NHK土曜ドラマ『ジャッジII 島の裁判官 奮闘記』第2話…共同正犯と島言葉

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    NHK土曜ドラマ『ジャッジII 島の裁判官 奮闘記』【第2話】〔共犯〕

     このドラマいいですねぇ。
     ファーストシーズンをリアルタイムでは見てなかったのだけど、『ジャッジII』放映に合わせてBSで再放送されたのを見たら何とも心地よい。
     『Dr・コトー』の司法版って感じで、世知辛い都会では味わえない人の温かさや美しい自然が魅力的。
     日本版の『スティッチ』も南の島が舞台だけど、なんとなく都会に比べて時計がゆったり回っているようで憧れを感じます。

    あらすじ(公式HPから)
     若い女性の殺人事件が起こる。
     調書によれば、稲村(柄本佑)が被害者・沙耶(柳沢なな)に交際を迫って拒絶され、
     そのいざこざの中で沙耶を負傷させてしまう。
     沙耶は告訴しない見返りに金銭を要求、稲村はそれを支払ったにも関らず、
     沙耶が更に上乗せを要求したため、衝動的に殺害した、というものだった。
     ところが稲村の態度に疑問を持った夏海が新たに引き出した供述から、
     友人・森(中村倫也)との共同正犯の疑いが持ちあがる。
     気の弱い被告の青年、稲村(柄本佑)と、要領よく立ち回ってきた友人・森(中村倫也)。
     被告は気が優しいというか優柔不断で、子供の頃から友人の森にもたれかかって生きてきたため、万引きやスリの手伝いまでしてきた。
     裁判長の三沢(西島秀俊)がそんな二人の関係を問いただす。
     「稲村にとって森はかけがえのない友人だが、森にとって稲村は友人だったのか?」
     三沢の真摯な問いかけと稲村の純粋な振る舞いにほだされた森は遂に真実を語りはじめる・・・・。
     こうして事件は森の誘導により稲村が殺害にいたったことが判明して、稲村と森は共同正犯だったと認定される。

     都会から南の島に赴任した裁判官の”奮闘”がメインのドラマにあって、今回はなかなかのリーガルサスペンスでした。

    裁判長訓戒

     友人・森が事件の元凶だったので、実行犯の稲村には同情を覚えるのだけど、判決は懲役12年。
     騙されて犯した罪とは言え、殺害の罪は重いとして被告に反省を求めた裁判長の『訓戒』に心を打たれました。

     殺人事件を扱ったドラマとか「コナン」や「金田一少年」などでは、犯人が必ずと言っていいほど、殺害した被害者から不条理な扱いを受けていたことや、酷い仕打ちを受けてきた過去などをつらつらと語りはじめて殺害の動機を明かすでしょ。
     被害者の不当な振る舞いこそが元凶で、殺人という行為が正当化されているように感じる場合さえあります。
     で、そのまま事件は解決して番組は完結してしまい、犯人に反省を促す場面はあまり見かけない。

     だから『ジャッジII 』裁判長の三沢が同情されて当然の犯人に対して蕩々と述べた『訓戒』に心動かされるのです。

    島言葉とアイデンティティ

     鹿児島で寮生活を送っている池田里美(国生さゆり)の娘・結が本土での高校生活に馴染めず島に帰ってきました。
     ”島言葉”を笑われてコミュニケーションを取れないことで心を痛めていたのです。
     殺人事件の被告・稲村も大阪で勤めた際にやはり馴染めず苦労していた。
     今回は『島言葉』が一つのキーワードでした。

     結は自分の名前が「島言葉に由来する」「島言葉はあなたそのものである」と母に聞かされ「凛とした結でいなさい」と立ち直りを促される。

     郷土の言葉を笑われたり馬鹿にされると言うことは、その地に生まれた人のアイデンティティを否定することになるのですねぇ。
     『島言葉』と通じて、なかなか深みのあるエピソードとなりました。

    清々しいキャスト

     今回の『訓戒』にも見られましたが、主人公の裁判官・三沢恭介(西島秀俊)の誠実さが清々しくってとてもイイ。
     本当にはまり役です。

     谷川淳一(的場浩司)たち裁判所の面々も面白いし、弁護士の平正明(寺田農)もいい味してる。

     ファーストシーズンで借金を巡って争った島の老人、島谷マツ(菅井きん)と池端忠一(梅津栄)のコンビが面白いし、小学校の先生・水谷恵子(安めぐみ)は優しそうで感じがイイ。

     ファーストシーズンでは100%大阪弁だった三沢の娘・麻衣子(枡岡明)が、1年の島暮らしで『島言葉』を使うようになった様子なんて、よく行き届いた演出だと思います。

    NHKドラマ恐るべし!!

     このところのNHKのドラマは良いですねぇ。
     今年放映の『篤姫』『監査法人』『キャットストリート』『七瀬ふたたび』は出色の出来映えだと思います。
     NHKに偏見を持っていましたが、これらのドラマは面白い。
     『ジャッジII 島の裁判官 奮闘記』は、TBS『流星の絆』のように視聴率は稼いでいないようですが、視聴率では計れない良質のドラマだと思います。


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    • 2020.01.25 Saturday
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      TBSドラマ「流星の絆」の視聴率やあらすじなど。東野圭吾原作、『Beautiful days』は嵐による主題歌となっています。ロケ地は...ハヤシライスとカレーも
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      • fool's aspirin
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