東野圭吾ミステリーズ#11 (最終話)〜鈴木京香「眠れる森の魔女」
- 2012.09.21 Friday
- 14:15
- フジTV系ドラマ、番組
ケチャップ・・・中井貴一パートのオチって!?
「ミステリーはこうでなくっちゃ」ってセリフが、番組自体に対する皮肉になっちゃってるよ。
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全開の”篠原涼子エピソード”がもっとも平板で一番肌に合わない作品でしたが、今回も惹かれるところがなく、最後の2分だったですかね、根岸(小澤征悦)がいきなり遺影になってたシーンでの鈴木京香がドロリとした怖さを滲ませて赤ん坊を抱えて行っちゃうのが、すこし印象に残った程度で・・・。
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殺された妹・弓子(矢田亜希子)から精液を採取していたと根岸(小澤征悦)に言う婦人科医の姉・章代(鈴木京香)・・・。
微妙に生々しくて感覚的に不快・・・。
採取していた精液を冷凍保存して自分の卵子に受精させて代理母に生ませたのが、根岸(小澤征悦)が養子縁組した赤ちゃんだなどと聞かされ取り乱す根岸。
惑乱気味で、嘔吐しちゃう始末!!
誠に恐縮だけど、小澤征悦の演技が少し濃すぎて小生の好みとはかけ離れていました。
重ね重ね恐縮だけど、”根岸峰和役”を不自然ではない芝居をする他の役者さんがしていたら、もうすこし雰囲気が違ったんじゃないかなぁ・・・。
あと、矢田亜希子は”地味どころ”で、なんか気の毒な・・・。
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逆上した根岸が、弓子がつけていたネッカチーフで章代(鈴木京香)を絞め殺そうとしましたが、弓子らしき肖像画を見て逃げ帰っていきました。
そして、根岸(小澤征悦)がいきなり遺影になってた場面へ・・・。
真綿で首を絞めるような章代(鈴木京香)のサイコ・プレッシャーに押しつぶされて、自死した様子。
罪の意識で長年ビクビクしていたところに、章代(鈴木京香)の駄目押しを食らったから衝動的に死を選んだのかな・・・。
で、大コケのドラマで持ち出すのは不謹慎ですが、『自殺』というキーワードが出てきたから書かずにいられないのが『川西・高2自殺問題』
ついつい学校側の態度に感情が反応してしまいますが、事の本質は椅子に「蛾」を置かれたり「ムシ」や「菌」と呼ばれたり、クラスで淋しい思いをしたりしたという高校2年生が「どうして取り返しの付かない自殺という道を選んでしまったか」だと思うんです。
報道の範囲では、大津ほどの『執拗で激しいイジメ』とは質や度合いが違うタイプのイジメみたいなのに、高2生が自殺以外の方法で状況を打開できないと考えてしまったことについて社会全体で考察すべきではないでしょうか??
冷静に今回の事態を精査すべきだと思います。
少なくとも誰かを「ばい菌扱い」するようなイジメは、小生が子供の頃にもあった昔からの『定番』ですから、イジメは起きる前提で、《イジメから逃れたり支えを求める力》を子供たちに伝授しないと、イジメ自殺は減らない気がします。
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で、弓子(矢田亜希子)が殺され、章代(鈴木京香)は”復讐の鬼”と化し、根岸(小澤征悦)は自殺し、千鶴(西田尚美)も壊れてる・・・。
どこにも救いの無い話・・・。
暗い世の中で、暗い話しは精神衛生上宜しくない、などと感じた『再生魔術の女』でした。
結果的に冷凍精子による赤ちゃんという話しは”はったり”だったわけですが、原作出版当時の1990年代前半には”魔術”的なレベルの医療も、いまでは魔術と呼ぶのがふさわしいかどうか微妙かなぁ・・・。
というわけで、鈴木京香の一人芝居を見てるような気分になりました。
(鈴木京香の奮闘虚しく視聴率は6.2%・・・・5.7%の『ビギナーズ!』には勝てたけど)
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11話の中では、”田中麗奈”と”大野いと”が存在感を発揮し、長澤まさみと広末もそれなりに個性を出せましたかねぇ・・・。
原作の古さが出ちゃうところもありましたし、全般に華の無い、かなり残念なシリーズになってしまいました。
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原作者・東野圭吾は、ドラマの出来映えにお怒りだという噂も流れていましたが、ガリレオ・シリーズ『真夏の方程式』が映画化(柴咲コウは出演しない!)されることになっていて、また”持ちつ持たれつの関係”を維持できるんだからメデタシ、メデタシですね・・・。
10月には8作目が出るガリレオ・シリーズも、テレビドラマがなければここまでシリーズが肥大化したかどうか・・・。
(ガリレオ・シリーズでも、容疑者Xのレベルの作品もあれば、なかにはハズレもあるんですよねぇ。)
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