BS時代劇「薄桜記」第8話〜遺恨か乱心か? 小島慶子も登場!!

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    BS時代劇「薄桜記(はくおうき)」
    第8回「両成敗」


    《殿中松の廊下事件》により浅野内匠頭(オードリー春日)に即日切腹の沙汰・・・。
    オードリー春日の顔が、分かるか分からないかの短い出番。

    額と背中に傷を負った吉良上野介(長塚京三)は、浅野内匠頭は遺恨からではなく「つかえ=錯乱」による刃傷沙汰だとして、公儀に助命嘆願するよう息子・綱憲 (古川悦史)らに申しつけています。

    いわゆる”心神耗弱”だと言うことでしょうか・・・。

    で、もし遺恨による刃傷沙汰で内匠頭が切腹になれば「儂が火の粉を浴びる」と吉良上野介。
    処世に関わる政治的な判断が的確で素早いですね。

    しかし公儀の決定が覆るはずもなく、綱憲が「綸言汗の如し。君主の口から出た言葉は汗のようなもので、二度と引っ込めることは出来ぬ。」と言ったとおり、浅野内匠頭(オードリー春日)は田村右京大夫の屋敷で切腹・・・。
    −◆−

    長尾権兵衛(辰巳琢郎)らが、浅野家は5万石召し上げられ赤穂城も即刻明け渡すよう厳命されたと上野介(長塚京三)に報告。

    吉良「いかんな、儂が恨まれるではないか。」


    一方、浅野家鉄砲洲上屋敷では浅野内匠頭の正室・阿久利(小島慶子!)が中心になって家来衆らと会議。

    小島慶子は、キリッとしていて阿久利役が似合ってます。
    良い配役ですね。

    で、内匠頭の弟・浅野大学が蟄居閉門になったことなどについて言及した堀部弥兵衛(津川雅彦)は「しばらく謹慎せよとのこと」「ひたすら隠忍自重し、お許しの日を待つのみ」と解説。


    安兵衛(高橋和也)は、公儀の決定を「理不尽」だとし、町衆や武家からも浅野家だけが重い罪を科されたことに憤慨してる旨を披露し「何故仇を討たぬか」と言われかねないと主張。

    安兵衛の意見に同調する声が上がりますが、とりあえず赤穂に居る大石内蔵助からの返事待ちということになりました。
    −◆−

    4月に赤穂城が明け渡され、それから数ヶ月後に吉良上野介が高家筆頭の座を辞去して隠居し、義周 (市川知宏)に家督を譲ることについて公儀から許可が出ました。

    一線から退いて、世間からの批判をかわす狙いがあります。

    ところが、この決定に加え、公儀からは焼失した鍛冶橋邸にかわって8千両かけて新築した呉服橋の屋敷から、本所の古屋敷への屋敷替えまで言い渡されちゃいました。

    まさか墨田区に”スカイツリー”が建つとは予想だにできなかった上野介は、流石に感情を高ぶらせます。

    「この傷を見よ! 斬られたのは儂じゃ。斬りつけたのは浅野内匠頭じゃ!」と、ハリーポッターみたいな額の傷を指さしております。


    で、白竿屋長兵衛(高嶋政伸)の分析では、公儀が本所の方が討ち入りしやすいと考えての屋敷替えだと言います。
    −◆−

    典膳(山本耕史)のもとに千春(柴本幸)がやって来ました。

    病の千坂兵部(草刈正雄)が「どうしてもお目にかかりたい」と言ってることを伝えます。

    これまでは頑なに兵部との面会を断っていた典膳さんですが「見舞いなら」とOK。
    会話が小粋です。


    後日、千坂兵部の屋敷を訪ねますと、かつて典膳の腕を落とした龍之進(忍成修吾)が応対。

    一瞬ぎょっとした典膳さんですが、すぐに平常心に・・・。

    龍之進「率爾ながら千坂兵部様は、一昨日、病のため、みまかり申した。」
    丁寧な言葉が美しい・・・。

    そして遺書を差し出す龍之進。
    『貴殿に別して懇望いたしき儀あり。子細は長尾龍之進殿に託しおき候』と墨書されています。

    内容は、本所の吉良邸で上野介を警固してほしいとのことです。

    上野介は花鳥風月をめで、大層な警固を嫌うので、胆力と剣の腕で十人力の働きをするであろう典膳しか適任者は居ないと故・千坂兵部さんが考えたのです。

    龍之進「千坂様の末期の願い聞き入れてはくださらぬか。」

    典膳「それがしはお見舞いに参上したまでのこと。他のお話はお断りするつもりであった。ところが千坂様はご他界あそばし、断るすべを失のうた。

    山本耕史の語り口や間合いが巧いわぁ。
    格好いいなぁ。

    −◆−

    龍之進が4年前に典膳の腕を切り落としたことを「浅はかな思い上がりで取り返しのつかない罪を犯し申した。己の愚かさ、至らなさに恥じ入り申した。」と伏して謝罪。

    典膳は浅野内匠頭の刃傷沙汰を引き合いに出して、龍之進に「儂に斬りかかったのは遺恨か、乱心か。遺恨であったなら”わだかまり”は残る。乱心であれば水に流す。」と尋ねかけます。

    龍之進、苦悶の表情で「乱心でござる」と答えます。

    典膳、さらりと「相分かった。これで積年のわだかまりは消えた。もう終わりじゃ。」

    典膳 (山本耕史)に痺れたーーーーーー!!!
    腕を切られたというのに、この態度!!
    格好良いいいい!!



    これだから『薄桜記』は面白いんですよねぇ。


    あと、今回は「隠忍自重」「率爾」「みまかる」「相分かった。」などの単語や言葉の美しさと響きの良さにも痺れました。

    吉良上野介を演じる長塚京三の味も良いし、小島慶子にも驚かされたし・・・。

    時代劇が持つべきツボが全て詰まっていて、素晴らしいドラマの出来映えです。







    ◇◆◇ NHK『シングルマザーズ』感想 ◇◆◇
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      公式サイト 原作未読です。 松の廊下事件は瞬く間に江戸中に広まってしまいました。
      • 昼寝の時間
      • 2012/09/06 4:15 PM
      BS時代劇 薄桜記 第8回「殿中刃傷」       浅野内匠頭が起こした殿中刃傷沙汰で、切腹が決まったという話を聞いて、吉良は 気の毒じゃのう。 と言います。 あの時、内匠頭は錯乱し...
      • ドラマ@見取り八段・実0段
      • 2012/09/03 2:34 AM

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