福山雅治『龍馬伝』第16回★3年B組「勝麟太郎」〜武田鉄矢
- 2010.04.19 Monday
- 12:14
- NHKドラマ・番組
第16回「勝麟太郎」
【 4年ぶり、千葉道場に 】
千葉道場に突然現れる龍馬(福山雅治)
妙にあわてふためいてる千葉重太郎(渡辺いっけい)が「お前に会いに来たんだよ、4年も待った甲斐があったな佐那」
重太郎と佐那、二人で勝手に感極まってる。
ところが龍馬は脱藩して来たことを説明し、千葉定吉(里見浩太朗)に、「勝麟太郎に何とかして会えないか」と尋ねてる。
定吉、あきれて「お前は攘夷派の脱藩浪士だ。幕府の方も一番用心をする輩だぞ」
重太郎は「佐那に会いに来たんじゃないのか。佐那はなぁ・・君のことをずぅっと・・・」
このとき龍馬の頭の中でピカッとなにか閃いた。
「そうじゃ!重太郎先生は今も越前藩で剣術指南役をつとめておられるがですか?」とニンマリ笑顔
「わしを越前藩の藩邸に連れて行ってつかぁさい。お願いしますき!!!」と口にした龍馬は、有無をも言わさず、重太郎の手を引き越前藩の藩邸に・・・
「佐那に会いに来た」というのは重太郎の早合点だったようです。
龍馬への想いに胸を焦がす佐那さん、少しかわいそう。
【 攘夷実行の期日を明言せよ 】
武市半平太(大森南朋)らの警護を受けた三条実美(池内万作)が、帝の上洛命令を携えて徳川将軍の前に現れた。
帝の使いを相手に、下座についた14代将軍・家茂。
将軍後見役・一橋慶喜や、徳川の重役・松平春嶽(夏八木勲)も同席してます。

三条実美は、勅命により「帝の面前で攘夷実行の期日を明言せよ」と、幕府に迫る。
あたた〜〜〜。
「期日を明言」って、なんだか鳩山首相が『5月末決着』を約束しちゃった<普天間基地移設問題>を思い起こさせる。
できもしないのに期限を約束すると、難儀するよ。
【 アンポンタンだねぇ 】
越前藩主・松平春嶽(夏八木勲)に会い、「面白い男じゃ」と認められ、勝への紹介状をゲットした龍馬は、赤坂にある勝の屋敷を訪れる。
書斎で勝を待つ龍馬。
絨毯引きの書斎にはハイカラな渡来品がゴロゴロ。
好奇心旺盛な龍馬は、珍しげに眺めたり触ったり・・・。
ようやく現れた勝麟太郎は、椅子に座って龍馬と”謁見”
絨毯&椅子だけで、勝麟太郎の国際性が漂ってくる。
さて、勝麟太郎は、鼻にかかった声で「紹介状には面白い男だと書いてあったが、どう面白いか見せてくれ。」と龍馬に語りかける。
「面白いことは、なんちゃぁできん」と龍馬が答えると、勝は帳面に「×」を書き込む。
龍馬が勝を「軍艦操練所の頭取」と言うと、「軍艦奉行・・・正しくは軍艦奉行並」」と現在の正しい役職を口にして、またもや帳面に「×」を書き込む。
「それは凄い」と、勝の役職に龍馬が感嘆。
「”並”ってのは、てえしたことはないって言ってるの。おまえさんはそんなことも分かんねぇの
」と、勝は3つめの「×」を帳面に書き込む。
ああ、鬱陶しい。
勝麟太郎って、まるで武田鉄矢みたいに面倒くさいオジサン・・・。
マカロニウエスタン風BGMも、耳について面倒くさい。

その後も、勝と龍馬の間で次々と問答が進む度に、勝は帳面に「×」を書き込む。
シドロモドロになってる龍馬は、「みんな幕府はもうあかんというけど、そんなことはない、そんなことはない、勝様のような、勝様のような凄いお方がおられるがですき。」「私を勝様の弟子にしてつかぁさい。」と必死のパッチ。
