BS時代劇「薄桜記」第2話〜忍成修吾が山本耕史をバサリ。血ぃだただら・・。
- 2012.07.20 Friday
- 23:26
- NHKドラマ・番組
7月期ドラマで一番面白いかも・・・。
この前終わった『はつ恋』と『薄桜記』は、民放ドラマより頭一つ抜けて面白いわ。
−◆−
通常2年の大坂勤番のはずでしたが、丹下典膳(山本耕史)に突然江戸への帰任が命じられました。
妻・千春(柴本幸)が不義密通をはたらいたというスキャンダルが原因です。
千春(柴本幸)は性犯罪の被害者なのに、加害者も被害者も同じ扱いだから難儀な時代です。
−◆−
あれから1年。
長尾権兵衛(辰巳琢郎)の命により未だに届け物を丹下屋敷にデリバリーするストーカー侍・瀬川三之丞(石垣佑磨)。
憎っき三之丞をきつい目で睨み付ける千春(柴本幸)は「今後一切、当家の敷居をまたぐこと、まかりならぬ!」
長尾家に帰った三之丞が出入り禁止について長尾権兵衛(辰巳琢郎)とお菊(かとうかず子)に報告すると、届け物の中身が気に入らないのかなどと不快感をあらわに・・・。
三之丞「畏れながら、罪はそれがしにございまする・・」と犯行を仄めかしておりますが、権兵衛には真意は伝わらなかったようです。
三之丞、潔く全部ゲロしやがれ!!
−◆−
千春が侍女を連れて町を歩いていますと、神田橋で坊主と日本髪の女が縄で縛られ晒し者にされています。
野次馬衆が「罰当たり〜」「色坊主ぅ〜」などとヤジ。
どうやら坊さんと女性が不義を働いた様子で、「極楽へ、導く者が地獄行き」と短歌攻撃を浴びせる者までおります。
千春は、不義密通の罪で晒し者にされてるエロ坊主と女を目にして、心穏やかではありません。
ふと見ると、野次馬の中にレイプ犯・三之丞(石垣佑磨)。
千春が家に向かうと三之丞が下手な尾行。
侍女に先に帰らせて、路地の奥で三之丞を待ち伏せた千春は、懐刀を手に「何の用じゃ、何故つきまとう!」
三之丞「我ながら正気の沙汰にあらずと恥じ入っております。」とジメジメとした釈明。
「心の中はいかんともしがたく、寝ても覚めても千春様の面影が・・・」
完璧な病的ストーカーです!!
千春「神田橋で晒し者を見たであろう。不義密通は死罪なるぞ。死罪は免れても主人が知れば決して許すまい。」
三之丞「もとより覚悟」
迷惑やから勝手に覚悟するな!!
千春「お前はようても丹下の家名はどうなる。長尾家の面目はどうなる。」
「千春様」と一歩近づいた三之丞。
千春「近づくな。お前の目は尋常ではない。何かに取り憑かれておる。早う父上に申し出て国元に戻るがよかろう。」
三之丞「ご無体な」
お前は文句言える筋合いか!!!
千春「さもなくば、お前を殺して私も命を絶つ。」
柴本幸、格好いい!!
