映画『2012』観賞★超大盛りディザスターに満腹!!
- 2009.12.08 Tuesday
- 18:05
- 映画・DVD
ローランド・エメリッヒ監督の作品『2012』を観賞しました。
上映時間158分に及ぶド迫力の映像に、もうヘトヘト・・・。
この映画で、ストレスを発散できたような、ストレスが溜まったような・・・。
とにかく、これぞ”エメリッヒ”でありまして、真面目に物語を見る類の映画と言うよりは、ひたすらVFXを駆使した大法螺を楽しむべき映画。
そもそも、ハリウッド版『GODZILLA』のエメリッヒ監督に細かいことを求めても仕方ないので、「科学的にありえない」なんて野暮な突っ込みを入れずに、スクリーンの中の世界に没入するほか無いのであります。
エメリッヒ映画は、巨人軍のクルーンの投球みたいなもので、細かいコントロールや投球術を期待してはイケナイ・・・ひたすら163キロを目指して猪突猛進なのでありますよ。
【 地球はズタボロ 】
テンポが良い映画で、マヤの予言とか前置きはサラリと流しちゃって、あっと言う間に地球はズタボロ。
最初に災厄に見舞われたイエローストーン国立公園は、地面の下から大噴火が起きて、血のような色をした溶岩が吹き出し、天まで届きそうな凄まじい噴煙と、山ほど大きく真っ黒で火砕流が押し寄せてきて、怖いほどの迫力。(普賢岳と三原山の噴火を思い出しました)
次々と巨大な地割れが発生し、デッカい火山弾が降り注ぐ中を、主人公のジャクソンと、別れた妻ケイト、息子のノア、娘リリーらがセスナで逃げたり、地殻が崩れて地面が崩落していく街をリムジンで走り抜けるなど、ハラハラ・ドキドキシーンの大サービス。
災害は大地震なんてレベルではなく、大都市は悟空とベジータが戦った後よりも酷い有様で、ビルも高速道路も何もかも巨大な地割れに崩れ落ちちゃって、どこが地面か分かんない・・・。
ホワイトハウスに、空母JFケネディがぶつかっちゃうわ、バチカンではサン・ピエトロ大聖堂は広場で祈りを捧げる人々の上に崩れ落ちてくるわ、スゴイのなんのって!!
これぞハリウッド!!
気が弱い上に阪神淡路大震災を経験した小生には刺激が強く、悪夢を見そうな予感がします。
それと、エメリッヒ監督が「”3D”は好きじゃない」ので『2012』は2Dで作ったとインタビューに答えていましたが、もしこの映画が”3D”で上映されて、底なしの亀裂に落ちる場面とか、地面が無茶苦茶波打つ場面とかを見せられたら、小生は確実に”映画酔い”していたと思います。
【 親子愛・家族愛(ベタ) 】
『インディペンデンス・デイ』や『デイ・アフター・トゥモロー』にも見られた「親子愛・家族愛」のパターンを、『2012』でも踏襲していて、ジャクソンと二人の子どもの絆とか、ウィルソン大統領と娘ローラとか、”ベタ”とも思える物語が盛り込まれています。
(エメリッヒは、ファザコンなのだろうか?)
小生は、エメリッヒの映画には、さほど深みがあるようには感じないので、「親子愛・家族愛」の物語に胸がキュンとなることもないのですが、ジャクソンの娘リリーを演じた子役モーガン・リリーがあまりに可愛らしくって胸がキュン・・・。
こども店長を女の子にしたような可愛らしさ!!(個人的にはこども店長より上やなぁ)
【 巨大避難船 】
地球滅亡の危機が「G8」の議題になって、主要国をはじめ46カ国の協調で中国の奥地に1隻10万人定員の巨大避難船を数隻健造。
中国共産党政府がダム建設だとか言って労働者を掻き集め、2年ほどで間に合わしちゃう!!
