「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」は、”のだめ IN WONDERLAND”だった
- 2010.05.04 Tuesday
- 13:58
- 映画・DVD
家族で「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」を鑑賞
”前編”とはずいぶん違う雰囲気。
”のだめ”の、突き抜けた可笑しさは影を潜め、悩みに悩む乙女でありまして、一緒に見に行った中1の息子と小4の娘には、少々、思索的 哲学的な恋愛映画だったかな?
【 恋の行方に 】
いつもの”のだめ”を期待して、映画館に行ったので、正直なところ戸惑いました。
音楽と恋愛の両立が、なかなか簡単じゃなくって、”のだめ”と”千秋”の恋の行方にイライラ、ハラハラ、ヤキモキ・・・。
千秋は、”のだめ”の複雑な心境をつかまえきれずに、振り回されるんですが、見ている小生も、”のだめ”の気持ちがつかみきれないから、最後まで千秋と一緒に悩んじゃった。
上野樹里の演技が本当に上手すぎて、複雑な心境を醸し出す表情の真意を解せないまま、どんどん映画が進んじゃう。(下手な役者なら、単純な表情しかできない)
【 結婚してください 】
”のだめ”が千秋に「結婚してください」と言うくだり。
離れ離れに暮らすことの寂しさだけで、結婚を持ち出したんじゃないでしょ。
また、”のだめ”が千秋との共演を望んでいた「ラヴェル ピアノ協奏曲」を、偶然にも孫Rui(山田優)にさらわれて、先に共演されたことへの単純な嫉妬でもないし、Ruiに千秋を取られると思って結婚を望んだわけでもなさそうで・・・。
”のだめ”は、自分が実現したかった以上のことを、千秋とRuiにされてしまい、心がざわめいちゃったようなのですが、このあたりの心理を理解するのが結構難しい。
ただの嫉妬なら分かりやすいんだけど、音楽への思いも絡んでいて、ああ見えて”のだめ”の心の中は複雑です。
【 喝采を浴びても・・・ 】
シュトレーゼマン(竹中直人)が、「ショパン ピアノ協奏曲」で”のだめ”をデビューさせる。
公演は大成功に終わるが、”のだめ”は「二度とこれ以上の演奏はできない」とオクレール先生のピアノレッスンも欠席し、雲隠れ・・・。
公演で喝采を浴びて、心が開放されるかと思いきや、逆に心を閉ざしちゃう。
むむ〜〜、一筋縄では行かず、なかなか難しい。
シュトレーゼマン、哲学的な試練を与えたなぁ・・・。
【 幽霊学生 】
”雲隠れ”していた”のだめ”が、自室に積み上がったゴミの中から現れて、アパート上階に住む幽霊学生・ヤドヴィの”テルミン”の音色に導かれるくだり・・・。
自由に音楽を楽しむヤドヴィを前にして、堅苦しく音楽と向き合っていた自分に気づき、幼稚園の先生になりたかった頃の自分を思い出す”のだめ”
ピアニストとしての将来を捨て、千秋と別の道を進むのかと一瞬考えてしまいそうになりました。
結果的に、幼稚園の先生になるわけもなく、要は”のだめ”が迷い込んだ迷宮の一場面ってことだったのかなぁ。
いまだに幽霊学生・ヤドヴィの存在の意味が、曖昧模糊としてイマイチ理解しきれないままです。
さすが、芸術系だわ。
【 ハッピーエンド 】
結局、モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ」を連弾して、音楽の楽しさをともに見出し、ようやく二人の心がシンクロする。
で、千秋「いくら苦しくても、気が遠くなるほどの孤独な戦いが待っていようと、こんな喜びがあるから、何度でも立ち向かおうと思えるんだ・・・。」
この二人、音楽抜きでは心通わせあえない運命なんやねぇ。
この心境に至るまでの二人の道程は、思索的 哲学的な遠回りだった・・・。
というわけで、”馬跳びと”か”バスタブの中でブクブク”とか、笑える場面もありましたが、思いのほかしっとりとした恋愛映画・・・。
ハッピーエンドではあるものの、『前編』で感じた高揚感とか、『のだめ』らしいウキウキした気分はあまり味わえませんでした。
劇中使われた曲目も、『のだめ』らしさにつながるお馴染みの曲が少なかった気もしましたし・・・。
勝手に”中華料理”だと思い込んでいたら、”フランス料理”だったような印象かな。
あるいは、ハリウッドのコメディ映画を期待していたら、ヨーロッパ映画だったとか・・・。
総じて、”のだめ”は、迷宮をさまよう”アリス”みたいで、さしずめ『のだめ IN WONDERLAND』
映画が終わって感じたのは、上野樹里ちゃんのキャリアにあわせるように”実写版・のだめカンタービレ”が進行してきたんだなぁってこと。
”のだめ”に上野樹里ちゃんを起用した時点で、実写版は成功だったんですね。
上野樹里は、郷土の誇りだ!! なんちゃってね。
見事に物語が閉じましたから、これぞ『最終楽章』ってことでしょうか。
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”前編”とはずいぶん違う雰囲気。
”のだめ”の、突き抜けた可笑しさは影を潜め、悩みに悩む乙女でありまして、一緒に見に行った中1の息子と小4の娘には、少々、思索的 哲学的な恋愛映画だったかな?
