松嶋菜々子「家政婦のミタ」第8話〜モナカを食べて、全部告白なり〜驚異の視聴率!!
- 2011.12.01 Thursday
- 13:13
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「家政婦のミタ」第8話
視聴率29.6%!!
これはニュースや!!
幽霊話も出た今回でしたが、番組がお化けや!!
AKB48,SMAP,嵐を無理に使わなくても、芦田愛菜ちゃんを出さなくても、視聴率を取れるんですねぇ!!
荒唐無稽で刺激的ではありますが、エロや恋愛話も無く、血が飛び散るでもないホームドラマなのに・・・。
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冒頭。相武紗季が三田で、松嶋菜々子がうららに入れ替わってる!?
電灯が落ちて、天使みたいな格好をした希衣(本田望結)がテーブルの上に寝そべっていて「これはお姉ちゃんの夢なの」と結(忽那汐里)に告げる・・・。
”夢オチ”という、物書きにとっては邪道的な手法を用いたのだけど、面白かったからOKでしたね。
それに、なんとなく哲学的な香りもして・・・。
退屈させないぞ、という制作側の意気を感じました。
ただし、若々しい相武紗季とアラフォーになった松嶋菜々子を見比べると、歳月の流れの残酷さが見て取れました。
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希衣の質問攻めが始まって「不況って何?」
恵一(長谷川博己)が三田にヘルプを求めると、三田は「不況いうのは金もうけのためだけに生きている経営者たちや自分の地位だけを守ろうとする官僚、それに対して何もできない無力な政治家たちのせいで、たくさんの人たちが仕事を失い、貧乏になることです。」と、包丁をトントンさせながら、サラリと解説。
辞書代わりになる時の三田は、いつも社会をちくりと一刺しする毒があります。
それにしても、永田町の政治家たちは、本当に『何もできない』ですね。
無為無策で、暮らし向きが少しでも良くなるような政治的実績を目にしない・・・。
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翔が「三田さんは、おかあさんの生まれ変わりじゃないか?」と、新説を開陳。
リビングの遺影が落ちて、三田が拾い上げながら子供たちに冷えた目線。
翔は「三田さんが幽霊じゃないか確かめようと思う」と言い出しました。
14歳の中学生の言葉とは思えませんが、しかしながら、三田の超自然的な振る舞いを見ていると、そんな気にもなりますわ。
翔たちは間接的に聞き出そうとしますが、怖いほど子供っぽい子供である希衣がストレートに「三田さんは幽霊なの ?」「それとも、おかあさんの生まれ変わり ?」「三田さんのことが知りたいの、希衣・・」と声をかけます。
芦田愛菜ちゃんみたいに、大人並みの対応ができる”こましゃくれた子供”なら、希衣みたいな”子供っぽい”ことは聞かないのに・・・。
(少々鼻に付く芦田愛菜ちゃんへの嫌味になっておりますねぇ)
で、希衣がジャンケン勝負で勝ったら全て教えてほしいと懇願。
ジャンケン勝負は、大方の予想通り三田が連戦連勝で、希衣は泣き出す始末。
2番手、二男・海斗は「ルービックキューブ勝負」を挑みます。
海斗が57秒。三田は5秒で完成させた。(データ少佐みたい!!)
これまた大方の予想通り三田が完勝です!!
小生も若いころはルービックキューブを完成できたのに、なんで50歳を過ぎると根気が無くなるのかなぁ??
3番手、長男・翔はバスケット勝負を挑んだけど、3点シュートをいともたやすく決め、挙句の果てにダンクシュートまで決めちゃう三田が完全勝利!!!
3番勝負は、分かっちゃいるけど面白い場面でした。
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今度は、何でも出てくる三田の四次元バッグを調べることにした翔たち。
ちょうど父・恵一も就活から帰ってきて、親子でカバンに挑みます。
硬く締まったカバンを開けようと奮闘する恵一は「おい、ドライバーもってこい!」と大人げなく必死のパッチ!!
どんだけ必死こいてるねん!!!
三田が見つけちゃって「申し訳ありませんが、人のものを勝手に見ないでいただけますか。」
こんなアホなことをされても怒りださないのが、かえって不気味な三田。
そして三田は「皆さんには他にやるべきことがあるのではないでしょうか。」
そこに、高校生を注意して逆襲された義之(平泉成)が入院したことを知らせるうららからの電話が入ります。
恵一たち一同は病院に駆けつけお見舞いしますが、義之は怒鳴ってばかり。
後日、三田の洗濯干しを手伝いながら、結が「何であんないつも怒鳴るのかな、おじいちゃん。昔からあんな性格だったの。」
「ごめん、本当にお母さんに話しているような気がしちゃった。」
三田と母を重ねている忽那汐里ちゃんのナチュラルな魅力に降参!!