こんなにシドロモドロで落ち着きの無い龍馬は初めて。
で、このとき「×」は8つに増え、勝は「お前みたいなアンポンタンと付き合ってる暇はねぇんだよ」
それでも諦めない龍馬は「確かにわしは、なんちゃあ分かちゃぁおらんです。けんど、けんどワシには攘夷も開国もありませんき。ワシはただ、この日本を守りたいだけですきぃ!!」
「気安く言うな!!」と声を強めた勝は、地球儀を持ってきて、世界の広さと日本の小ささを語り始める。
この人に蘊蓄を語らせたら長くなるぞ〜〜〜。
そのうち、”腐ったミカン”について話し始めるぞ〜〜〜。
吉田東洋の濃さは好きだったけど、武田鉄矢の濃さは苦手だわ。
しかし世界地図を見た経験のある龍馬は「知っちょりますけん。」
勝は「早く言えよぉ!!」
龍馬は視線を落としがっかり、半泣きで「勝麟太郎いう人は、どればあ大きいお人かと思うて・・・期待しちょった儂が馬鹿でした。」
勝「おいらはなぁ、天下の勝麟太郎なんていわれたことはいっぺんもねぇんだ。誰かと勘違いしてんだよ。あばよ。」
龍馬は3年B組の生徒扱いされてしまい、がっかり肩を落としてる。
【 弥太郎・・・ 】
勝の書生をしてる近藤長次郎(大泉洋)と再開した龍馬は、どうして江戸で書生をしているのか問う。
長次郎は、江戸で学問を学んだことを自慢する弥太郎(香川照之)に影響を受けて、江戸行きを決心した様子です。
弥太郎の出番作りのための回想シーン?
前回の、弥太郎の”ノリツッコミ”の場面も必然性のない場面でしたが、弥太郎を登場させ続ける手法は破綻しつつある気がします。
此処に至っては、香川照之は、ナレーションだけでいいんじゃないかなぁ。
香川照之は、9時から他局で出番あるし・・・
【 武市×勝 】
武市半平太(大森南朋)が、収二郎(宮迫博之)と以蔵(佐藤健)とを連れて勝の屋敷を訪れる。
以蔵も連れてきたってことは、刃傷沙汰も想定しての訪問か?
「幕府が一橋慶喜に上洛させようとしている。帝は将軍ご自身の上洛を望んでおられるのに、聞き捨てならん話だ」と、苦情を述べる武市
武市は「よろず事なかれの幕閣の中で、たった一人、思い切ったことを言われる」と、勝を見込んで将軍本人の上洛を取り計らうよう勝に要望しに来たのだった。
勝が「断ったらどうするで。斬るか」と答えると、以蔵が瞬時に反応して刀に手をやる。
勝は動じることなく「おいらこれでも旗本だぜ それでも斬るってのなら、まずは話を聞いてからにしてくれ。」と言い、今度も地球儀を持ち出して話を始めようとする。
世界地図の知識がある武市は、勝の蘊蓄を拒否し「神州日本の土を汚すものは許しません。」と・・・。
相変わらず、武市の目が座ってる。
「あの坂本と同じだなぁ」と勝が言うが、「幕府も藩もいらんという龍馬は、もう無縁の男」だと武市。
勝「幕府も藩もいらねぇってかい」と、何かを感じた様子。(鼻づまり&江戸っ子風早口で勝のセリフがよく聞き取れないけど・・)
結局、武市の言葉が、勝と龍馬を結びつけるきっかけに・・・。
【 まんじゅう屋の分際で 】
勝の屋敷で、長次郎と再開した武市は「まんじゅう屋の分際で・・・」と苦々しげ
長次郎は気分を害したようで「武市さんがそういう言葉を使うようになったとは・・・私にも志がありますけん。」
下士と上士の関係から身分制度に反発していた武市が、「まんじゅう屋の息子」である長次郎の身分を下に見下してる。

帝の使いとなって天狗になってる?
