大奥〜誕生[有功・家光篇]第10話(終)★家光(多部ちゃん)「たとえ体のつながりがなくとも・・」
- 2012.12.15 Saturday
- 11:35
- 他の民放テレビ・ドラマ・芸能
家光(多部未華子)が第三子となる姫を産みました。
父親である玉栄(KAT-TUN田中聖)は、托鉢の僧侶・隆光(ピース又吉)にお前は将軍の父となると言われた日を思い起こした上で「今の今まで、たわいもない戯言と思うておりました。そやけどもしかしたらと言う気持ちが芽生えてきましたわ。」「なんや大きな大きな双六のようや。サイコロの目がどっちに出るか、勝つのは”お夏”かそれとも有功様と私か。」
ううっ・・双六といえば『平清盛』の十八番。
大河ドラマの陰に籠もった双六で充分うんざりしてるのに、『大奥〜誕生[有功・家光篇]』まで双六かぁ〜〜(トホホ)
玉栄の言葉を聞いた有功(堺雅人)は「大奥総取締となった私はその双六から降りんとな。私はただお生まれになった姫の健やかな成長を祈るばかりや。」
”家督争い”という双六ゲームからは一線を画すことを宣言したってコトですね。
−◆−
庭で遊んでいてコケても徳子姫(古野本二葉)は泣かない。
かなり染みる薬を塗られても泣かない。
算術を習っていて居眠りしちゃう千代姫(庵原涼香)・・・。
三人三様の姫たち。
庵原涼香ちゃん、可愛らしい子やねぇ。
『遅咲きのヒマワリ』のさより (国仲涼子)の娘役の子かぁ・・・。
で、4人目は産めないと考えている家光(多部未華子)は「3人の姫の内誰が最も将軍の器だと思うか?」と有功(堺雅人)に尋ねています。
一方、親バカ(バカ親?)の玉栄(田中聖)は徳子姫に「そなたはな、いつかきっと公方様にならはるのやで。この国で1番偉い方になるのや。生まれる前から決まっとった。有功様もこの父も、徳子姫が公方様になられる日を首を長うして待ってるんやで。」と語りかけております。
有功がそいういう風に考えてると思い込んでる玉栄(田中聖)の浅慮が痛い・・・・。
−◆−
病に伏した家光(多部ちゃん)は、2ヶ月たっても床に伏せたまま・・・。
お夏(市川知宏)を枕元に呼んだ家光が「わしは死ぬのであろう。」と問いかけます。
お夏は「何をバカなことを仰られます。長子姫が悲しまれましょうぞ。人一倍優しい姫でございますゆえ。近頃、優しいだけでなく品格のようなものも出てきたと乳母たちも申します。某も贔屓目でなく長子姫が最も上様に似ておられると思います。」と、何気に自分の娘の長子推し。
次に呼んだ玉栄にも「わしは死ぬのか? 正直に申せ。」と家光(多部ちゃん)。
玉栄は「お気を強く持たれませ。ただの風邪と聞いております、まだまだ徳子姫様には上様が必要やさかい。誠にこの頃の徳子姫様には驚かされるのでございます。生まれついての大器というか、もっとも上様のご気性を受け継いでいる気がしますのや。」と、自分の娘の徳子推し。
お前らはオスカープロモーションか!!