忽那汐里ちゃん、個性的な顔立ちが可愛いらしい。
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せっかく忽那汐里ちゃんに見とれていたのに、隣のおばはん・皆川真利子(佐藤仁美)が嫌味攻撃を仕掛けてきます。
「お父さんも帰って来たみたいだけど、よ〜〜く許せたわね。不倫なんかして母親を自殺させたような男を。」
小生も、少し同じことを思うけど、オバハンはムカつく。
逆に、オバハンを大きな眼で睨みつける忽那汐里ちゃんは、とっても素敵です。
つぶらな眼と、アーチ状の眉がチャーミング!!
小生が忽那汐里ちゃんに気を取られていると、三田がオバハンに「よろしいのですか、そんな悠長なことおっしゃってて。 先日お宅の旦那様が携帯電話でコソコソと話してらっしゃいました。『うちの女房は全然気づいてないから大丈夫だ、あんな女とはすぐにわかれるし。』と・・。」
オバハン「余計なお世話よ」
いいぞ、三田!!
結は、命令されていないのにオバハンを撃退した三田に驚いてる様子。
いつもの三田と、どこか違っていました。
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リビングで犬の遠吠え・・・
どんな家や!?
希衣「すごい、三田さん今度は猫やって」
三田「ミャ〜〜」
江戸屋猫八か!!!(小生が観ていたのは、主に先代ですが・・・)
三田は、何でもモノまねができるそうで、隣のおばさんから、AKB48も全員OKなんだそうです。
それだったら、月9で「寝ても、全然気持ちよくないんです、私。」「全然感じないんです。痛いだけで。」「回数を減らしてもらえませんか。」などとエロトークを炸裂させる大島優子のモノマネを聞きたかった・・・なんてね。
ドラマ的には、低視聴率女・前田敦子のモノマネは「縁起が悪い」(演技が悪いかぁ?)から、やめておいた方が良いわ。
で、三田の不思議な能力に驚かされることが無くなりつつあったんだけど、新たなスキルである”モノマネ”が飛び出して面白かった。
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この超人的モノマネ能力を活用して、入院中の祖父・義之を慰撫しようとして、結が『凪子の幽霊作戦』を思いつき、祖父の病室に三田を派遣。
凪子の声色を使って三田が「ごめんね、お父さんより先に死んだりして・・・」「今は子供たちを残したことを後悔してる」「私の代わりに、結たちのことを守ってくれないかな。」などと義之に語りかけます。
小生だったら、いよいよ”お迎え”が来たと思って三途の川を渡っちゃうかもしれない。
しかし、義之は「オレといっしにいる人は不幸になるんじゃないかと怖い・・・」などと、凪子(三田)に話しかけています。
会話の流れは、子供たちとの打ち合わせと違うようです。
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祖父・義之の心が解けかかったときに、うららがやってきて作戦は台無し・・・。
「人を馬鹿にするのもいい加減にしろ。」と、三田にパンチを喰らわす始末・・・。
仕方なく、恵一や子供たちは病室を後にしようとしますが、じっと立ったままの三田が「嘘です。あなたの大切な人が、みんな不幸になるなんていうのは全部ウソです。あなたはあなたのやり方で必死に家族を愛していただけです。怒鳴るのは自分の思いがうまく伝わらなくて、もどかしいからです。」「本当は自信がなくて、おびえているのがバレるのが怖いからです。あなたは、自分に怒鳴っているだけです。」
わっ、なんか『自分に怒鳴っているだけ』ってフレーズとか、本質を突いていて濃いセリフ!!!
義之「うるさい!家政婦なんかに何が・・・」
三田「大切な人を失う悲しみはわかります。もう二度と取り戻せない虚しさもわかります。でも、あなたにはまだ、大切な人を幸せにできるチャンスがあります。」
おお、『あなたにはまだチャンスが・・』って部分もイイなぁ。
三田の言葉で静かになった義之に、結が「おじいちゃん、私たち家族なんだよ。 おじいちゃんの家族なんだよ。違う ?」と話しかけ、大きな目には涙がキラリ・・・。
ベタなセリフやけど、すごくイイわぁ。
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義之の快気祝いの会を行うことになって、恵一が「三田さんも一緒にいかがですか。子供も喜びますし。」
三田「私は結構です。私は家族ではありませんので。」と、木で鼻をくくったような返事。
今から思うと、枝野官房長官(当時)の「ただちに健康に影響を与えるというものではない」云などの言葉も、三田並みに感情が籠らない”心の無い言葉”やったなぁ・・・。
三田の方が、よほど心があるんですよね。
そんなことはさておき、三田に是非とも退院祝いに参加してほしいと考えた義之が「この前はひどいことをして悪かった、なり。 あんたは本当はいい人だと思う、なり。 来てほしいなり。明日 !」と、頭を下げます。
三田の目が潤んだ ?
怒鳴り癖があるから、語尾に「なり」をつけたらいいという”うらら”のアドバイスに従った義之の姿に、なんともいえない温かみを感じたなぁ・・・。
確かに、『キテレツ大百科』の、コロ助みたいに語尾に「ナリ」をつけて話すと、トゲの無い会話ができるわ。
うらら、初のファインプレーかぁ!!
