久太郎はどこか魯鈍な感じ。
不倫に走るミチル(戸田恵梨香)が拙いんだけど、久太郎って男はパッとしない。
久太郎「ミチルちゃん大人をなめちゃいけないよ。」
久太郎が大人だとも思えないけど・・・。
久太郎は恵利香(寺島咲)に「2人にしてもらえないかな?」
恵利香は独特のオーラを滲ませながら「友達ですから、ここにいます。」と行って居座ります。
久太郎、思いっきり「チッ」と舌打ち。
きょうび珍しいほどハッキリした舌打ち。
反応が芳しくないミチル(戸田恵梨香)に向かって「何が不満だったのか言ってよ。誕生日の食事がファミレスだった事? プレゼントが釣り竿だった事?」と久太郎(柄本佑)。
やっぱり久太郎は本質を理解できていない??
久太郎「僕ら結婚するんだよね? そういう関係だし、みんなはそう思ってたよね。」
結婚を切り出さず、煮え切らない態度を続けていたくせに、1年以上交際して深い関係だという”既成事実”を根拠に、あたかも結婚の約束があったように言う久太郎は、やっぱりパッとしない男です。
オスカープロモーションが安価なギャラで”剛力彩芽”を出し続けて、あたかも”売れっ子”であるかのような既成事実は積み上がってるけど、「世間が認める本物の人気はない」のと同じで、ミチルと久太郎の関係も双方向の本物の愛ではなかった・・・。
−◆−
ミチルから「私の大体の事って、なに知ってるの?」
久太郎は苛立ち初め「僕から言わせる気。それって酷すぎないか?」
ぎこちなくタバコを吸って、恵利香(寺島咲)からの転居祝いの品である果物鉢を灰皿にしちゃってます。
長崎から軽い気持ちで不倫のために蒸発して東京に出てきたミチル(戸田恵梨香)の方が非常識・無軌道なんだけど、久太郎(柄本佑)の言葉や仕草にイライラさせられちゃいます。
で、この前の『まほろ駅前番外地』でお父上の麿赤児さんと共演だった大森南朋が<妻はこれまで上林久太郎が煙草を吸うところを見た事がありませんでした。あの時、久太郎が煙草さえ吸わなかったら、あんな恐ろしい事にはならなかったかもしれない。後に妻はそう言っていました。>
−◆−
場面は変わって立石武子(濱田マリ)が豊増(新井浩文)と電話してる。
立石「ご自宅?」
豊増「いや会社。」
頬にデッカい絆創膏を貼った豊増は、立石の声を聞いても無反応・無表情。
立石「一樹さん、迷惑かけなかった、ほら古川さんの彼氏行ったでしょ?」
ううぅ、なんか立石(濱田マリ)にイラつく。
お前が”光潤社という出版社の営業さん”のことを久太郎に喋ったんだから迷惑に決まってるだろうが!
豊増「家まで来てもう参ったよ。」
電話が切れた後、領収書の金額欄にカーボンを使って「0」を一つ足してます。
一桁増やして、また会社の金をちょろまかす様子・・・。
立石も豊増も、ろくなもんじゃない。
−◆−
場面はミチルの部屋に戻り・・・。
2本目のタバコに火をつけた久太郎は「光潤社の・・豊増って男なんだろ。」
ミチル(戸田恵梨香)の目が泳ぎます。
久太郎は点けたばかりのタバコを早くも果物鉢でもみ消しちゃいます。
黙って話を聞いてる恵利香(寺島咲)が、小さく反応。
久太郎「あの男も困ってたよ。 軽い浮気のつもりが、部屋まで借りて東京に居座られたんじゃ、男だって迷惑だよ。」「僕と一緒に帰った方がミチルちゃんのためだって、ここを教えてくれたんだよ。」
ミチル、眉間にしわを寄せ「嘘。嘘言わないで!」
久太郎「ミチルちゃんは子どもすぎるよ。あいつ、多分立石さんともつきあってるよ。」
ミチル、消え入りそうな声で「そんなぁ。」
戸惑いとか不安が顔に出ていて、戸田恵梨香の芝居がシブいです。
俯いちゃったミチルに躙り寄った久太郎「もうやめよう。済んだ事だよ。」「今どき浮気の一つや二つ。やり直せるよ。僕はもう何とも思わないよ。」
深い愛情って感じはなく、別れるのがイヤだから「今どき浮気の一つや二つ」と自分自身に言い聞かせてるような情けない雰囲気の久太郎。
「とにかく、僕と一緒に長崎に帰ろう。」とミチルの手を引っぱり始めた久太郎。
これを拒んで、もがくように「放して!久太郎やめて!」と必死に逃れるミチル。
ゴン・・・と鈍い音がして、久太郎の動きがピタッと止まりました。
口を開いた久太郎が仰向けにバッタリ・・・。
後頭部から血が床に広がります・・・。
この前買ったばかりの黄色いフライパンを持って立ち尽くす恵利香(寺島咲)が「私、ミチルさんを助けなきゃって。」と震えてます。
フライパンの一撃で倒すとは!