【 抑止力を語る 】
品川のエゲレス公使館が長州藩過激派に襲撃されて炎に包まれる。
危機感を覚えた勝が龍馬を呼び出し「おまえさんとどうしてももういっぺん話がしたくなってよぉ」と・・・。
勝が、龍馬の戦略を問うと、龍馬はポツリポツリと語り始める。
話しながら、自分の考えが徐々にまとまり始める。
龍馬「日本は島国ですろ。司法を海に囲まれちゅう。異人らは海からくるわけですけぇ、やっぱり一番大事なのは、軍艦ですろ。強い海軍が必要です。」
勝「じゃぁ、海軍を持ってどうする」
龍馬「儂は千葉道場で剣術を習ろうてます。ほんで北辰一刀流の目録をもらいましたけぇ。おこがましい言い方をすれば、儂は強いがです。」
句読点のたびに、相槌を打つ勝・・・やや五月蝿い。
龍馬「けんど儂は、人を斬ろうとは思わんがです。そもそも儂が強いと知っちゅうもんは、喧嘩をふっかけては来ませんき。」「つまり、つまり儂が言いたいがわぁ、今、日本が異国の言いなりになっちゅうがは、戦をしたち負けることが分かってるから。」「けんど、海軍が、強い海軍があれば、誰ちゃぁにも負けん、剣の腕があったら、戦にはならんぜよ。」
「そうじゃ、日本はもう、日本はもう開国しちゅうき、異国の技術を学んで、どんどんどんどん日本の軍艦を作ったら、作ったらええがじゃ。」
途切れ途切れに考えを口に出す龍馬は、次第に高揚してくる。
龍馬に反比例するように、勝は静かになり、龍馬の言葉に真剣に耳を傾ける。
龍馬「そんで、他のもんも、どんどんどんどん取り入れて、異国に張り合えるほどの文明を、文明を手にいれることができたら、日本は安泰となるがじゃ。」
自分の考え方に興奮ぎみの龍馬は「そうじゃ戦をせんでも、戦をせんでも、攘夷を成し遂げることができるがじゃ。」と、海軍の抑止力で国を守る戦略を完結させる。
勝の頭に何か去来し、瞬時沈黙。
そして、おもむろに「長次郎。おいらの負けじゃ」
さらに「けんど負けるが勝よ。ハハハ〜〜」と、自分の”名前”と勝ち負けの”勝”をかけたダジャレを炸裂させる。
龍馬、オヤジギャグにきょとん。
勝はこれにかまわず、「気に入った。合格だ。今日から働いてくれ」「おいら探してた。日本の海軍をつくる力になってくれるやつをな・・・」
驚いて目を剥く龍馬に、長次郎が「龍馬が言ったことを勝先生はやろうとしておったがです。」
勝は2年前に渡米したことを語り始める「咸臨丸。オランダ製だが、あやつったのは日本人だ。それも、身分の低い水夫たち。だが俺たちは力をあわせて、ただひたすら海を渡った。太平洋の荒波に揉まれているうちに、奴ら、みるみる日本人になりやがった。」「幕府だ、長州藩だ土佐だ、そんなこと言ってる場合じゃねぇ!!」「俺たちが今、日本人として海軍を作らなきゃぁ日本はこの世から消えて無くなる。」と熱く語り、咸臨丸の渡米は日本人がやり遂げた大仕事だと胸を張る。
武田鉄矢は勝を演じてるけど、おそらく気分は龍馬だわ。
咸臨丸を見学にきた龍馬は「黒船じゃ!!」と畏怖心丸出し。
操船作業をする侍や水夫を見て「まっこと日本人じゃ!!!」
はしゃぐ龍馬は、「なんちゅうデカさじゃ。真っ黒じゃ。巨砲〜〜〜〜ヒャッヒャッヒャッ」と無邪気に声をあげる。
というわけで、今回は『坂の上の雲』の原点みたいなお話でした。
吉田東洋が出ていた頃とは、別のドラマみたいになってきました。
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