最後に呼ばれた有功(堺雅人)にも「わしは死ぬのであろう、有功。」
お夏や玉栄と違って、有功は黙って頷きました。
家光「やはりそうか、皆嘘つきじゃ。3人の姫の内、誰がこの徳川を背負うべきか。そなたは徳子姫か、そもそもお玉はそなたの命により側室になったゆえ、そうであろう。確かに徳子姫は末子であるがなかなかの器量は持っておる。」
有功「恐れながら上様、お父上の家光公もかつて長幼の序にならって公方様となられたのではございませんか。もしもお生まれになった順序をないがしろにされると争いを避けることはできません。」
有功に全幅の信頼を置く家光は「千代姫ということだな。わかった。」
自分の子供を推すお夏と玉栄と、徳川家全体のことを考えている有功(堺雅人)の差が際立ちました。
−◆−
千代姫(庵原涼香)が次期将軍になることに玉栄は不満そうで、自分を側室にしておきながら、なぜ徳子を将軍にしないのかと有功(堺雅人)に質します。
有功「すまなかった、あの時私は、ただただわが身の分身のように思うておったそなたに自分にできむことを叶えて欲しい一念・・・。」
言葉を遮るように玉栄は「有功様には分かってはれへんのや! 親と言うものがどれほど愚かしいものか 有功様かてご自分のお子やったらきっと公方様になってほしい思わはるはずや!」
あんたは親になる前から愚かやった気がするなぁ・・・。
デリカシーも足りないし・・・。
有功「そうかも知れんな。しかし私は人の親になれへんかったさかいに・・・。許せ玉栄、無用の争いを避けるためや。」
玉栄半泣き・・・。
有功(堺雅人)の弟子の割に人間が出来ていない玉栄(田中聖)は、せめて可愛げでもあったら良いんだけど・・・。
不満や文句ばかりを口にしてた印象が強くて、陰鬱なドラマが余計に湿気を増す感じです。
半端に変な京訛りで話すのも興を削ぐ一因かなぁ・・・。
−◆−
4月に家光逝去。
<この国のために命を注ぎ込むように生きた女将軍・家光公は逝去された。公文書にはあくまでお父上の3代将軍徳川家光公の死として記された。>とナレーション。
『女将軍宣言』したのに、わざわざ家光(多部ちゃん)の存在を伏せる意味が今一つ理解できないよう〜〜。
家光は殉死を禁じましたが、ただ1人殉死を許されたのが稲葉正勝(平山浩行)。
切腹した正勝の元に駆けつけた有功(堺雅人)は「あなたもまた上様に恋をした1人であったか。」と・・・。
赤面疱瘡で先に逝っていた息子の稲葉正則(西山潤)のゴーストが枕元にやってきて「お迎えに参りました。」
幽体離脱した正勝(平山浩行)が微笑んでおります。
運命に翻弄された稲葉正勝の人生を考えると、本当は感情が反応すべき場面なんだろうけども、ゴーストはイマイチでした。
哀切の場面が台無しだったかかも・・・。
−◆−
稲葉家の家督を継いだ正則=野乃(山本舞香ちゃん15歳)が薙刀の鍛錬をしております。
それを見てる母・雪(南沢奈央)が「若い頃のそなたの父上を思い出した。よう似ておる。」
シャープな顔立ちの野乃が「そういえば今朝方、私は父上の夢を見ました。お顔も知らぬはずですが一緒に兄上がいらしたので父上とわかりました。」
まだキャリアが短いとは言え、残念すぎる滑舌・・・・。
顔立ちは可愛いから、最低限の発声・滑舌をちゃんと身につけたらね・・・。
今のレベルでドラマに出るのはまだ無理かな・・・。
稲葉家に澤村伝右衛門(内藤剛志)がやって来て「亡くなられた正勝様の文が今頃になって見つかり申したので急ぎお届けいたした次第にござる。」
野乃「母上、やはり父上を生きておられたのですね。」
雪「いいえ、きっと思うこの世には居られぬ。父上は立派に使命を全うされたのです。」
ゴースト場面より、こちらの場面を深く丁寧に描いた方が稲葉正勝の人生の意味が引き立ったろうになぁ。
勿体ない・・・。
−◆−
千代姫が四代将軍・家綱に。