劇中での「さすが中国」という旨のセリフが「中国への皮肉なのか、賛美か」と一部で議論を呼んだ様子だけど、ダム建設を口実にした人海戦術や強制移転を見ていると「賛美」って風には見えないかった・・・。
で、小生は、途中まで巨大避難船は宇宙船だと思って観ていて、「そんなに大きな宇宙船を地上から飛ばせられないだろう」とか「ギャラクティカか、巨大版の宇宙戦艦ヤマトみたいなものか」なんて考えていたんだけど、結局は海に浮かぶ方の船でした。
文字通り「ノアの方舟」
だから少年の名前もノアだったのかぁ・・・。
【 いい話・・・ 】
巨大避難船にエベレスト級の山をも飲み込む津波が押し寄せてくる・・・。
政府要人や、10億ユーロ払って搭乗券を手に入れた資産家だけ(鳩山家ご一行様だったら首脳枠で乗船しなくても、現金で10億ユーロくらい持ってるのやろなぁ・・・。)を避難船に乗せ、建造にあたった労働者たちは置き去りにされそうになるが、主要キャストである地質学者のエイドリアン・ヘルムズリー博士が、「置き去りはイケナイ」と各国首脳に主張して、急遽定員外の人々も乗船させるという「いい話」も・・・。
さらに巨大避難船にトラブルが発生してエベレストに激突の危機が訪れるが、水没した一画にジャクソンが命がけで潜り、息子のノアがこれに協力して船体トラブルを修復するという「感動のシーン」も・・・。
「いい話」も「感動のシーン」も、いわゆる”お約束”の範疇で・・・・。
そして、最後は巨大避難船にとってはハッピーエンド。
地球全土であれだけの天変地異が起きた後だから、「凄まじい気候変動とかが残ってるやろ」なんてことが頭をよぎるけど、この映画はそう言う理屈は抜きにして、巨大避難船のデッキで降り注ぐ陽光を浴びながら新天地を目指す人類の崇高な精神や力強さを見届けて、「158分疲れたなぁ。ハぁ〜〜〜」と小さな溜息をついてTHE・END
というわけで、『日本沈没』やら『大地震(Cヘストン主演)』、『ポセイドン・アドベンチャー(ジーン・ハックマン主演)』『ボルケーノ』なんかをごちゃ混ぜにして、”エメリッヒ味”に料理すると『2012』になるような感じで、”ギャル曽根”でも食べ残しそうな”デカ盛り料理”的なトンデモ映画でした。(『大地震』『ポセイドン・アドベンチャー(72年版)』の方が、物語としては数段出来が良かった・・・。)
でも、嫌いじゃないんです、この手の映画・・・・。
エメリッヒの映画って、薄っぺらだと思いながらも、何だかんだ言って観ちゃうんですよねぇ・・・。
日本以外全部沈没
上映時間158分に及ぶド迫力の映像に、もうヘトヘト・・・。
この映画で、ストレスを発散できたような、ストレスが溜まったような・・・。
とにかく、これぞ”エメリッヒ”でありまして、真面目に物語を見る類の映画と言うよりは、ひたすらVFXを駆使した大法螺を楽しむべき映画。
そもそも、ハリウッド版『GODZILLA』のエメリッヒ監督に細かいことを求めても仕方ないので、「科学的にありえない」なんて野暮な突っ込みを入れずに、スクリーンの中の世界に没入するほか無いのであります。
エメリッヒ映画は、巨人軍のクルーンの投球みたいなもので、細かいコントロールや投球術を期待してはイケナイ・・・ひたすら163キロを目指して猪突猛進なのでありますよ。
【 地球はズタボロ 】
テンポが良い映画で、マヤの予言とか前置きはサラリと流しちゃって、あっと言う間に地球はズタボロ。
最初に災厄に見舞われたイエローストーン国立公園は、地面の下から大噴火が起きて、血のような色をした溶岩が吹き出し、天まで届きそうな凄まじい噴煙と、山ほど大きく真っ黒で火砕流が押し寄せてきて、怖いほどの迫力。(普賢岳と三原山の噴火を思い出しました)
次々と巨大な地割れが発生し、デッカい火山弾が降り注ぐ中を、主人公のジャクソンと、別れた妻ケイト、息子のノア、娘リリーらがセスナで逃げたり、地殻が崩れて地面が崩落していく街をリムジンで走り抜けるなど、ハラハラ・ドキドキシーンの大サービス。
災害は大地震なんてレベルではなく、大都市は悟空とベジータが戦った後よりも酷い有様で、ビルも高速道路も何もかも巨大な地割れに崩れ落ちちゃって、どこが地面か分かんない・・・。
ホワイトハウスに、空母JFケネディがぶつかっちゃうわ、バチカンではサン・ピエトロ大聖堂は広場で祈りを捧げる人々の上に崩れ落ちてくるわ、スゴイのなんのって!!
これぞハリウッド!!