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家政婦紹介所で、晴海所長(白川由美)が「退院祝いに行けばいい」「死ぬ前にもう一度あなたの笑顔を見たいの。」などと三田に話しかけています。
さらには「もういいんじゃない、誰かを信じて心を開いても。長ぁい冬も、いつか春になって。氷は溶けるものよ。」
これまたベタなセリフですが、琴線に反応アリです。
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退院祝いは、うららがレストランの手配をトチッて、開けませんでした。
義之は、うららに「何をやってるなり。」
小生、なんとなく「なり」という語尾にハマりそうです。
阿須田家では仕方なく寿司でもとろうかということに・・・。
寿司が来るまでのつなぎに、モナカでも食べようという子供たちは、三田にも一緒に食べようと声をかけますが、相変わらず輪に入ってきません。
希衣は「三田さんのこと守ってあげたいの。」と、三田の手をにぎります。
恵一「今日は一緒に食べてやってくれませんか、子供たちと。」
三田「承知しました」
食卓の凪子の席についた三田が、おずおずとモナカを口にしました。
そして、ついに自分の過去を語り始めます。
「わたくしが、初めて紹介所の社長さんからモナカをいただいたのは、希衣さんと同じ年ごろでした。 その1年前、近所の川で溺れそうになった私を救おうとして、大好きだった父が死にました。 それ以来、母は心のどこかで最愛の夫を殺した娘を憎み、避けるようになりました。 わたくしは勉強や習い事を必死で頑張り、何とか母に喜んでもらおうとしました。 しかし、再婚して子供を作ると、弟のことばかり可愛がるようになりました。 義理の父が私に色目を使うようになると、母は、益々わたくしを憎むようになりました。 『お前のその笑顔が悪いんだ。その笑顔が周りの者を不幸にする』と、何度も何度も責められました。 それでも当時ウチの家政婦をやっていた所長さんに励まされ、わたくしは懸命に笑顔をつくりました。 いつかこんな自分を愛してくれる人に巡り合えると信じていました。 そして主人と出会いました。彼にそっくりの男の子もできました。 わたくしのこしらえた料理を、『おいしい、おいしい』と食べてくれる二人を見ているだけで他には何もいりませんでした。 毎日毎日が幸せで、心から笑って過ごしました。 そんな時、弟が家に来るようになりました。わたくしを『愛している』と言い出し、付きまとうようになりました。 主人はそんなこととは夢にも思わず、弟をいつも歓迎しました。それをいいことに、弟は、わたくしに関係を迫り、ストーカー行為を始めました。 父親が違うとはいえ姉弟であり、わたくしは何とか彼の善意に訴えようとしました。何度も何度も、『許してほしい』と頼みました。しかしダメでした。」「やがて、主人が弟の正体を知りました。 二度と来ないでくれと主人に責められた弟は逆上し、オレを誘惑したお前が悪いんだとわたくしたちの家に火を付けました。 燃えさかる火の中、『おかあさん助けて、おかあさん助けて』と叫ぶ息子の声が聞えました。(三田の声がかすれる)わたくしは火の中に飛び込もうとしました。でも、消防の人に止められました わたくしがこの世で一番大切だった主人と息子は亡くなりました。 そんなわたくしをあざ笑うかのように、弟が自ら命を絶ちました。 残された母や、主人の両親は 『お前が悪い、お前のその笑顔が、結局、周りの者を不幸にする』と。『もう謝らなくてもいい、何もしなくていい、ただもう、死ぬまで二度と笑うな』と。」「こうして、わたくしの人生から、光が、希望が、夢が、愛が、喜びが、幸福が、未来が消えました。」
そして「わたくしのことは、すべてお話しいたしましたので・・・」と席を立つ三田。
家族一同は、声も出ません。
効果的にエンディングテーマがかかります。
三田「約束通り、おひまをいただきます。」
無言のまま、金縛り状態だった家族ですが、恵一を先頭に出て行った三田を追いましたが、すでに姿が見えなくなっていました。
去って行った三田は、いちどだけ振り返って、また向き直って歩いて行きました・・・。
いやはや、三田の『告白』の中身だけでも、ドラマを一本作れそうな不幸の連鎖物語。
凄いのなんのって・・・。
でも、泣きながら告白されたらシラけたろうな・・・声が時折かすれる程度で悲惨な過去を滔々と語るからイイ。
予告編も、危なっかしい騒動になっていて・・・・。
これが、良いドラマなのか、良いお話しなのか、筋が通っているのかは、つかみどころがないのですが、適度な刺激やくすぐりが散りばめられ、ダメおやじ・長谷川博己や、忽那汐里ちゃんのキャラも立ってるし、面白いドラマです。
一方、ローテクの昭和30年代に数々の苦難を乗り越えた先人を描いた『南極物語』は、金もかかってるし、良いお話しなんですけど、面白くないし感動もない。
情緒・琴線・五感・喜怒哀楽などを刺激するものが無くっちゃ、ドラマは面白くありませんね。
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