三之丞は半泣きでトボトボ立ち去っていきました。
ところが、町屋の障子の間から二人の会話を聞いてたお婆が居て「あれまぁ」と喜色満面。
『壁に耳あり障子に目あり』とはこのことですねぇ。
このオバハンが、江戸時代の”人間ツイッター”で、おおいに噂を垂れ流すみたいです。
−◆−
姑・丹下ぬひ(檀ふみ)は、薄々ことに気づいてる様子で、千春(柴本幸)のことを心配してくれています。
典膳(山本耕史)の江戸帰着が近づき「恐ろしくはないのかえ?」と”ぬひ”さん。
千春は両手を膝前について「母上様。私は丹下典膳の妻でございます。お留守中の出来事は包み隠さずお話しいたします。」
千春の目が涙で潤んで光っています。
キリッとした所作が綺麗です。
ぬひ「それがよかろう」
心痛が祟ったのか、千春の潔さに安心したのか、”ぬひ”さんバランスを崩しバタリと伏しちゃいました。
医者の診断は「卒中」
夫の単身赴任、手込め事件、姑の卒中と、千春さん波瀾万丈です。
−◆−
典膳(山本耕史)が江戸に到着。
病床につく「母上ただいま戻りました。」
ぬひ、不自由な口で「ああ、ああ、ああ・・・」と精一杯の反応。
スーパーDr.三島(伊原剛志)と言語聴覚士・緑(木村佳乃)が居たら、多少は回復するかもしれないけど、『はつ恋』は終わっちゃったし、緑は死んじゃったし・・・。
(いまだに、傑作ドラマ『はつ恋』の余韻が残ってます)
で、千春が「お話があります」と切り出しましたが、多忙を理由に数日後に聞くという典膳。
「今宵から、お前とは寝所を別とする。」と夫婦別寝室宣言・・・。
単身赴任から帰ってきて、よく我慢できるなぁ・・などと、スケベな現代感覚で考えてはイケマセン。
とにかく、悲しげなBGMが流れております
−◆−
長尾家に挨拶に出向いた典膳に、長尾権兵衛(辰巳琢郎)が会おうとしなかった経緯を千春に説明。
帰り道、上杉家・江戸家老の千坂兵部 (草刈正雄)が声をかけ、千春を大層心配していること。典膳が長尾家に斬り込むかと危惧した千坂が「不埒者の瀬川三之丞は国元の米沢に追い返した」と語ったことも千春に語り聞かせました。
そして典膳は「あとはお前から話せ。いったい何があったのか」
両手をついて「お許しくださりませ。ご推察の通り千春は過ちを犯しました。」
いやいや、あなたは被害者や・・・。
端正な顔を畳に向けたまま「大火の夜。暗闇に紛れて・・・」
典膳「襲われたのだな。」
「私にも落ち度がございました。幼なじみ故につい気を許してしまいました。」
「千春を御成敗くださいませ。」「手討ちは覚悟しております。千春は操を汚され、家名を傷つけました。」
典膳が「たわけを申すな!!」と怒声。
千春、ギクッとして思わず夫に視線を合わせました。
「お前を斬れば不義密通を認めたことになる。世間はそれ見たことと手をたたいてはやし立てようぞ。」
「妻の不始末を大坂で知って怒りに胸が震え、お前を八つ裂きにしようと思った。だがな、長旅を続ける内にお前が不憫になった。」
「ワシにも武士の面目がある。もはやお前と同じ墓に収まることは出来ぬ。離縁は仕方が無いがお前を世間の晒し者にはしとうない。不義密通の汚名は着せとうない。」
話を聞く千春さん、涙がポロポロ・・・。
典膳「ならば、いかなる手立てがあるか、あれこれと思案しておる。」「千春、死ぬるなよ。ワシのためにもな。」
典膳さん、格好いい!!!
千春さん、ますます涙がポロポロ・・・。
時代劇ならではの厳格な貞操ルールが話を盛り上げますねぇ。
−◆−
1ヶ月後。亡くなったぬひ(檀ふみ)さんの通夜に長尾権兵衛(辰巳琢郎)堀内正春(寺泉憲)らも参列。
不気味な稲光をバックに狐の影!!