徳子姫も元服して綱吉に・・・。
そして玉栄は僧侶に戻って娘の綱吉と共に出立することに・・・。
「将軍の父となるという途方もない夢」を見たと言う玉栄(田中聖)ですが、後々の世では5代将軍・綱吉 (菅野美穂)の実の父として公私にわたり口をはさむ桂昌院(西田敏行)になるのね・・・。
僧侶・隆光(ピース又吉)の予言は当たっちゃう。
玉栄を見送る有功(堺雅人)は「ありがとう玉栄。そなたがいたからこそ私は今日まで・・、ありがとう。」
この場面も、感慨が湧かないよう〜〜。
個人的な好みの問題なんだろうけど、KAT-TUN田中聖をキャストしたことでドラマのクオリティが高まったとは思えませんでした。
『薄桜記』で堀部安兵衛を演じた元男闘呼組・高橋和也は凄く味のある演技をしましたけど、ジャニーズ事務所の後輩・KAT-TUN田中聖は、年季が足りないかぁ・・・。
−◆−
家光(多部未華子)のいまわの際を思い起こす有功(堺雅人)。
病床の家光「あの約束を覚えているか。わしが孕めぬときは一緒に死んでくれと・・」
有功「はい、私の心はあのときと全く変わってはおりません。」
家光「ようやくその時が来たのう」
家光が布団の中から差し出した手を有功(堺雅人)が両手で包み込むように握します。
息苦しそうな家光が「有功、やはり駄目だ。そなたは生きよ。千代が四代将軍となったとき、そなた以外 父親代わりの後見を思いつかぬ。千代のために、いや、わしのために生きよ。亡き後も、わしの為だけに・・・・有功、好きだったぞ。たとえ体のつながりがなくとも、だからこそ、そなたは他の誰とも違う、わしにとっての特別であった。」
深い愛情に裏付けられた究極のセックスレス・ラブ!!!
BGMにMISIAが流れ始めます。
息も絶え絶えの家光「これでよかったのだな。わしとそなたとは。」
有功が目に涙をためて「はい。」
息を引き取った家光の目元にも涙が浮かんでます・・・。
その後、有功は家光の唇に指で紅を引き死化粧・・・。
”送り人”しちゃってます。
−◆−
思いにふけっていた有功(堺雅人)の耳に「有功、有功」と家光(多部未華子)が語りかけてくる声が・・・。
幻聴やゴーストの声ではなく、千代姫の声でした。
「あのね有功、有功とスゴロクをしたい。」
うう〜ん、双六・・・・。
『平清盛』第49回「双六が終わるとき」の番宣ってわけじゃない。
−◆−
最後の場面。
御鈴廊下で有功(堺雅人)が「上様のおなーりー」
奥からあんみつ姫・・・ではなく四代将軍・家綱(庵原涼香)登場。
THE END・・・・。
最終回にいたっても、これという特段の見せ場はなく内向的なストーリー・・・。
陰気で抑揚の無いドラマでした。 (ドからミまでの3音だけで曲を作ったらこんな感じになるんじゃないかな・・・。)
大奥内でのイジメや、ドロドロした権謀術数の描き方も半端でしたし、家光(多部未華子)と有功(堺雅人)の純愛の描き方もエッジが立ってないし・・・。
堺雅人と多部ちゃんを起用した『歴史改変モノ』でこんなに退屈な話になるとは想像も付きませんでした。
見事な期待外れで残念・・・・。
『JIN -仁-』の二匹目のドジョウならずでした。
◇◆◇ 連ドラなど感想 ◇◆◇
★孤独のグルメseason2〜第11話 感想>>
★ 遅咲きのヒマワリ 第9回 感想>>
★勇者ヨシヒコと悪霊の鍵〜第10話 感想
★「高校入試」第11話 感想>>
★ドクターX〜外科医・大門未知子〜第8話 >
★孤独のグルメseason2〜第11話 感想>>
★ 遅咲きのヒマワリ 第9回 感想>>
★勇者ヨシヒコと悪霊の鍵〜第10話 感想
★「高校入試」第11話 感想>>
★ドクターX〜外科医・大門未知子〜第8話 >
JUGEMテーマ:日本のTVドラマ
- 他の民放テレビ・ドラマ・芸能
- trackbacks(13)
- -
- -
- -