月9「PRICELESS〜あるわけねぇだろ」第4話★模合(中井貴一)退職。妻から三行半・・・。
- 2012.11.13 Tuesday
- 14:12
- フジTV系ドラマ、番組
模合(中井貴一)の活躍(?)で視聴率アップ?
『平清盛』は、ブラック清盛(松山ケンイチ)とダーク後白河法皇(松田翔太)がぶつかり合うから「陰×陰」で暗澹たる雰囲気なんだけど、明るくのんきで前向きなキムタクと、冷酷非道の大屋敷現社長(藤木直人)と、存在感は薄いけど秘めたる正義感を持つ模合(中井貴一)の絡みは、陰と陽が対比される構図になってるので見易いですね。
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金田一(木村拓哉)が、最後は判断を間違えないと言っていた意味が分かりましたですね。
取引先とトラブって謝罪に行くと、相手の”偉いさん”が模合(中井貴一)の部下に「とりあえず君、土下座しよ。」
(実際、仕事してると、こういう理不尽な目に遭うよなぁ・・・)
ミラクル魔法瓶の社員が土下座すると「模合さん、この社員クビにしてもらえるんだよね。でなきゃ、今後の契約は諦めて貰うしか無いよ。」と、取引上の支配的地位を笠に着て傲岸で理不尽なことを求めます。
このオッサン、めっちゃムカツクーーーーー!!
パッと見はハッキリしない男に見える模合(中井貴一)ですが、ここは取引先に”お追従”することなく「御社との契約を解除させていただきます。」
いいぞ模合部長!!(部下を見捨てたり、手柄をさらうような上司と仕事をした経験がある人は、模合部長に拍手喝采でしょ)
取引を捨てて部下を守った模合(中井貴一)を目の前で見たからキムタクは模合を信じ切ってるのでした。
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さて、下請けの『相模川製作所』にまつわるエピソード。
大屋敷社長(藤木直人)の経営判断により、企画営業部で進めている新製品企画や開発を全て白紙に戻すよう指示。
相模川製作所との取引も白紙にすることとなり、模合(中井貴一)が通告に行きましたが、相模川製作所の信用や技術力も勘案して一端ペンディング。
社に戻って大屋敷社長(藤木直人)にその旨具申するも、無理なノルマを課して相手が「ノー」と言うように仕向けろと氷の男・大屋敷が指示。
ちょっぴり”華麗なる一族”の御曹司で、無表情に非情なことをすらすらと述べる藤木直人がエグい!!!
良い人・中井貴一に比べたら損な役回りや〜〜〜。
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そんなこんなで、金田一(木村拓哉)のホームレス人脈で職人が集まって、なんとかかんとか3000個の携帯型炊飯器を納期に間に合わせた”相模川製作所”。
しかし重役会議で大屋敷社長(藤木直人)は、予定通り”相模川製作所”との契約解除を進めるように指示。
模合(中井貴一)「それでは、約束が違います。」
社長は「ミラクル魔法瓶を守るための私のやり方です。」と冷たく言い放ちます。
役員一同が次の議題に移ろうとしましたが、模合は「本当にそう思っていらっしゃるのですか? 『経営が苦しいときこそ製品開発に力を入れろ』、これは先代のお言葉です。新製品開発こそがミラクル魔法瓶の今日の発展を支えてきたのではないでしょうか?」
財前専務(イッセー尾形)が遮ろうとすると模合は「あなたと喋っているのではありません。私は社長と話をしているのです。」
だんだん格好良くなって来ましたよ。
思い詰めた表情の模合は「社長は、いつまでこんなことをお続けになるおつもりですか? 新しい”ミラクル魔法瓶”をつくるという名目で、先代が築き上げてきた大切なものを、どんどん切り捨てていく。人も、会社も、理念までも。」「私は、この会社から切り捨てられるべき人間は、彼らではないと思います。本当に切られるべき人間は、社長、あなたです。」
会社を辞める覚悟を持ちながらの発言でした。
心が無くって冷蔵庫みたいに冷たい大屋敷社長(藤木直人)に向かって、弱い立場から人間味のある意見を言う模合(中井貴一)は、視聴者的にはヒーローやんね。
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模合が、家に帰るとシャネルのバッグだのデザイニングブーツだのをおねだりする娘・奈美 (伊倉愛美・元ももクロ)と妻・徳子(宮地雅子)が社会の厳しさとは無縁のノリで騒いでいるんだけど、会社を辞めると聞いた途端に『金の切れ目が縁の切れ目』とばかりに模合(中井貴一)を家から追い出しちゃう。
道理を通した模合(中井貴一)が、会社でも家庭でも理不尽に捨てられちゃうから、余計に模合への感情移入が強くなっちゃう。
で、模合(中井貴一)はキムタクと彩矢(香里奈)が住まう『幸福荘』へ・・・・。
そこには、キム兄の屋台。
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さて、今週のPRICELESSにまつわるフレーズは・・・。
榎本(バーター藤ヶ谷)が模合に「金田一さん、一体何のためにやってるのか全く分かんないんですよ。 上手くいく可能性なんてほとんどないのに。でも何か自然と人が集まってきちゃうんですよ。」と言ったセリフが、PRICELESSを表していましたかね・・・。
そんな感じで、損得抜き、金では買えない大事なもの=PRICELESSを一義に、相模川製作所を助けたキムタクでありました。
また、ゲンさん(五頭岳夫)繋がりで職人が大勢ヘルプに来てくれたものPRICELESSでしたねぇ。
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とりたてて素晴らしい内容ってわけでもないし、たまたま地下アイドル・萌(小嶋陽菜)の代打で彩矢(香里奈)がキャバクラのバイトをしているところに相模川社長(石井正則)が客として現れたりする”偶然すぎる偶然”があったりで、綿密に考えたら「いかにも」って部分もあるんですけど、それでも視聴者に受け入れられてるのは欠点を補って余りある長所があるってことですね。
とりあえずは、長いものに巻かれない模合(中井貴一)というキャラが本格的に表に出てきたこととか・・・。
金田一という主人公が、キムタクが無理な芝居をせずに済むキャラであることも幸いしてますかね。
最近調子が芳しくないフジテレビは、是枝監督による『ゴーイング・マイホーム』と、湊かなえ脚本の『高校入試』を投入して、これまでのドラマとは違った何かを狙いながらも、結局は一番オーソドックスでベタなドラマ『PRICELESS』が視聴率を稼ぐのだから皮肉なもんです。
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ケチをつけるわけじゃ無いけど、模合が社長に言い放った「・・大切なものを、どんどん切り捨てていく。人も、会社も、理念までも。」ってセリフは、見方によっては綺麗事・・・・。
シャープだって、パナソニックだって、リストラを余儀なくされてますからねぇ。
”ミラクル魔法瓶”の先代どころか、松下幸之助の家族的経営方針を捨てて会社を維持してる有様。
このドラマ、ゆくゆくは金田一(キムタク)や模合(中井貴一)が、シャープやパナソニックや大屋敷(藤木直人)とは違う『夢の処方箋』で会社を発展させる成功物語に進むのかなぁ・・・。
「世の中捨てたもんじゃ無い」という夢を見させてくれるかな・・・。
◇◆◇ 連ドラなど感想 ◇◆◇
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