ドラマ10「シングルマザーズ」第2回★DV夫・直樹(田中哲司)のピンポン攻撃が怖い!!
- 2012.10.31 Wednesday
- 14:10
- NHKドラマ・番組
5歳の息子・涼太(田中奏生)が保育園で”こうすけ君”とトラブって怪我をさせました。
大した怪我ではなく、相手のお母さんも「お互い様」だと言ってくれますが、直(沢口靖子)は「なんで突き飛ばしたりしたの。」厳しく涼太を問い詰めます。
涼太が乱暴な振る舞いをしたことが、夫・直樹(田中哲司)のDVと被ってしまい、神経が不安定になって過剰反応をしてる様子です。
叱られてる側の涼太も、子供らしい表情を失ってます。
直(沢口靖子)の心情も分かるし、涼太(田中奏生)の気持ちも分かるなぁ・・・。
で、少し前の日には、家に残してきた大切なオモチャのスピノサウルスを上手く書けず、黒いクレヨンでグルグル書きしていましたし、環境激変のせいで子供なりに精神的に不安定な様子が発現しています。
母も子も神経質になってしまって本当に気の毒です。
家庭が異常だと、子供にはトラウマになって、やがて大人になったときにまた自分の子供と上手くコミュニケーションを取れなかったりすることもあって、親子三代にわたって悪影響を断ち切れないこともありますよね・・・。
(小生の経験値からしましても、幼児体験は焼き付いて50歳を過ぎてもくびきから解き放たれない・・・。)
この涼太を演じてる田中奏生君は、不安げな顔や、拗ねたような顔をするのが上手ですね。
弱々しさも滲み出てるし、ピッタリの子役さんです。
−◆−
平日はパートで、土日もカレー店でパートの直(沢口靖子)。
やがて疲労が溜まって体調を崩しかけたとき、涼太(田中奏生)が嘔吐して発熱。
被扶養者として夫・直樹(田中哲司)の保険証を使うこともためらわれ四面楚歌。
翌朝ようやく不動産屋で働くシングルマザー久美(北斗晶)に電話して、助けて貰いました。
屈託が無くて、ひたすら明るく直(沢口靖子)と涼太(田中奏生)を助けてくれる久美の温かさが沁みるわぁ。
久美(北斗晶)も二人の子供を抱えて寸暇を惜しんで働いてるのに、他人を助けられる人間力に感心。
うまいこと、この役に”北斗晶”をキャストしましたねぇ。
また、久美の自宅がリアルに狭小なのも本当っぽくて良いわ。
−◆−
久美(北斗晶)のお陰で回復した直(沢口靖子)親子。
ところが、2日間病欠したことで、勤め先の『日城建設』で「もう来なくていい。」とクビを宣告されちゃいました。
就労規則での有給休暇や病休などの権利さえ与えられていない非正規職員は、消耗品扱い!!!
これでは少子化傾向をストップできないわ。
『日城建設』を紹介した直の兄・上村喬(山路和弘)にいきさつを連絡した直に、兄・喬はくてパートなのに休んだことを非難して、さじを投げた旨を告げます。。
喬の妻・鶴子 (槇由紀子)も電話口にしゃしゃり出てきて「こうなったら悪いことは言わんわ。離婚だけはせんとき、やっぱり一人で子供を育てるなんて今さら無理やて。人生を一瞬の思い込みで壊してしもたらあかんやろ。女の人生はな、一人の男に添い遂げること。付いていってなんぼや、夫なんか・・・。」と余計なお世話。
本人は親切心なんでしょうけども、古い常識にとらわれた義姉・鶴子にムカつきます。
長らく悩み思い詰めた直の気持ちも察すること無く『一瞬の思い込み』と断じちゃう押しつけがましくて粗野な思考が鬱陶しい!!