お蝶夫人(あるいは緑川蘭子)がサーブの時にテニスラケットを振り降ろすみたいな威力だったのか・・・・。
ミチルは「久太郎!!!」と絶叫。
最初に書いたように、ガラスの果物鉢が凶器になると思ってたのに、黄色いフライパンが凶器でした。
ガラスの果物鉢は、むしろ事件の引き金。
竹井(高良健吾)が部屋に帰ってきた後、恵利香(寺島咲)はポツリと「人の大切な贈り物を灰皿にするなんて。果物鉢と灰皿の区別がつかない男なんて・・・。」と呟いてましたから・・・。
果物鉢キッカケで、思考が過剰反応した。
−◆−
久太郎が死んでしまい、ミチル(戸田恵梨香)は部屋の隅でへたり込んでます。
竹井(高良健吾)は、警察に通報すると面倒なことになると行って「ミチルちゃんがこれから安心して暮らせるように、あの男には深い森に失踪してもらう。 青木ヶ原の樹海とか。」
触れると壊れそうな感じで無力感を滲ます戸田恵梨香を観てると、なぜか久しぶりに『DEATH NOTE』を思い出しちゃいました。
(関係ないけど、『DEATH NOTE』のミサミサでさえ戸田恵梨香ではイメージが違うとの声があったんですから、『ビブリア古書堂の事件手帖』の栞子に剛力彩芽を充てるなんてのは話になりませんよね。)
竹井「バイト先の車で運ぶ。」
ミチル「学習塾の車で運ぶの?」
恵利香「違いますよミチルさん。先輩は学習塾のバイトなんかとっくに辞めてます。」
竹井「ミチルちゃんは、本当に僕に関心がないんだね。」
関心を持って欲しいわけ??
竹井「でもね、これからミチルちゃんは僕を頼るしかないんだから。僕はずっとミチルちゃんの味方だから。」
このセリフ、怖い!!
竹井に支配されそうじゃん。
大森南朋のナレーション<その夜の竹井輝夫は別人でした。物腰の柔らかい、ミチルの家来のような男ではありませんでした。まるで 計画された仕事を遂行するかのように 冷静に事を進めたのです。ミチルは魔法をかけられた人形のように、その後始末をただ見ているしかありませんでした。>
少なくとも『おひさま』で井上真央の旦那だった温厚100%の高良健吾とは別人!!!
竹井(高良健吾)って、何を考えているのか掴み所がないから怖いわ。
−◆−
以上、『書店員ミチルの身の上話』第5話。
久太郎の死を隠蔽して、怯えながら生活することを想像すると胸がドキドキします。
街で警官を見かけたらドキドキするだろうし、悪い夢を見そうだし、たぶん隠し事のことで24時間頭がいっぱいのままだろうし・・・。
意味もなく人の目が気になるような暮らしは絶対に心を蝕むもの・・・。
こんな風に、画面に映ってること以上に想像力が及ぶのは、ドラマの質が高いってことかな。
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今回は、千秋(波瑠)と初山(安藤サクラ)が会話する場面がありましたが、個性派で役者オーラを持った波瑠と安藤サクラのツーショットはシブかった!!!
◇◆◇ 連ドラなど感想 ◇◆◇
★鍵のかかった部屋SP
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★64th「紅白歌合戦」その2
★64th「紅白歌合戦」前半終了
★紅白・あまちゃん第157回「おら紅白出るど」
★64th「紅白歌合戦」大島優子「卒業宣言」
★64th「紅白歌合戦」その6
★じぇじぇじぇ!あまちゃん祭り
★「LIFE! 人生に捧げるコント」
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