典膳が通夜の席を離れたかと思うと、障子の向こうに狐に斬りかかる典膳の影。
参列者が庭に出ると、典膳が切り倒して燃えてしまった狐の残骸が燐光を放っています。
典膳、席を外した無礼を詫びた上で「通夜で殺生に及びたるは不作法の極みにござりますが、ただいま退治した化け狐は、昨年来、当家に取り憑きし魔物の正体にございます。」
(本当の元凶は魔物ではなく間男だけどねぇ)
伯父・後藤七左衛門(徳井優)が「でかした!」と本日唯一だったかもしれないセリフ・・・。
参列者たちも典膳に賛辞。
KYな中山安兵衛(高橋和也)は「あの若侍は狐であったか」と、余計な納得。
化け狐の仕業であって不義密通はなかったとする典膳の演出でした。
後日道場で堀内正春(寺泉憲)が「典膳はな、恋女房を守ったのじゃ。」と解説しておりました・・・。
−◆−
ぬひの49日。
墓参りの後、少し大きな段差があって、千春に手をさしのべて引き上げる典膳・・・。
愛情は十分に残ってるのに、メンツやプライドの社会だから二人仲良く暮らすわけに行かないのやねぇ。
で、長尾家に千春を連れて挨拶に行き、長尾権兵衛(辰巳琢郎)に「千春を長尾家に返上。離縁。本日をもって他人」だと淡々と宣告する典膳。
クレームを付ける権兵衛に「主人をお責めになるのは筋違いにございます。」と千春。
権兵衛「理不尽ではないか、いったん嫁いだ娘を訳も分からず返されて、たまるかっ!!」と、お怒りです。
(辰巳琢郎は、クイズは強いが演技はそうでもない・・・。)
千春「その訳は父上もご存じのはず・・・」
権兵衛「知らんな」と、思いっきり知らないふり。
お菊(かとうかず子)は「病がちな御母堂に最後まで孝養を尽くしました」と恩を売る作戦に出ました。
典膳「千春は丹下家代々の家風にかない申さぬ。」
”手込め”にされた”傷物”だから返上するのではなく、家風に不一致だとしたのは、典膳の愛情、思いやりですね。
千春「私は大きな過ちを犯し、家名を傷つけました。」
権兵衛が千春に下がれと命令。
仕方なく千春は典膳に「お世話になりました。」
典膳「さらばじゃ。」
−◆−
権兵衛と典膳だけが部屋に残りました。
権兵衛は「なぜ今になって離縁したのじゃ。おぬしの狐退治で誰もが一件落着と信じたではないか。あれはなんのための狂言じゃ。決して他言はせぬよって、本音を打ち明けてはくれまいか・・・」と、ソフトランディングをはかります。
典膳は穏やかに「尋常ならざる様子にて鬱々として目はくぼみ思い詰めて自害するおそれがございました。少しでも千春の心を柔らげんと思いついたのが狐退治でございます。」と説明。
「情けをかけたと申すか?」
典膳「苦肉の策にございます。」
そこに千春の兄・龍之進(忍成修吾)が乱入してきて「情けをかけたとは片腹痛し!! 千春を追い詰めたはお主ではないか!!」
龍之進の目が行ってしもてます。
逆上してます。
「あらぬ噂に火を付けたのはお主に相違有るまい!!」
典膳「聞き捨てなりませぬな。」
「尊大に旗本風を吹かせているが、裏では保身に汲々として立ち回る。所詮は小心者じゃ。張り子の虎じゃ。」と言いたい放題の龍之進。
一途流をバカにして「形ばかりの剣術では狐しか斬れぬわ。」とヒートアップする龍之進
典膳「なにぃ」と鋭い視線。
龍之進、いきなり抜刀し典膳に斬りかかり「千春の恨み思い知ったか!」と逆恨み発言。
不覚をとった典膳は左腕に傷を負い血ぃだらだら・・・。
駆け込んできた千春が身体をはってデフェンス。
「あなた、あなた・・・」
権兵衛「気は確かか龍之進!」
お菊もやってきて大混乱の長尾家であります。
というわけで、シンプルに無茶苦茶面白い。
小生が生まれる直前の昭和30年代に刊行された五味康祐の原作本によるドラマなのに凄いなぁ。
次回以降も次々と出来事が重なって、ますます面白くなりそうですものねぇ・・。
歴史から外れられない定めを負う大河『平清盛』と違って、ノンフィクションは強い!!
(原作の出来映えからすると『テンペスト』も面白くなると期待したけど、あれは映像化が難しかったかな・・。)
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