【 恋の行方に 】
いつもの”のだめ”を期待して、映画館に行ったので、正直なところ戸惑いました。
音楽と恋愛の両立が、なかなか簡単じゃなくって、”のだめ”と”千秋”の恋の行方にイライラ、ハラハラ、ヤキモキ・・・。
千秋は、”のだめ”の複雑な心境をつかまえきれずに、振り回されるんですが、見ている小生も、”のだめ”の気持ちがつかみきれないから、最後まで千秋と一緒に悩んじゃった。
上野樹里の演技が本当に上手すぎて、複雑な心境を醸し出す表情の真意を解せないまま、どんどん映画が進んじゃう。(下手な役者なら、単純な表情しかできない)
【 結婚してください 】
”のだめ”が千秋に「結婚してください」と言うくだり。
離れ離れに暮らすことの寂しさだけで、結婚を持ち出したんじゃないでしょ。
また、”のだめ”が千秋との共演を望んでいた「ラヴェル ピアノ協奏曲」を、偶然にも孫Rui(山田優)にさらわれて、先に共演されたことへの単純な嫉妬でもないし、Ruiに千秋を取られると思って結婚を望んだわけでもなさそうで・・・。
”のだめ”は、自分が実現したかった以上のことを、千秋とRuiにされてしまい、心がざわめいちゃったようなのですが、このあたりの心理を理解するのが結構難しい。
ただの嫉妬なら分かりやすいんだけど、音楽への思いも絡んでいて、ああ見えて”のだめ”の心の中は複雑です。
【 喝采を浴びても・・・ 】
シュトレーゼマン(竹中直人)が、「ショパン ピアノ協奏曲」で”のだめ”をデビューさせる。
公演は大成功に終わるが、”のだめ”は「二度とこれ以上の演奏はできない」とオクレール先生のピアノレッスンも欠席し、雲隠れ・・・。
公演で喝采を浴びて、心が開放されるかと思いきや、逆に心を閉ざしちゃう。
むむ〜〜、一筋縄では行かず、なかなか難しい。
シュトレーゼマン、哲学的な試練を与えたなぁ・・・。
【 幽霊学生 】
”雲隠れ”していた”のだめ”が、自室に積み上がったゴミの中から現れて、アパート上階に住む幽霊学生・ヤドヴィの”テルミン”の音色に導かれるくだり・・・。
自由に音楽を楽しむヤドヴィを前にして、堅苦しく音楽と向き合っていた自分に気づき、幼稚園の先生になりたかった頃の自分を思い出す”のだめ”
ピアニストとしての将来を捨て、千秋と別の道を進むのかと一瞬考えてしまいそうになりました。
結果的に、幼稚園の先生になるわけもなく、要は”のだめ”が迷い込んだ迷宮の一場面ってことだったのかなぁ。
いまだに幽霊学生・ヤドヴィの存在の意味が、曖昧模糊としてイマイチ理解しきれないままです。
さすが、芸術系だわ。
【 ハッピーエンド 】
結局、モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ」を連弾して、音楽の楽しさをともに見出し、ようやく二人の心がシンクロする。
で、千秋「いくら苦しくても、気が遠くなるほどの孤独な戦いが待っていようと、こんな喜びがあるから、何度でも立ち向かおうと思えるんだ・・・。」
この二人、音楽抜きでは心通わせあえない運命なんやねぇ。
この心境に至るまでの二人の道程は、思索的 哲学的な遠回りだった・・・。
というわけで、”馬跳びと”か”バスタブの中でブクブク”とか、笑える場面もありましたが、思いのほかしっとりとした恋愛映画・・・。
ハッピーエンドではあるものの、『前編』で感じた高揚感とか、『のだめ』らしいウキウキした気分はあまり味わえませんでした。
劇中使われた曲目も、『のだめ』らしさにつながるお馴染みの曲が少なかった気もしましたし・・・。
勝手に”中華料理”だと思い込んでいたら、”フランス料理”だったような印象かな。
あるいは、ハリウッドのコメディ映画を期待していたら、ヨーロッパ映画だったとか・・・。
総じて、”のだめ”は、迷宮をさまよう”アリス”みたいで、さしずめ『のだめ IN WONDERLAND』
映画が終わって感じたのは、上野樹里ちゃんのキャリアにあわせるように”実写版・のだめカンタービレ”が進行してきたんだなぁってこと。
”のだめ”に上野樹里ちゃんを起用した時点で、実写版は成功だったんですね。
上野樹里は、郷土の誇りだ!! なんちゃってね。
見事に物語が閉じましたから、これぞ『最終楽章』ってことでしょうか。
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