「何か深い事情があるのでは」と想像力を働かせて、直に心を寄せる懐の深さも持ち合わせていない兄夫婦は、親戚にはしたくないタイプです。
ドラマ的には、鶴子のセリフに化石のようなアナクロニズムに彩られた偏狭な考え方を見事に詰め込みましたねぇ。
−◆−
困り果てて心が折れそうになった直は、藁にもすがる思いで高坂燈子(高畑敦子)が代表を務める「ひとりママ・ネット」を訪ねます。
ちょうど出かけるところだった燈子さん、慌ただしい!!
熱を出したメンバーの代わりについてきてと言われて、燈子さんと車で『フードバンク』へ・・・。
規格外品など、まだ食べられるにもかかわらず廃棄されてしまう食品を集荷して福祉施設等へ無料で提供するシステムです。
一日の作業を終えた後、海辺に行った燈子(高畑敦子)と直(沢口靖子)。
会話する内に、燈子が「暴力があったんでしょ」と切り出して、直(沢口靖子)から事情を引き出します。
バスタオルの起き方みたいな些細なことでDV夫・直樹(田中哲司)に暴力をふるわれ、感情を持つ一人の人間として扱われることのなかった直が、「このままでは大怪我をするだけでは無く、自分まで無くなる。」とアイデンティティ喪失を恐れて逃げ出すしかなくなったことを吐露します。
直樹(田中哲司)の行為を自分の胸にだけ抱えて、実の兄夫婦にさえ打ち明けていなかったのに、初めて赤の他人の燈子(高畑敦子)さんに話すことが出来ました。
なかなか「家庭の事情」や「身内の異常な行動」を他人には話しにくいものですけどねぇ。
自らもシングルマザーとして辛酸をなめてきた燈子の経験値から来るカウンセリングマインドだったり、逆境を跳ね返して明るく元気に生きている燈子のオーラだとかが、直(沢口靖子)の閉ざされていた心を開いたんでしょうね。
で、結婚から今に至る人生を振り返った直が「私、間違っていたのかもしれません。」と罪の意識さえ感じさせる言葉を口にします。
間髪置かずに燈子さんは「間違ってないわよ。頑張ったし、今頑張ってるじゃない。」
そして「DVってのは、精神的虐待も含めて、相手を支配して服従させたいっていう彼の中にある価値観ってのかな・・・お父さんからお母さんへのDVを見続けることは息子さんの心を酷く傷つけていたはず。息子さんのために今の選択正しかったと私思うよ。
まずはゆっくりして、気持ちも身体も休めて、涼太君と生活作っていって、子供にとって一番大切なのはね、明日も今日と同じように朝が来て、安定した生活をすることなの。そうやっていけば、必ず落ち着くし頑張ってるお母さんを分かってくれるはず。」と、直の肩を優しく抱き寄せました。
相手の言葉に耳を傾け、弱ってる人間の気持ちになって励ましの言葉を口にする高畑さんがリアルに気高く見えてきました。
なんか、こっちまで励まされちゃいます。
−◆−
涼太(田中奏生)を保育園に迎えに行って、アパートに帰ってきた直直(沢口靖子)の背後から黒い影・・・。
「直、涼太」
DV夫・直樹(田中哲司)です!!!
部屋に逃げ込もうと必死の直ですが、手が震えてなかなか鍵が開きません。
間一髪で部屋に入って、サムターンを回し、ドアを必死で抑えます。
怖がる涼太は直の背中にしがみつくようにしています。
「ドンドンドン」と扉を叩いたり、ブザーを何度も何度も押して「ピンポ〜〜ン、ピンポ〜〜ン、ピンポ〜〜ン、ピンポ〜〜ン」
これこそ”ピンポン攻撃”で怖いです。
逃げても居場所を見つけて追いかけてくるDV夫・直樹(田中哲司)って、尼崎の悪魔・角田美代子と同じ行動パターン。
暴力支配も同じですし、人間のクズです。
(余談ながら、テレビ局が、角田美代子だとして放映した和装女性の写真は別人だったと陳謝しまくってるね。)
−◆−
第2話、前半部分がやや冗長だったのが残念ですが、終盤の15分くらいは濃密でした。
いよいよ次週から忽那汐里ちゃんも登場で、ますます物語が広がっていきそうです。
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