気が弱い上に阪神淡路大震災を経験した小生には刺激が強く、悪夢を見そうな予感がします。
それと、エメリッヒ監督が「”3D”は好きじゃない」ので『2012』は2Dで作ったとインタビューに答えていましたが、もしこの映画が”3D”で上映されて、底なしの亀裂に落ちる場面とか、地面が無茶苦茶波打つ場面とかを見せられたら、小生は確実に”映画酔い”していたと思います。
【 親子愛・家族愛(ベタ) 】
『インディペンデンス・デイ』や『デイ・アフター・トゥモロー』にも見られた「親子愛・家族愛」のパターンを、『2012』でも踏襲していて、ジャクソンと二人の子どもの絆とか、ウィルソン大統領と娘ローラとか、”ベタ”とも思える物語が盛り込まれています。
(エメリッヒは、ファザコンなのだろうか?)
小生は、エメリッヒの映画には、さほど深みがあるようには感じないので、「親子愛・家族愛」の物語に胸がキュンとなることもないのですが、ジャクソンの娘リリーを演じた子役モーガン・リリーがあまりに可愛らしくって胸がキュン・・・。
こども店長を女の子にしたような可愛らしさ!!(個人的にはこども店長より上やなぁ)
【 巨大避難船 】
地球滅亡の危機が「G8」の議題になって、主要国をはじめ46カ国の協調で中国の奥地に1隻10万人定員の巨大避難船を数隻健造。
中国共産党政府がダム建設だとか言って労働者を掻き集め、2年ほどで間に合わしちゃう!!
劇中での「さすが中国」という旨のセリフが「中国への皮肉なのか、賛美か」と一部で議論を呼んだ様子だけど、ダム建設を口実にした人海戦術や強制移転を見ていると「賛美」って風には見えないかった・・・。
で、小生は、途中まで巨大避難船は宇宙船だと思って観ていて、「そんなに大きな宇宙船を地上から飛ばせられないだろう」とか「ギャラクティカか、巨大版の宇宙戦艦ヤマトみたいなものか」なんて考えていたんだけど、結局は海に浮かぶ方の船でした。
文字通り「ノアの方舟」
だから少年の名前もノアだったのかぁ・・・。
【 いい話・・・ 】
巨大避難船にエベレスト級の山をも飲み込む津波が押し寄せてくる・・・。
政府要人や、10億ユーロ払って搭乗券を手に入れた資産家だけ(鳩山家ご一行様だったら首脳枠で乗船しなくても、現金で10億ユーロくらい持ってるのやろなぁ・・・。)を避難船に乗せ、建造にあたった労働者たちは置き去りにされそうになるが、主要キャストである地質学者のエイドリアン・ヘルムズリー博士が、「置き去りはイケナイ」と各国首脳に主張して、急遽定員外の人々も乗船させるという「いい話」も・・・。
さらに巨大避難船にトラブルが発生してエベレストに激突の危機が訪れるが、水没した一画にジャクソンが命がけで潜り、息子のノアがこれに協力して船体トラブルを修復するという「感動のシーン」も・・・。
「いい話」も「感動のシーン」も、いわゆる”お約束”の範疇で・・・・。
そして、最後は巨大避難船にとってはハッピーエンド。
地球全土であれだけの天変地異が起きた後だから、「凄まじい気候変動とかが残ってるやろ」なんてことが頭をよぎるけど、この映画はそう言う理屈は抜きにして、巨大避難船のデッキで降り注ぐ陽光を浴びながら新天地を目指す人類の崇高な精神や力強さを見届けて、「158分疲れたなぁ。ハぁ〜〜〜」と小さな溜息をついてTHE・END
というわけで、『日本沈没』やら『大地震(Cヘストン主演)』、『ポセイドン・アドベンチャー(ジーン・ハックマン主演)』『ボルケーノ』なんかをごちゃ混ぜにして、”エメリッヒ味”に料理すると『2012』になるような感じで、”ギャル曽根”でも食べ残しそうな”デカ盛り料理”的なトンデモ映画でした。(『大地震』『ポセイドン・アドベンチャー(72年版)』の方が、物語としては数段出来が良かった・・・。)
でも、嫌いじゃないんです、この手の映画・・・・。
エメリッヒの映画って、薄っぺらだと思いながらも、何だかんだ言って観ちゃうんですよねぇ・・・。
日本以外全部沈没
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